《 2018・9・25 掲載 》
そりゃあ、出来るよなあ・・・・ラグビー選手達なら。
とりわけ、リーチ・マイケルならさあ。。。。
すでに、いくつかのテレビ・ニュースで報じられて居るので、御存じな方もいるでしょうが、この「事件」の、概略を、書いておきます。
先日の3連休のさなかの、22日(土)の深夜、ラグビーの企業所有チームであり、トップリーグの雄だった、東芝ブレイブルーパスの所属選手たちが、連れだって、工場と、練習グラウンドにも、比較的近い、東京都府中市府中町の、行きつけの呑み屋に繰り出し、歓談、飲酒、酔いまくり。
で、時計が回って、翌日、23日(日)の午前2時半。
リーチ・マイケルなど、愛妻と子供の待つ我が家へ帰ろうと、数人で、連れ立って店を出たところ、目の前に、とんでもない光景が!
一足早く店を出ていた、同僚選手で、この9月7日に31歳になったばかりの、
浅原拓真(あさはら たくま)選手が、路上に駐車していた車の前に、つい睡魔に襲われ、あおむけになって、そこで寝てしまっていた。
深夜の2時半。すぐ目の前に人が寝ているなんて、薄暗がりも加わり、気付きにくい死角。
エンジン掛けて、走り出したとたん、浅原のカラダの上に、グィッと車を乗り上げてしまった。
ソコを通りかかった、チームの主将でもある、リーチ・マイケル。
選手たちに呼び掛け、せーの!で、なんと、車を持ち上げ、浅原を引きづり出した。
浅原は、少し出ている腹に、かすり傷を負ったものの「軽傷」で済んだ。
という、とんでも、ニュース。
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これねえ、当たり前のことながら、彼らだから出来たこと。
浅原拓真の、拓真しい、屈強なカラダだから、「かすり傷」でおわったこと。
この浅原拓真。世間的には無名に等しいが、その選手としての、身体能力と技量、素晴らしく、東芝のレギュラーはもちろん、日本代表入りもし、さらに、「スーパーラグビー」入りして数年たつ、写真のように、「サンウルブス」のメンバーに、2年前から招集されている、フォワードの中心選手だ。
というのも、東芝を始め、トップリーグのチームの公式試合はもちろんのこと、その練習ぶりも、練習試合も、武蔵野線の「北府中駅」を降りて、良く観戦取材にも行ったことあるから。
恒例の、北海道の網走・北見地域で展開される、夏合宿にも、トコトコ、トコトコ、取材に行った。
日本代表合宿練習で行われる、スクラムマシーンを、全員のチカラを一点に集中させて、ググググと、押してゆくすごさ!
そりゃあ、車、持ちあげられっますってば!
ある年、日本代表が、大相撲部屋の、朝稽古に参加・・・・させられた。練習狂い、朝の5時から、重いベンチプレスを挙げさせる、当時の、ドチビの、ヘッド・コーチのせいでさ・・・・
おそるおそる、まわしを付けさせられ、ぶつかり稽古を見せつけられていたメンバーにも、声が掛かり、名のある力士にぶつかっていった。
「おお~っ!」と、思わず声が上がるほどの、ぶつかっていく迫力と、自力、スピード!
稽古を終えて、何人かは、真顔で誘われていた。
「どうだ、今からでも遅くは無いと想うんだ。ウチの部屋で、入門しないか?」
結果、ひとりも入門こそしなかったが、その身体能力の高さと、総合点は、あらゆるスポーツ選手のなかで、ラグビー選手がトップに位置するのではないか、と、今でも想っている。
なもんで、かつて、年末年始に、スポーツ界の選手に、飛ぶ、投げる、引くの、身体能力を競わせる特番があった。
そこにラグビー選手を出させて、優勝させ、一般のひとに、そのスゴサを、見せつけておいて、トップリーグ観戦に来させたいなあと計画、
東芝にも、声をひそかに掛けたところ、好返答、好感触。
「ただし、全員が基本的に社員なので、ウチの会社の偉いサンたちの了承を得ないと、テレビなど、外部出演は、まかりならんのですよねえ・・・・。でも、一応、打診してみますね」
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結果、ダメであった。
「上が言うにはね、ブレイブルーパスの活動、栄誉、栄光、などは、あくまで全社員に向けての、勤労意欲発奮させるもの。社員の働く気持ちの発意高揚に必要であって、選手はむろんタレントではない。外部出演は、会社組織として、まったく望んでもいない」
というもの・・・・・・・。あちゃあ・・・・・・・・。
それでいて、トップリーグの、コマーシャルには、近年、無料出演なのに、協力させている。
車を、せ~の!で、持ち上げてしまう動画は、ともかく、スクラムマシンの重量を示し、且つ、そこに滑車、タイヤ類はまったく付いていないことを示したうえで、マシンの上に、5~6人の力士を乗せて、押す・・・・・
動きます、ラグビー選手、ほぼ全員100キロ以上で、8人乗せて、動くんだもん!
リーチ・マイケルでも、190センチ。110キロある。そのクラスが、8人でっせ。
なのに・・・・・今年の、東芝チームにさせた、コマーシャル。
大野均(ひとし)、みんなから親しまれている愛称、均(きん)ちゃんを、無理やり出させ、コミカルな演技をさせて、宴会芸にもならないコトを、他の2人にもセリフ付きでさせて
まるで、村芝居の「国定忠治」もどき。
それで、減少し続ける、トップリーグの観客増を図る狙いがあるとは信じられず、カケラも見えてこない・・・・
馬鹿か、と。視点が、狂っているとしか、思えない・・・・・。
その、すげええええ、、身体能力をあからさまに示す証拠がある。
つい先日、9月20日、NHK総合テレビで放送された番組に、彼が出た。
そこで、スクラムマシンに、軽くブチ当てるシーンがあった。
右のスクラムマシン。 一般男性で、150キロの数値が出ると。
そして、軽めのダッシュで、リーチ・マイケルが当たった。
おまけに、重いスクラムマシンが、浮いた!浮き上がった!
よく見て欲しい。このマシンの下に、浅原拓真が寝ていたならば、ラクに、ひきずり出せそうだ。
ましてや、下から一気にチカラ込めて引き上げたら、可能であろう。
改めて言う。
ラグビー選手の、パワー、すんごいんだぜえええええええええええええ
最期に一言。
実は、浅原拓真。
2年7か月前に、妻をめとっている。
妻の、文佳は、今回のコトを知り、驚き、心配し、・・・・・あきれていたそうだ。
その身体能力ゆえに、かすり傷で済んだのは、不幸中の幸いというほかない。
今シーズンの、東芝ブレイブルーパス。
近年に続き、苦戦が続いており、客足も、今一つ、伸びていない。
リーチ、浅原。この2人見たさでも良い。
是非とも、興味本位でもいい。試合会場に、足を運んで欲しい。
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《 2018・9・26 追記 》
なにっ?
浅原が、日本代表の合宿を辞退?
調べてみると、すでに、この9月24日から、和歌山県で実施されているわずか4日間の合宿のこと。 この27日までの、それも、日本代表入りを狙える候補選手、集合の目的のもの。
辞退させたのは、本人の意思と言うより、体面を何より重んじる、先述した、東芝のお偉いさんたち。
会社として、国民、ラグビーファンに、ご迷惑をおかけしたと、深くお詫び。
で、かすり傷も負っており、辞退・・・・・させた、ということのようだ。
まあ、今の日本代表入りの枠は、とてつもなく広いから、すべての合宿に参加していたら、カラダが持たない。
自分の、それまでのケガの積み重ねとの、兼ね合い勝負で、決断する・・・という面がある。
リーチ・マイケルにしても、日本代表のキャプテンではあるけれど、自身、それなりに、うまく「調整」して、出たり、辞退したりしている。
ソレに、上記、プロという形式のラグビーチームである、「サンウルブズ」。
出られることは、栄誉ではあるけれど、日本代表に較べたら、さほどの価値が無いうえ、「出場給」が・・・・・・・とても、安い!
信じられぬほど、安いっ!
その算定基準が、選手が手にしている「給与」や「年俸」。
そのため、 「東芝府中工場」勤務社員の、浅原拓真や、リーチ・マイケルは、低く抑えられ、年俸3000万円~5000万円を手にしている「スーパーラグビー」有力チームからの出場経験豊富な、助っ人外人プロ契約選手は、とんでもなく、高い。
初年度の参加時。1試合当たり、わずか6000円だったこともあった。
コンビニの、アルバイトより、低い安い。
それで、怪我して、病院送りになったもんなら、治療・入院費は、当然、全額支払ってはもらえるけど、来年の「2019 ワールドカップ 日本大会」に出られなくなったら、水の泡。
だから・・・・各日本人選手は、上手に「調整」している段階。
来月、10月14日(日)から、20日(木)までの、宮崎市のホテル隣接グラウンドでの「日本代表合宿」には、参加したいところ。
試合を終えて、すぐ、10月27日(土)から、11月4日(日)までの合宿は、浅原やリーチの、いわば地元、府中での合宿、
宮崎は、地元と、CSの専門局しか、取材に行かないし、非公開練習が多いため、行っても、取材経費の効率悪く、無駄になるので、中央の各メディアは行かない。
注目されないことばかり、やっている日本ラグビーフットボール協会。
すでに、来年の、ワールドカップの、高額チケットが売り出されているものの、先行発売から、さんざんな売れ行き。
31億円は、保証金として、1人も客が来なくても、世界統括団体である「ワールド ラグビー」に、事前に上納しなければならない。
この、トップリーグにしても、ココまで、今シーズン、たった1試合、3万1332人が、最大観客数。
最低ともなると、たった944人という、さびしさ・・・・・・。
4万5000人入る巨大スタジアムには、1万人台しかきていない。
2000人台の観客試合も、頻発。ガーラガラの、ガーラガラ。
もちろん、日本代表やニュージーランドや、南アフリカなどが戦う試合となれば、客は入るが、トータルすると、巨額赤字興業ワールドカップ日本大会は、必至。
というのも、以前、「2019 ワールドカップ日本大会 組織委員会」の担当者に取材。
掛かる必要諸経費も考察したうえで試算してみると、最低でも、1試合平均、2万2000人が入場してくれないと、赤字になるとのこと。
ソレを避けるあめに、スポンサーを、1社でも多く獲得し、「ワールドラグビー」に、大会にふさわしい広告企業か、どうか、を審査をして戴くと言う作業もある。
お馬鹿な協会の、お手並み拝見するしかないのだが・・・・・