テレビのワイドショーに出て、井戸端会議のおばちゃんの如く、見知った切り張りの情報だけで、想像加えてモノ言っている、テキトーなコメンテーターたち。
そんな”低度”の者が、裁判員裁判の証人席に立ち、したり顔で、被告人の弁護側の要請に応じて「仮説」をとうとうと話しまくった。
傍聴席で聞く者が、いささかあきれ果てるのも、かまわずに。
そんな印象だけが残った、第3回公判であった。
この日の傍聴希望者、ソレを事前に感づいた訳でもないだろうが、また減って68名。76席のイスに全員無抽選で、すんなり座れた。
この日、9月15日は、午後1時20分開廷と遅め。
ちなみに、裁判員には交通費の実費以外に、1日あたり、約1万円が、後日振り込みで、日数分が支払われる。
証人にも、約1万円が当日終了後、交通費と共に支払われるが、この費用は裁判員のように、国が負担しない。負担させられるのは、被告人だ。
この日は、検察側、弁護側、双方からそれぞれ要請があった精神科医師が計2名出廷。夕方一杯まで、証言が続いた。
そもそも、この「精神科医師」なるもの。
マスコミに登場する者に限って言うだけでも、自分が診察受けて、ず~~っと入院したら? その方が良いよ、と言いたくなるオヒトばかり。
まず、目がたえずキョロキョロとして、視点が定まらない。相手を、しっかりと正面から見ようとしない。
なぜか、女も含め、ほぼ全員が、ド近眼。ぶ厚いレンズ付きのメガネを掛けている。
しゃべりが、早口で、言葉と言葉の切れ目がハッキリしないばかりか、大体、言っている内容が、シロートが考え付く程度のことしか話せていない。
犯罪心理学を標榜する精神科医師ともなると、さらにひどい。
そこいら辺のおじちゃん、おばさんでも想像付くような犯罪者の心理しか言えない。
まるで、河童のお皿のような、見え見えのカツラをかぶった男性精神科医。彼だけでなく、他全員がそうなのだが、想像を働かせて犯罪動機や、被疑者の心理状態の変遷を、したり顔で「怪説」。
ところが、公判廷が始まり、事実が詰められてゆくと、すべて的外れの連発!
長い取材経験で、いかにこの種族がデタラメか、当てにならないか。嫌と言うほど知っている。
なので、この日も、眉につば付けて、聞き入った。その表情や、視点の定まらなさまでは、背中越しには見えなかったが。
まず、登場したのが、実際に生前の被害者・菅原みわを診察・問診した精神科医師。
診たのは、被告人を追い掛けて福井県にまで来て住み着いた菅原みわが、生活に慣れ始めた2014年12月から、翌年の1月まで。
わずか50日足らずで、5回もの診察を重ねていた!
先の、東邦大学時代にカウンセラーの問診を受け、今度は福井に着いて間もなく、精神科医の問診を受けている。
いかに、彼女自身が、情緒不安定と自分も感じていたかが、その軌跡を見るだけでも分かる。
そして、その起因は、前園に恋をし、ズブズブ、ドロドロの不倫関係の深みにはまったことと、無縁ではない。
だからと言って、精神病とは言い切れない。
人は誰しもが、ストレスや、悩みと言われるモノを抱えていることが多く、何一つ精神的な問題を感じていない!と断言出来うる人間は、いないと言っていい。
なにしろあ~た! 8月の23日の夜、長期ロケのため、群馬県前橋市のビジネスホテルSに宿泊していた高畑裕太が、写真のような作りの部屋のベッドで、母親の高畑淳子と近い年齢の美熟女を襲い、「強姦致傷」の罪に問われ、不可思議な結末で不起訴にはなったものの、性欲過剰ではなく、「発達障害」だの、なんらかの精神病的病名を付けられて、その診察も兼ねてと、即刻逃げ込むように入院してしまう始末。
ことほど左様に、精神病なるもの、かなりテキトー、かなり広範囲。何でもかんでも総ざらい精神病でございますぞ!という気がしてしまう。
ちなみに、高畑裕太がゆうた通りに、途中から「合意上のセックス」が、このベッドで行われた、まさにその同じ夜。
中村恥じの助べえと異名をとる、中村橋之助もまた股、京都の馴染みの腐れ縁芸妓・市さよと、こちらは東京のホテル・オークラで、密会浮気をしていた。
(週刊文春 より)
性器が太く、じゃない、「太く、不徳の致すところ」8連発囲み会見(写真左)では、ひたすら、あいまいにしてごまかそうとしたが、この一連の性行為もまた、ひょっとすると51歳になっても治らない、中村幸二(本名)の根っからの悪性「性唇病」かも知れないとさえ思うご時世だ。
歌舞伎の名門といわれる家に生まれれば、よほどのバカでない限り、無試験、無審査で跡取りになれちゃう、甘い河原乞食の業界。
襲名だって、辞退もせず、領収書無しの不明朗な現ナマ欲しさに、乞食根性丸出しで、恥ずかしげも無く、強行しちゃう。
馬鹿でも、息子3人もなれちゃう安易な世界。くっだらない、馬鹿バカしくも、愚かな無競争の世界。いつだって、テスト無い、白紙答案。
もともと、京都の先斗町(ぽんとちょう)とは、腐れチンコマンコの世界。
筆おろしから始まって、お遊び。そこから発展しての、不倫関係、愛人、メカケ。もう、長年の悪習。
その流れで、愛人芸妓に男児が産まれそうなら、妻に男児がいなけりゃ、平気で養子縁組して、跡目を継がせる。
暴力団も腰抜かす「悪癖跡目システム」が、出来上がってしまっている。
同じ芸能界でも、2世タレントは、ひと段落過ぎれば、競争世界にもまれる。例えば、先の同類”性唇病患者”の高畑裕太などを、メインで起用するテレビ局は永遠に現われないであろう。
さて、精神科医師の、証言に戻ろう。
この医師は、県内で在勤している。
患者としての菅原みわに接して感じるのは、「自己否定」。
先の女性カウンセラーに続いて、この言葉が、またも法廷で飛びだした。
「この患者は、なにかと自己否定するなど、当初から、根底に強い不安感が感じられました」
そうなってしまったのは、魔王様と愛人奴隷という、上下関係になってしまったからだ。
自分は絶対に正しい。間違いやミスは無い、あり得ないと、かたくなに思い込んでいる魔王様は、ことあるごとに、愛人奴隷を叱りつけていた。小さなミスさえ、なじっていた。
膣だけではおさまらず、ささいな彼女の欠点を、ほじくり回し、あげつらった。
見事なまでに、心身ともに、自らの「支配下」に置いていった。
結果、私は何をしてもダメな女。生きている価値が無いのではないだろうか・・・・・。でも、死にたくは無い。センセイにすがって、これからも生きていくしかない・・・のだろうか?
結婚は出来ないの? 奥さんと別れても良い、と言ったはずなのに・・・。ただ、部屋で魔王様の来るのを、フトンを敷いて待つ女になってしまっていた。
魔王様の、命令されるままのタダ働きの毎日。
仕送りしてもらっている、お父さんお母さんには、申し訳なさで一杯になっていった。
出来ることなら、奥さんから奪い盗りたい!
それが叶わなければ、いっそすべてを奥さんに、大学に、マスコミにばらして、魔王様の築き上げた人生を、メチャクチャにしたい。
つのる激情の一方で、知り合うまで持っていた自分なりの自信が、魔王様の言動によって、ガタガタと崩れていっていた。福井県の勝山まで、熱い想いを抱いて、追い掛けて来たと言うのに・・・・。
もし、もし、この「赤とんぼ先生」と、こういう関係に陥らなければ、自己否定するまでになることは、まず無かったはず。
かといって、この関係を断ち切って、「体調が、改善しました」との理由で、まず大学院に復学して、新生活をスタートさせるという決断までは出来ずにいた。
不満と怒りを胸に抱えながら、ずるずる、ずるずる・・・・・。
本来は、とても明るく、素直なごく普通の性格でしかなかったのに。
取材によって、彼女の軌跡を丹念に追っていったことによる心理が、法廷でわたしの胸にくっきりと立ちあがってきた。
菅原みわは、精神的にも、経済的にも、追い込まれていっていた。もうすでに、絞め殺される3ヶ月以上前に・・・・・。
その、とても重い想いの積み重ねの挙句、彼女は、この医師にこのように診断されている。
「精神的な障害にみられる、一般的な特徴は見られたものの、その病名を確定するまでには至らない程度と思われました」
「ましてや、自殺願望などは、まったく感じられなかったし、無かった!と断定してもよろしいかと思います」
「その程度の段階ですから、緊急的に入院などする必要性も、まったくありませんでした」
検察官に、再度問われ、この医師は言った。
「自ら死を考えているとは、まったく考えられません!」
であろうな。
そう改めて、想った。
ところが!
弁護側の要請によって証言台に立った、別の精神科の医師は、とんでもないことを、口走り始めた。
この医師。肝心の菅原みわ自身には、ただの1度も会ったことはない。むろん、診察も。
アタマにあるのは、先日の女性カウンセラーの簡易メモと、被告人の取り調べ段階の供述調書。
そう、やむ終えなく、懇願されて、絞め殺したという、事実と証拠に照らし合わせると、矛盾だらけの嘱託殺人調書だ。
それを、この他県からやってきたこの医師は、自分勝手にこねくり回して、以下のような仮説をとうとうと述べ始めた。
「菅原さんが、精神障害を抱えていたことは、まぎれもない事実だ」
はあ?
「菅原さんが、大学院への復学をあきらめていた」
えっ!? ンなことは無い。決められないまま、迷ってはいたが。魔王様が、自分の手足と、性欲の処理の場として、都合よくタダ働きさせるために、そう取り調べで供述したのだろう。
自分のもとでしか、お前のような女は、生きていられないんだからな、と、常日頃、彼女に言いくるめていたことは、事実だが。
自己否定と、「生きているのが、辛い」というのは、そこから発した言葉だ。
「復学をあきらめたことで、就職が出来なくなった」
はあ? んなことは、まったく無い。とんぼの研究では、結構、事実上、魔王様に先んじていたし、先の記事で書いたように一般企業にはいつだって就職可能だった。
それが、魔王様には、気にいらなかった。
「そのため、被告人と一緒に生きていけなくなるのではないか、と絶望感に襲われた」
はあ? 魔王様の、支配下の愛人奴隷としてか。そう思い込ませようとしてはいたが・・・・。
「次第に、被告人に殺してもらおうと考えるに至った」
はあ? おいおいおい、三段跳び論法かよ?
「被告自身も被害とつきあい、被告自身も精神的に追い込まれていった」
追い込まれていったのは、上記のこと。自分の身だけを、ぬくぬくと守り続けたいから、なんだけどなあ・・・・・・。
「そして、被害者の(殺して欲しいと言う)望みを、受け入れることになった」
ええっ!
「推論として、殺害の嘱託はあったと考えられる」
いやあ・・・・・・
いくら、弁護側の要請を受けたとはいえ・・・・・・
入子光臣・裁判長ら、ありとあらゆる証言を法廷で聞いてきた「職業裁判官」はともかく、一般人としての「裁判員」は、この証言をどう聞いたであろうか。
次回は、魔王様こと、被告人質問が、2回、2日間に分けて行われる。
衝撃の内容も含め、それは後篇で明らかにする。
< 中篇 終了 >