<2014・6・16 記>
< 2015・4・17 再掲載記事 >
≪ 2017・1・2 再再掲載 ≫
人の記憶は、あわただしく消え去ってゆく。
この2014年4月16日。お隣の大韓民国で勃発した「大型客船セウォル(世越)号 転覆 大量死 事件」
なんと、その船に乗っていた、京幾道安山市(キョンギド・あんさんし)にある壇園(たんうおん)高校の修学旅行生250人が死亡と、今だ行方不明だと言われている。
日本の高校生と同様、カメラに向かって多くの女生徒がⅤサインをするなど、いかにも楽しげな雰囲気が伝わってくる。
それが、まさに、文字通り一転!
船長を始め、乗組員たちが、乗客を誘導もせず、我れ先に逃げ出すなど、生徒の親たちの怒りに、火どころか、ガソリンを注ぐ結果となった。
生徒たちは、「そのまま客席にいてください」というアナウンスを信じ、船外へと飛び出そうとしないまま。
運よく助かった教師の中には、責任を感じ、その後、自殺した者もいる。
それにしても、生徒は、悲惨だなあと、感じていた。
そして、その惨事のことを、忘れかけていた今日。思わぬ事実が、知らされた。
旧友が働いている日本の企業に、韓国の学生が企業見習いとでも言うのであろうか、日本の技術を学びに来日しているのだという。
旧友も、アジア各国に企業戦士として長期赴任していた経験もあり、ハングル語はしゃべるのも聴くのも、お手の物。
そこで、休み時間のとき、思わぬハナシが飛び出した。
彼ら、小学校からずっと、水泳が授業科目に、まったく無かったと言うのだ!
もちろん、彼ら、いくつもの大韓民国の地域から来ている。
だから・・・・先の大惨事にあった高校生も、泳げなかったはずだ、と言っているという。
船内から飛び出し、泳いで助けを呼ぼうにも、出来なかったのではないか、とも。
えっ! ええ~っ!
むろん、それで船長、及び、逃げ回っているオーナーらの罪が軽減されるわけでは、決して無い。
それ、しかし、本当かよ!?
疑うわけでは無いが、ウラを取らねば記事にも出来ないし、単なる、驚きで終わってしまう。
日本でも、授業の必須項目に「水泳」が無い小学校、中学校も有るにはある。プールが、設置されていない所もある。
しかし、四方を海に囲まれた島国という特性もあり、一見寒いと思われる北海道にも、夏ともなれば、海水浴場が夏休みにオープン。
ごく自然に泳げるようになる環境がある。
では、韓国はどうなのだろうか?
早速、取材・調査を開始した。
被災にあった、この壇国高校。首都ソウル近郊といわれる、安山市に、今から9年前に開校した、まさに新設校。
安山市の人口は、約76万人。大都市と、言って良い。 この高校のある壇国区は,新しい都市開発によって造成された区。
高校も、その3年後に建てたもの。海に近い。しかし、水泳が高校の必須科目には、確かに・・・無かった。
そのうえ、この高校。2年前、生徒主体で、なんと、日本読み「竹島」問題で、「日本糾弾決議大会」なんぞ開催していたもんだから、まあ、日本のネットをみると、糾弾されまくり。
高校には、真偽に?が付くが、「私たちの土地、独島」と垂れ幕があるのだという。
ともあれ、命は命。命の大切さに、国境は無い。
それにしても、水泳科目・・・・・・。
「私たちの子供時代にも、まったく無かったですよ」「ええ、プールも。別に、おかしいとかは、思わなかったですね」
そう言うのは、大学まで韓国で過ごし、日本に来て、韓国の新聞社の日本総局に勤務している30歳代後半の女性。
日本語がぺらぺらなのは、こちらが助かった。
「自分のいた学校だけじゃなく、国全域で、授業に水泳科目は無かったと思いますよ。聴いたこと、無いですもん」
「日本の学校でやってる、夏休みを利用しての、夏期講習っていうのか、そ~ゆ~のも、まったく無かったですね」
「私たち以上の世代も、まったく、やってないです。聴いたことも、ありませんし」
「ただ、近年は、やる学校も出てきたと聞きました。まだ、少ないみたいですけど」
「学校に水泳のクラブや、外にスイミング・スクールはありました。習いたい人、泳ぎが上手くなりたい人は、そこに通うみたいなかんじでしたね」
近年、小学校とかでやる動きになったのは、国のオリンピック対策の影響がある、と言う。
「従来の種目だけではなく、新たに強化していき、良い選手を育てていければ、という狙いがあるようです」
日本の韓国の学校に勤める教師も、大学まで母国にいた人。やはり、日本語、上手。
「水泳!?」
「無かったですよ。どこにも。今? 何かねえ、最近、学校でも教えるようになったみたいです。全土? いやいや、まだまだ、そこまでは・・」
海水浴場は、ある。
写真などで見ると、缶などが、砂浜にやたら転がっている。だが、そのネタ元は、大韓民国嫌いの立場のトコなので、まるで、鵜呑みには出来ない。
ただ、泳ぎに来ている人は、決して多いようには見えない。
また、ある新聞社の東京支局の人。
この人は、37歳。母国で、やはり大学まで通い、その後、日本へ。
「私の学校にも、プールも無かったし、教えられることも無かったですねえ」
ということは、子供達に教えなければならない教師世代が、まったく泳ぎが出来ないという可能性が、極めて高い。
そんな世代が、激しく傾斜してゆき、ずぶずぶ、ごぼごぼ、沈みゆく船の中で、「船から出て、ともかく泳ぎましょう!」とは、言えない。
悲劇が重なっていった・・・・
大韓民国政権をも、激しく揺り動かした、事故というより、人為的事件。
もし、もし、生徒が泳げていたら・・・・・
溺死者は、大きく減っていた・・・かもしれない。
この惨事と事件を契機に、全土の小中学校に対して、水泳を授業の必須科目に加えるべきという動きには、いまだ、成っていない。
むろん、繰り返すが、憎むべきは船長たちだ。自分さえ助かれば、あとは知らないという、鬼畜と言い切っていい所業。
手錠をかけたままの姿で、マスコミの質問に答えさせる、大韓民国。裁判に出廷する姿も、撮影OKの国。
我が国との違いは、何かにつけて大きい。
取材に協力してくれた人たちに、聞いた。
ーーー死者の数といい、従来のケースですと、船長は少なくとも死刑ですよね?
「・・・・そうですね。そうなるでしょうね」
例え、そうなっても、250名もの貴く若い命が、1人として還ることは、無い。
それが、哀しい。
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≪ 2021・10・17 追記 ≫
「アナザーストーリーズ」を、観た。
一つだけ、驚き、あきれ果てた
船長
殺人罪で、起訴されて最終確定判決
無期懲役で済んでいたこと
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我が国だと、実質、23年前後で、釈放されています
暴力団員は、30年以上です
また、学生運動家や、左翼は、本当に、無期です