映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

ガントレット

2009年10月15日 | クリント・イーストウッド
ガントレット [DVD]

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数千発の弾丸が飛び交う中を、バスは行く

* * * * * * * *

夜明けの街の風景から始まるこの作品。
すっかり明るくなって、ある建物の前で車を止め、出てきたのは、
明らかに夜通し飲んだ様子の男。
ここは警察署で、そこに勤務する警官、ショックリー(クリント・イーストウッド)でした。
昇進もせずしょぼくれた警官、という役どころ。
ダーティハリー3の後の作品ですから、
またハリーとは一味違う警官を演じてみたかったのでしょうか。
そんな彼が、ラスベガスからある証人をこのフェニックスまで護送するという任務を受けるんだね。
その証人である売春婦マリーは、
「出かけると殺される」と異様におびえた様子。
マリーとショックリーが無事にフェニックスにたどり着けるかどうか、
賭けにされているというのです。
そして空港に向かう車がさっそく、何者かに襲撃される。


この任務自体が、警察上官の汚職がばれないようにするための罠だったんですね。
しかし、男の意地を見せるショックリー。
彼は逃げ出したりはせず、果敢にフェニックスに戻ろうとします。
車やバイクや列車を乗り継ぎながら、過激なロードムービーとなっていく。


とにかく、銃撃が派手。
いくらなんでも、それはないでしょ・・・と思っちゃいます。
警官が数十人寄ってたかって、一軒家や車を蜂の巣に。
しかし、それでもやり通そうとする。
これはもう、正義のため、というよりは男の意地なんだよね。
やられた上官に一矢報いてやるという。
この男の心意気。
これぞ、クリント・イーストウッドだなあ・・・。


マリーとショックリーは、始め反目しあっていますが、
次第に気持ちが通じ合っていきますね。
マリーも、なかなか勇ましいのです。
しかしベッドシーンはなし。こんなところもいい。
二人は最後にバスジャックをするのですが、
この乗客たちがなんとものどかで、
「こんな経験は初めてだわ・・・」などといいながら、二人に協力したりする。
こんな、ちょっとしたユーモアもいいよねえ。
結構楽しめた作品でした!
で、ソンドラ・ロックについては、また次にします・・・。
引き伸ばし策なの・・・・?

1977年/アメリカ/111分
監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド、ソンドラ・ロック、パット・ヒングル、ウィリアム・プリンス