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<リアル ロンドン五輪競泳 ルポ> 北島康介の3連覇は無い! 200メートル平泳ぎも惨敗するはず

2012-07-30 23:20:35 | スポーツ

 もう北島に、かつての泳ぎは全く出来ていない。100に続き、200メートル平泳ぎも、メダルに遠く及ばず、下位にブクブクと沈むことだろう。

 口にこそ、恐くて出せないが、北島本人が本当はそう覚悟しているはずだ。

 400メートルリレーは、かすかに残っているココロの火を、燃やし尽くせるかどうか・・・・・・・

 泳法がまとまっていない。手で水を掻くやりかたも、悪い。キックとの連動も合わない。もう、トップ選手の泳ぎではない

 かつて全盛期の北島を指導し、その後、袂を分かった平井伯昌コーチは、吐き捨てるように言ってのけた。

 「泳ぎとして、出来ていない!」

 この後、惨敗しても、ヨイショするマスコミが出てくる。独占インタビュー欲しさに。

 少しだけ、人に対する口のきき方が、29歳にもなって出来てきた、男に

 (つづく)


<リアル ロンドン五輪柔道 ルポ> またも誤審!12年前、シドニー五輪で篠原信一が耐えた無念の思い再び

2012-07-30 08:21:18 | スポーツ

 オリンピックの試合会場には,「魔物」が棲んでいる。

 しばしば、言われる言葉だ。

 選手の気持ち、心、精神が、揺れる。 

 襲ってくる重圧、負けるかも、負けたらどうしよう・・・・・・・。いや、そんなことは無い。あんなに、苦しい練習をしてきたんじゃないか。でも・・・・・・

 これらの言葉は、私の想像などでは決して無い。五輪帰国後、何人もの選手に今まで聴き続けてきたり、メダルを手にした選手に直接聴いた言葉の、一端だ。

 それらが試合前に、一気に溢れ出てくる。そうなってくる「自分」との戦い。

 それを振り払おうとし、自分で自分を励ます。

 その象徴が、柔道で金メダルを今大会取った松本薫(かおり)の試合前の通路で見せた、あの数々の仕草と、鬼面のような表情だといえば、分かってもらえるだろうか。

 五輪は、4年に1回。「世界選手権」などとは「比べものにならない!」と、聴いた全員が、異口同音にハッキリと答えた。

 ところが、一転、柔道競技において、別の「魔者」が姿を現し、今大会、我が物顔で、畳の上を踊りまくっている。

[審判とビデオ判定者]という魔者達の判定のデタラメさと、ブレと、コロコロひっくり返る正体が、選手と国を混乱させている。

 試合を止めて、審判員が集まるたびに、今度は一体、何の理由で? と不安に襲われ、首を傾げてしまわせている。

 よく分からない判定の連続に、現場は大混乱だ。それも、毎試合!!

 そして、何度も何度も噴き出し、繰り返す「誤審」

 人数は、4審だが。

 クルクル判定が落ち着かず、ころっとひっくり返る。日本の選手たちも、不安を抱え、畳に立っている。

 海老沼匡は、その魔者たちに、翻弄された。

 見つつ、ある大誤審が頭に、鮮やかによみがえった。

 2000年の、シドニー五輪。

 篠原信一

 <つづく>

 

 


<リアル 女子応援団団長&リーダー部員 ルポ>中央大學には女子応援団長が、存在! 高校にも女子団長

2012-07-29 13:19:19 | ニュース

 炎天下の中、今日も全国各地で、甲子園出場を賭けて、文字通り、高校野球の「熱戦」が繰り拡げられている。

 そんななかの一昨日、静岡県大会の決勝を、注目していた。といっても、静岡商業、常葉橘。その両校野球部には関心は無かった。でも、静岡商業が勝てば、面白いことになるんだろうな、と期待した。

 と、いうのは、その高校の応援団の団長が、3年生の女子だったからだ

 静岡商業が勝てば、甲子園でも応援風景が映されるはず。

 フツ―は、男子が着る、黒い学生服の詰め襟をキチンと着込んで、声を張り上げて野球部員に向けて、観客と共にエールを送る、伊藤栞里(しおり)の姿が全国に流されると期待した。

 なぜ? と、全国の人に関心がもたれ、テレビ局や、新聞紙が現状を調べるところが出てくるのではないか!? と。

 ところが、静岡商業。2-3の接戦で敗れ、6年ぶり10度目の甲子園出場の夢はかなわなかった。

 調べてみると、ここの野球部出身者には、大石大二郎、池谷公二郎、新浦寿夫、藤波行雄、とプロ野球フアンなら、誰もが知る人たちがズラリ。

この応援団には、伊藤の他にも4人女子部員がいる。

えっ!? と驚かれる人も多いだろう。しかし、今や、それが,全国的にも当たり前になってきているのだ。

 そのきざしは、20年ほど前からあった。

 私も何度か、地方大会や甲子園球場にも行き、取材したことがあるが、スタンドでは、応援団が無く、「応援委員会」なる名称で、大会のたびに臨時に結成された寄せ集め団が、結構いた。

 まだ、今のような少子化には至っていなかったものの、ブラスバンドや、チア・ガールのなり手はいても、応援団入部希望者は、極めて少なくなっていった。

 それは、伝統ある名門大学も、同様。

 3年ほど前の秋、神宮球場を通りかかると、なんと男子2人と並んで、髪を後ろに束ねた女子学生が、中央大學應援團長の言葉に直立していた。真剣な顔で。

 まわりの学生に、声をひそめて聞いてみると、今年入学してきた1年生だという。

 勧誘の末の獲得ではなく、驚いたことに、自ら興味を抱いて入部してきた。

 大学創立125周年にして、初めての、想像もしなかった、女の應援團員! 

 さあ、どうしょうか? なにしろ、「應援團」と、旧漢字の伝統あるところ。

 先輩らとの鳩首会議の末、やむなく入れた。その年、入って来た1年生は、彼女、府木真衣(ふき・まい)、たった1人だったのだから。

 「彼女のこと、大学の新聞に載ってますよ」と、教えてくれた人がいた。しかし、当時それは見なかった。大学に取材を申し込んでみるが、残念なことに、いい感触は得られない。

 その一方で、副編集長に打診。当然、グラビアも絡むから。

 「その子、美人か? かわいい子か?」

 「・・・・・・・・・ちょっと・・・・・・」

 「じゃあ、きついなあ」 

 その後も、その子のことは、気になっていた。新聞には当時部員5人と載っていたが、見たら4人しか見えなかったし、その厳しさにネを上げ、その府木真衣も退団したのではなかろうか・・・・・・

 その一方、明治大学付属高校の應援團長も、ついに長年の伝統を破り、女子が務める時代になった。

 時代は急激に変わりつつある。良くも悪くも、確実に変わっている。今は第一線から消え去ったタレントが、女子応援団員を演じたのは、なんのキッカケにもなってない。

 事実は、映画より奇なり。まさに、そうなっている。

 そして今、彼女は文学部の4年生となり、栄えある應援團長になっていた

 束ねていた長髪は、いまやオールバックにしており、羽織袴を身に付けた立ち姿は、一見、”オト子”。

 左右にチアガールを従えた、威風堂々たる応援ぶりを、見たい人は「中央大學應援團 幹部」と検索すると、見ることが出来ます。

 さらに、3年生にはこれまた、本城亜梨架(ほんじょう・ありか)という、リーダー部員がいる。全團員8人。

 来年には、その本城が団長になっているかもしれない。

 風のたよりでは、青山学院大学は、8人中、4人が女子。また、東北学院大学、専修大学にもいるらしいとの噂。

 この夏の甲子園にも、女子の団長が見られるかも。

 かつての破帽、バンカラを知る人にとっては、この事実は「断腸」の想いがするかも知れない。

 もう、素直に全国の女子應援團員、そして應援團長に、エ~ルを送りたい。

 そして、その後の人生を追ってみたい。

 ちなみに、同じ応援部員でも、ブラスバンド、チア・ガールは、大学を卒業しても続ける人は、5パーセントほどしかいない。

 これもまた事実だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


<リアル ラグビー ルポ>急がれる、日本女子代表15&7人制への”本気”の協会強化策。

2012-07-29 09:10:00 | スポーツ

 この記事で、随時お知らせしてきた、日本の女子ラグビーチームの「強化合宿」や中国での「15人制四か国対抗」、並びにフランスでの「7人制世界学生選手権」の模様。

 それを読んでくれた人はお分かりだろうが、アジア、とりわけ、中国やカザフスタンの、国を挙げての強化策は、驚くべきものがある。

 日本の15人制女子選手は、学生はともかく、社会人は職場の協力を得たうえで、有給休暇を使ったり、頭を下げて、仕事のローテーションを変えてもらったりしながら、やっと参加できている。

 そのうえで、集中的に短期の合宿。そんな状況で、海外の強豪チームと、なんとかかんとか戦っているというのが、“厳実”だ。充分なチーム練習が、なかなか練れていない。納得するまで戦略を試せていない。ほとんど、”見切り発車”に近い大会出場。

 辛くも出来かかっているのは、選手個々の体力の見極めくらいのもの。

 毎週末の土日。大学構内に寮がある埼玉県内の大学に集合して、一泊してチーム練習を重ねている7人制女子日本代表チームスタッフと、選手達は、地道に努力と結果を積み上げてきた。

 

 国際大会に出られるレベルの女子は、まだまだ限られており、7人制と15人制の選手の「住み分け」「区分け」など、したくても出来ないのが実情だ

 「御存じのように、15人制に較べて、一歩も二歩も進んでいる」と、今年、女子7人制のヘッドコーチの浅見敬子が私に言ったが、その裏付けは、全体練習が辛くも出来ているからだ。

 しかし、中国もカザフスタンも、大学構内で1年中、選手・スタッフが寝食を共にしての”強化合宿”をし続けている。加えて、あらゆる地域から、絶えず身体能力のすぐれた選手を集めて、セレクション。そして、全選手には、国から給料を支給しているのだ。生活が保障されているから、安心して練習に打ち込める

 今回「四か国対抗」で、中国へ萩本ヘッドコーチと帯同した、女子強化委員長の岸田則子は、私の、「どのように、この現状をとらえていますか?」 という問いに、海外から、メールを寄せてくれた。

中国やカザフスタンの、強化のスピードに、危機感をもっております]

その文字からは、切迫感が溢れていた。

 だからといって、日本も1年中合宿、というわけにはいかない

 エディー・ジョーンズの、折々の気分で動かされている、今の男子15人制日本代表のようなやり方なら、勝ちは残らず、残るものは疲れだけ。

 なぜか、早朝から体を酷使させる。試合に勝つことと、どんなつながりがあるのか、滝に選手の体を打たせる。

 コンジョ~? セ~シント~イツ?

 それは、試合の時に出せば良いだけだ。このままだと、世界20位へと転落は、目に見えている。

 春からの50日合宿の末の、無残な連敗。選手の体も心もボロボロだ。指揮官は、いまだ間違いに気付かず。3年後の末路は、哀れだ。

 「疲れは、負けた理由にならない」 愚は、突き放して、言ってのけた。

 「全然、ダメ! どこが? すべてダメ!」 チームの要の選手は、吐き捨てるように私に本音を言った。

 極めて少ないトライチャンスのときに、まったくサポートする選手がいない。

 「サポート? 今、それが出来る段階にもなってない」と、チーム主要幹部。

 その実証、選手、スタッフ、協会幹部からもれた「本音」や、驚くべき事実は、いずれ稿を改めて書く。

 一方、女子の大会出場直前合宿では、選手みんなが後半は、へとへとになっている。とりわけ、編成して間もない学生7人制は、タマリバ相手にひどかった。

 浅見は、強気な発言をして、選手をかばったが、「実は、選手全員疲れのピークだった。そのため、あの日は足が動かないような状態だったんです」とチーム・スタッフは、先日私に明かした。そうかあ・・・・・・・・・。

 確かに、あの惨状を見せつけられると、ゴールラインまで走り切れる、動き回れる体力作りが、まず急務だ。

 いまさら、強豪国選手とのサイズ(体の大きさ)の違い を嘆いてみても始まらない。ラグビーは、体が大きくて、体重が重けりゃ勝てる競技でもない。筋肉が多けりゃ、勝てる団体競技でもない。

Dscf6046


 6月17日、この人物が、秩父宮ラグビー場に観戦に訪れていた(写真・左上)。言わずと知れた、元力士・武蔵丸だ。エディーが呼んだのか? そう思って聞いたら、違った。ラグビーには、興味が無いようだった。ケータイが、大好きだけだった、

 総合格闘技の選手を合宿に呼んじゃうエディーだから、なんでも有り?と思ったのだが・・・・・ 

 選手は日本人優先にこだわるのであれば、それなりの戦略と戦い方を、見いだしていくのが先決だ。それが、カケラもない。

 「明るく、正しく、元気よく!」を、スローガンに、男子学生7人制日本代表を率いてフランスの地へ乗り込んでいった、瀬川智広ヘッド・コーチは、自らの、20歳以下日本代表をかつて率いた体験も踏まえ、示唆に富む、将来に向けた実効性のある話しを、記者会見で自らした。

 エディーの名前こそ出さなかったものの、日本人に合わない、それでは勝てない、間違ってる策の数々を指摘。ろくに強化合宿を見に来ない記者達も、納得させるほどだった。

 少なくとも、今後の強化策の具体策として、協会は真しに耳を傾けて欲しいと思う。

 女子サッカーの、「なでしこジャパン 」。主将・宮間あやの身長、157センチ。それで、世界のトップと競り合ってきて、ワールドカップ優勝を果たした。他の代表選手にも、巨体はいない。

 それでいて、開会式前の五輪予選でカナダに競り勝ち、日本中の話題を独占している。次に続け! と、切に思う。

 むろん、サッカーとラグビーは本質的に違う事も、百も千も承知の上だ。

 澤穂希(ほまれ)が言うように、「勝たないと、誰も注目してくれない」。その通りだ。しかし、女子ラグビーは、そこまでいってない

 かといって、道のりはそんなに遠くない。少なくとも、エディーのように、逆進、後退、逆行はしていない。

 「今回、協会のおかげで、フランスに行かせていただけることになり、感謝しております」

 そう、会見の冒頭で協会に御礼をのべた浅見敬子ヘッドコーチ。今までも、アジア各国やアメリカのラスベガスまで行かしてもらった。

 しかし、まだまだ足りない国際経験。7、15、どっちもだ。次は、そうそう無いかもしれない。

 しかし、2014年には、女子ワールドカップ(15人制)、2016年にはリオ五輪(7人制)が待ち構えている。

 資金、支援、そして人員や、広報活動が、男子並みに望まれる。なんにもしてくれないで、弱いな、また負けたか、そこまでか、などと言うべきではない。

 ホーム・ページにも、女子の詳しいレポートは無いに等しい。

 

 とはいうものの、協会の赤字と資金難は、女子強化委員会も知っている。そうそう海外遠征や大会にはいけない。出場や参加は、絞らなければならない。働いている選手の「仕事」のこともある。

 そこで、2つ提案がある

 強化合宿や、練習の様子を、ラグビーフアンに公開すれば良い。辰巳のグラウンドなどでは、警備上の問題や盗難問題などありえるが、ロープなどで規制をして見てもらう。

 男子日本代表ですら、いまだ非公開のラグビー。しかし、フアン拡大、観客動員の増大を本気で考えているのであれば、一考して欲しい

 実は、今でこそ男女のサッカー日本代表の練習は事実上、基本的にやむなく公開のようになっている。ひと目見たいと来てしまったフアンや観客が、自然発生的に増えていってしまったからだ。

 そうなれば、しめたものだ。

 女子も、そのようになっていけば良い。「なでしこ」以上にに、かわいい子もいたりしているのだから。見られて、やる気もなお一層出るはず。

 その間に、「ラ・ガール」のような、パクリでは無く、独自のキャッチ・フレーズを募集してゆけばいい。「なでしこ」とスクラム組めるようなものを。

 2つめ

日本に、おおよそ250人を超える外国人プロ契約ラガーマンが、ひしめきあっている。そのうえ来期は、スーパースターだった者が、日本中で見ることが出来る。その中には、妻子連れで来日・滞在してる者も多い。

 そして、実はその妻や恋人のなかに、世界中の優れたラガーウーマンがいるのだ。

 例えば、「福岡サニックス・ブルーズ」の、カーン・ヘスケス。彼の妻は、今は子育て中だが、女子ワールド・カップ優勝チームの主軸だった

 そんな女性たちで、バーバリアンズを組んでもらい、練習試合を重ねるとか、スポットコーチ的に指導を積極的に仰ぐといい。

 

 決して、無駄にはならないはずだ。勝てるヒントを得て、日本的にアレンジも、出来るはずだ。

 よれよれだった、ように見えた学生7人制代表だが、唯一「セット・プレイからの動きの速さは、我々が負けていた」と、タマリバ7人制専任チームの選手たちが語っていた。

 その点を、さらに生かし、伸ばしていくと良い。

[セブンス・フェスティバル]で、他チームを大きく引き離して、優勝を飾った日本体育大学ラグビー部女子部。

 その戦術・戦略は、今後の日本女子7人制に大いに参考になりそうだ。

 今までも、練習に参加、協力してもらっていたが、今後はさらに日体大を海外のチームに見立てて、激しいプレイを、積み重ねていく必要がある。

 

 暗い話題ばかりでは無い。

 この8月上旬に合宿に入る「7人制日本代表」に、あの鈴木陽子(立正大学1年・19歳)が10か月ぶりに戻ってくる。

 昨年秋のラスベガス大会で、右わき腹から肩にかけて大ケガを負い、入院、そしてリハビリの辛い日々を乗り越えて、復帰。

 2016年のオリンピック出場を、他の誰よりも願って、キツイ練習にも耐えていた。

 とはいえ、はたしてどの位、元の動きに戻っているか?気がかりだ。先のフランスでも、三樹(みつぎ)加奈や、鈴木彩香らも、ケガ。

 別メニューからの、新たなスタートとなるかもしれない。

 またトシは若いが、村上晃一も刮目した”大型高校生”大黒田裕芽(ゆめ・市立船橋高・18歳)も、”正代表”として、参加する。

 今までは、力量はあっても”準”扱い。

 この2人の楕円形さばきが、日本女子ラグビーの将来を左右するはずだ

 ホンマかいな、と思いつつ気にしていて欲しい。そのうち、実証されるから。

 

 

 

 


<リアル ロンドン五輪 狂争局> 「斬り込み隊長」「息の根を止めたい」開会式前に狂った大竹と田辺

2012-07-28 23:14:00 | スポーツ

「斬り込み隊長」は、大竹七未(なみ)、「息の根を止めたい」は、日本テレビ・アナウンサーの田辺研一郎が、発した言葉だ。

 ともに、7月26日未明(日本時間)、ロンドン五輪予選として開会式前に行なわれた、女子サッカー 日本対カナダ戦の生中継番組のなかで、堂々と言ってのけた

 大竹は、東京のNHKのスタジオから、「なでしこジャパン」の、したり顔の説明で「斬り込み隊長」と。この女、37歳。サッカーしか知らないとはいえ、言っていいことと、言ってはいけない言葉があるはずだ。

 厚化粧のせいか、整形したためなのか、目のあたりが気になる女ではあった。先月、12歳年下の男と、突然の入籍発表したばかり。

 戦争を思い起こさせる言葉を、当たり前のように言ってのける神経。歪んでは、いやしないか

ぞっとする。

 試合は、スポーツは、戦争とは違う。そのことすら、知らない。

 彼女の代わりは一杯いるはず。起用しないほうがいい。

 また、「息の根を止めたい」と、試合会場からアナウンサーとして発したのは、田辺研一郎、34歳。

 サッカーをやってきた経験もあって、起用されたのだろうが、「息の根を止めたい」と言ってのける神経は、狂っているとしか言いようがない。

 確かに、スポーツは戦い、ないし闘いだ。長くスポーツ競技を取材し続けてきたから、それはよく分かる。

 だから、高校野球の宣誓で、「正々堂々と、プレイすることを誓います」というのには、いまだに違和感を感じている。

 だが、人殺し、までは考えも及ばない。

 熱くなった、にせよ狂っている。

2人とも観客席で、勝手にそれを言うのは、かまわない。

 しかし、電波にのせてしゃべる人物としては、ふさわしくない。

 相手チームが、聴いたらどう感じるだろうか?

 澤や、宮間や。佐々木が聴いたら。どう思うだろうか?

 田辺にこれ以上、試合でしゃべらせると、また舌禍が起きそうだ。

 グラウンドで、データ取材をさせたほうが無難だろう。

 

 帰国させるのが一番、ふさわしいのだが

 もう1度、いう。2人の意識は狂ってる。頭が、歪んでいる。オリンピック狂ソウキョクに、もうとり付かれている.

大竹は、謝罪もせず、厚(化粧)顔無恥のまま。NHK,「日本・恥知らず・狂かい」は、いまだ大竹を、クビにせず!


<リアル ボクシング ルポ>7・16 不運の右目上、流血・裂傷試合iから9日目。内山高志が抜糸

2012-07-27 12:44:53 | スポーツ

 日本最強の世界チャンピオン、内山高志が、WBAスーパーフェザー級5度目の防衛をかけて、故郷・春日部市でリングにあがったものの、3ラウンドに右目の上をパックリと切るアクシデント!

 形としては、負傷による引き分けで、防衛を果たしたが、本人は「試合してない気分」のまま。

 とはいえ、傷は、長さ5センチ、深さ8ミリという予想外に大きなもの。

Dscf6780 本人は、会見終わった後も、希望された色紙に、サインする余裕ぶり(写真、上)

 傷のところが、痛々しい。筋肉のすごさも、わかるだろう

 それでも、ドクターに止血してもらった後、チーム・ドクターの手当てであろう。8ミリの深さの中で「きれいに中も縫ってありましたね。自然に溶けて無くなる糸で。良い治療が、すでに、されてました」

 そう語るのは、山口壮(つよし)医師。この7月25日、内山のこの傷を試合後2~3日して、自らの医院に訪ねてきた内山の治療をした人だ。

 内山とのつながりは、彼がまだ拓殖大学ボクシング部にいて、練習に励んでいたころから。

 実は山口医師は、アマチュアボクシング連盟に関わる試合のドクター。その縁から、今も毎試合、内山から律儀にチケツトが送られてきており、裂傷を負ったマイケル・ファレナスとの試合も、しっかり会場で見ていたという。

 で、治療をして、「6針縫った」とのこと。

 9日目に、マスコミをジムが呼んで、いわば”公開抜糸”となった。

ーーあれだけの傷が、わずか9日間で、抜糸出来るというのは、内山さんの並外れた体力からきたものなんですか?

 「いや、ごく一般の方でも、このくらいの日数です」

 --じゃ、すぐ練習を再開しても、大丈夫?

 「いえ、それは危険です。すぐ、また傷口が開いてしまう可能性が大きい」

 この日、右目上を覆っていたガーゼも取り払った。「後は、自然に傷口がきれいにふさがるのを待つ日々となります」

 その完治までは「4~5か月は、かかります」

 4~5か月!! ということは、その日に、内山が記者団に語った「年内、今年末には試合をしたい」というのは、医師からすると、とても危険なことに陥りそうだ。

 「この1週間、毎日ランニングばかりしていた」と、苦笑いして語った内山。

 山口医師は、言う。

「そうですね。ランニングとか、サンドバッグ打ちや、シャドーボクシング程度なら、頭や、傷口に衝撃が加わりませんから、良いですが、スパーリングはもちろん、ミット打ちも避けた方がいいと思います」

 今度の6度目の防衛戦の相手は、強打のバスケスといわれている。指名試合となる。

 今回の傷は、山口医師に対しても、内山は口ごもってハッキリと語らなかったそうだが、昨年の1月31日に三浦隆司(たかし)との3度目の防衛戦で切れたところのようだ。

 「2度あることは、3度ある」ということわざもある。

 はやる気持ちは、わかる。しかし、ここはじっくり、期間をとって、次に備えたほうがいい。

 「次も、日本で防衛戦を行ないたい」と、所属ジムの渡辺均会長。では、場所も再びウイングハット春日部で?

 「来てくれますかねえ?」と。会長。

 来てくれますって。今度こそ、故郷の英雄のノック・アウトシーン見たさに。試合後、「ここでやるんなら、おそらく、また来ると思うよ」という声が多かったし。

 幸い、内山には、日々の生活を支えて、スポンサードしてくれている企業が数社あり、アルバイトしなくても、ボクシングに専念できる好環境もある

 あせらず、さらに体力、持久力、筋力の3力強化に努めた方が良い。そのほうが妻?も安心すると思う。

 


<リアル ボクシング ルポ>プロボクサー上村和宏。6月26日、立山翔悟戦で、見事な3-0の判定勝ち!

2012-07-23 09:27:00 | スポーツ

Dscf6277 [1人のプロボクサーである前に、礼節を保つ1人の人間であれ]

 上村(かみむら)和宏(上の写真の中央。顔の見えているボクサー・ワタナベジム・26歳)との縁は、まさに、彼の他人への心配りと、礼節の深さに感激したところから始まった。。

 数年ほど前、私は雑誌のほうでボクシングの記事を書いており、試合の写真も自分で撮り、駄文に添えていた。

 ただ、月刊誌であったため、残念なことに、そう多くのボクサーのことを載せられるわけではなかった。そのため、手元に写真と試合展開のメモだけは、少しずつ積み重なっていった。

 プロボクサー1人1人の試合の結果が、キチンと載るのは、スポーツ2紙程度。それも、極めて簡略に、小さく、隅に、載れば良い方。世界戦以外は、そんな程度の見方しかされていない。

 そんな”厳実”のなかで、ますます、プロボクサーの名は、知る人ぞ知る存在になっている。

 そんななか、撮っても載せなかった写真をプロボクサー自身に渡したり、ジムに送ったりしていた。

 もらうのは当たり前の顔して、受け取る者。「ああ、ど~も」で、終わる者。何の一言も無い者。?で礼を言う者。多種多彩だ。

 だが、彼、上村和宏は、ただ一人、全く違った。

 試合を終えて、ハガキを送ってくれたのだ。

 お礼の言葉が、書き綴ってあった。そして、「次は頑張って勝ちます」と。

 それも、こちらが感心するほど、きれいな楷書で。

 そして、「次の試合が決まりましたら、ご連絡いたします」と、結んであった。

 試合のたびに、キチンと毎回届く。当時、まだ20代前半。本人の礼節溢れる文面に、こころ揺るがされた。

 年老いた表現で恐縮だが、ご両親の教育がしっかりしてらっしゃるのだろうと、思われた。

 ハガキがまた、昨秋、秋風に運ばれて届いた。試合日と、相手が決まりましたと、きれいで、読みやすい文字で綴られていた。

 それが、後楽園ホールへと足を運ばせた。昨年、11月25日のこと。

 バンタム級、第一試合。プロデビューは、2006年8月。これまでの戦績は、11戦して4勝6敗1引き分け。しかし、4勝のうち2KO(TKO含む)と、自分のペースで展開すれば、倒すパンチ力は、充分に有るボクサーだ。その点も惹かれる部分だった。

 結果は・・・・・・判定負け。相手は相馬圭吾(三迫ジム)。ひいきの見方をしたとしても、勝ちは厳しい試合内容であった。2ポイントは、差が開いていたように見えた。

 判定の結果は、37-40。38-39。そして36-40の、相手にフルマークが1人。

 そりゃあんまりだ、と感じる一方で、勝ちは無かったのだから、仕方ないかとも。

 控え室に行った。うなだれたままの、上村。

「応援していただいていたのに・・・・」

 こんな時でも、言葉遣いは、ていねい。

 かける言葉は、迷った。負けた試合内容を書いて、その人柄を書き添えるのは、少しためらわれた。

 「・・・・写真だけは、送ります」

 そういって、辞した。

 しばらくして、写真の礼に添えて「今回の反省を踏まえて、次は絶対に勝ちます!」と、こころなしか力強く、他より太く書かれてあった。

 そして、待っていた試合通知が、今度は春風を伴って、ひらひら舞ってやってきた。

 6月26日(火)、今度の相手は、立山翔梧。調べてみたところ、横浜光ジムからE&Jカシアス・ジムへ移籍してきたボクサーだった。

 まだ21歳だが、プロデビューは18歳の時。通算戦績は、8戦して1勝5敗2引き分け。そのたった1勝は,KO勝ち。それが2年ほど前のこと。身長、157センチとバンタムにしては、小さい。

 さらに、詳しいことはカシアス内藤が会長をしているジムに聞く気は無かった。

 以前、ある選手の簡単なプロフィールを聞こうとしただけで「それは、個人情報だから、教えられない」と言ってのけた。

 はあ?? 信じられなかった。かつて、2時間ほどロングインタビューをしたことが、あるんですがと、話しの糸口を掴む気すら、消え失せた。

立山のクセも戦い方も、なに一つ分からないまま、リングを見つめた。

 変にプレッシャーを与えてはいけないと思い、試合前の控室訪問は、避けた

「拳友会。VOL,1」と銘打たれた、この日の試合数は、10。すべて4回戦だ。目当ては、第4試合。

 なんと、第1試合から,直前の第3試合まで、判定きわどく2-1.

 ひょつとして、上村も?

 これ、翌日に本人に聞いたところ「知ってました。少し意識しました」と言った。

午後6時55分。リングインすると、気合い充分に見えた。ヒザの屈伸運動をする。かたや、立山は久しぶりの試合にもかかわらず、気負いも無く、たんたんとしている。

 カ~ン!   

 <1ラウンド>の、ゴングが鳴った!

 上村、勢いのある左フックを、放つ! 続いて、右フック。

 ボン、ボンと音が客席まで響いて、耳に届く。いいじゃん、いいじゃん!

 ん?右腕の上に入れ墨が。以前の試合では、気にもしなかったが、今回は聞いてみよう。というのも、あの生真面目な礼節とのギャップがあるからだ。

 ひょっとして、かなり若いころ”やんちゃ”をしていたのだろうか? 更生した?

 リング上では、いくぶん上村のペースで試合が、進んでいる。相手との距離の取りかたもいい。

 あれっ?レフェリーが割って入って、両者に注意を与えている。なんだあ?

 ヒジ? ヘッド?

 「ああ、あれはホールディングだと言われました。そうかな? と思いましたけど、気にせず、戦いました」

 「入れ墨ですか? なんか、外人コンプレックスというわけではないんですが、タトゥー入れるのカッコ良いなとか思って。音楽好きで、わりと、5~6年前に入れました」

 「去年の11月に判定負けしたのも、どんな試合でもそうなんですけど、相手との勝ち方よりも、自分のチカラが出し切れるのかな?とか考えてしまって」

 「今回は出し切ろうと。やらなきゃな!と、思っていて。毎回、トレーナーに言われてやっているんです、屈伸をしろ!と言われてて」

< 2ラウンド >開始。ガードは、きっちりとしている。それは、立山も同様。そのうえ、低く入ってくるので、バッティングになりやすく、上村やりにくそう。

 上村、ガードを固めて左右のストレート! 左右のフック、ジャブ、右ボディ、返しの左フック。

 小気味良い音が、出てる。少し、ポイント、リードか!?

<3ラウンド> 左のフックが、タイミング良くヒット!(写真・左上)。立山のあごが曲がり、ゆがむ。

 左ジャブに右ボディ。上下の打ち分けが良い。

 しかし立山も、防戦一方ではない。

 コーナーに、上村を詰めたうえ、ボディ、フックと、巧みに上下、打ち分ける。

 ところが上村、逆に押し返し、立山をコーナーに詰める。パンチ、かわして、返しの、右フック炸裂!

 残念なのは、まだ連打で一気に倒すパンチが見られないことだ。

 左右のフック。立山の左フックを見切ってはずし、瞬時に、払って左フック、ズバン!

 確実に前の試合より、成長している。その上、どこか、自信が感じられる。

 気になるのは、スタミナ。ガクンと、後半少しペース、落ちてる。しかし、負けてない。

 最終<4ラウンド> おおっ!互いに左のストレートを放ち、クロスして痛打!

 それにしても、立山に、試合勘の衰えや、長いブランクも感じさせないのは驚く。左右のジャブ、打たれる。しかし、上村も左ストレート、よく伸びてヒット!

 ここで、ポイントを確実に取ろうと、大振り、空振り。

 上村、足使って、左へ回る。スッと踏み込んで、左ジャブ!

 しかし、右フック、きれいに喰う。「ラスト10秒!」の声がかかるや、ブンブン振り回す、空振り合戦。

 試合、終了。ん・・・・・・・勝ったな、と。

 ちなみに、すぐ近くに、女子プロボクサーを引退した、伊藤まがいて、熱く上村を応援していた。彼女については、富樫直美との生き方の違いを基軸に、いずれ書きます。

 判定がまとまった。39-38。よしっ! 39-38。もう、大丈夫だ。

 最後、40-37。おおっ! 満点、フルマークだわい。しめて、3-0の、判定勝ち。

 Dscf6287 これで上村和宏の通算戦績、5勝(2KO)7敗1引き分け。当日、後楽園ホールに見に来ていた観客の人、パンフレットに書いてある戦績、元々間違っているので、訂正しといて下さい。

 パンフレットって、有名ランカーの名前すら、時々間違ってたりするので、原稿書くときはチェツクしている

 勝ち名乗りを挙げられた上村、喜びより、ホッとしたココロが見て取れる(写真・左上)。彼、一息ついたら、「見にまで来ていただいていた友達とかに会いにいって」しまって控室に不在。インタビューは翌日の夜となった。

 -フック、良かったですね

 「ありがとうございます。練習のときから良くて。今回、スパーリングで長井一(はじめ・28歳。同じバンタム級。いち早く6回戦のB級に昇格しており、この7月7日、勝利を重ねた)さんとか、出稽古に来た方とやらせていただいて」

 「その人たちの方が強かったりしたんですけど、でも手ごたえを感じて。それが昨日の試合では、ピタッとはまって。当たるときは、当たる。(パンチを)もらわない時は、もらわないという」

 -この前の試合とは違って、気合いが入ってるように見えましたが

 「1、2ラウンドから取らなきゃダメだよ。前半から取りに行かないとダメだよって言われていて。それを思い出して、1ラウンドから出てったんです」

 「自分のケータイにもメモしていて、いつも見て居たりしてました」

 -3ラウンドの後半、スタミナが少し切れました?

 「ちょつと、ボディが効いていて・・・・」

 -最終4ラウンド、気持ちもわかりますが、空振り多かったですね?

 「今まで判定とかでは、なかなか(結果が自分では)分からなかったんですよ。今月、知り合いの選手が、勝ってたと思ったら、2-1で負けてしまって。倒す気があれば、倒さないと! 痛感しましたね」

 「どう(ジャッジする人に)判断されているかは分からないので、(4ラウンドは)ちょっと大振りになってしまったんです」

 「印象点ってありますよね。内山(高志)さんなんて、すごいですよね。相手にコーナーに詰められても、サッと回って、(相手を)いなして・・・・」

 「正直、判定に持ち込まれた時に、恐かったんです。39-38が2人と聞いても、まだ・・・・・・。40-37と聞いて、大丈夫だ! と。それでも、勝ち名乗りを聞くまでは・・・・・・・・・・・・・・・・」

 それが、上の写真の表情になって表れた、そういう訳か・・・・・

 正直、誠実、そして、礼節。彼なら、どんな職場でも好まれるであろう。今は、「ピザの配達のアルバイトをしています」とのこと。

 ボクシングも、確実に強くなっている。チャンピオンロードの階段を昇っていることが、この雑文でも感じてくれた人が、いるはずだ。

 そして、インタビューの翌日。私のメールに、こんな一文が届いた。

 

 [先日は、見事、勝利を収め、これで6回戦に上がれる事になりました!

 ここまで時間がかかった分、これからの一戦一戦を大事にしていこうと思います!

 応援ありがとうございました。     上村和宏]

 

  胸が熱くなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


<リアル 演劇 ルポ>芸達者な役者ずらり!「椿組」夏、花園神社大テント公演「20世紀少年少女唱歌集」

2012-07-21 19:15:00 | 芸能ネタ

Dscf6797 夏の宵。毎年、新宿にある花園神社の

境内で開かれてきた、この「椿組」の大テント・野外公演。

 今年も、7月13日から23日まで、毎夜19時開演で行われている(写真・左上)。ちなみに、木戸銭4000円。

 演目は、9年前に初演した「20世紀少年少女唱歌集」。

 映画「月はどっちに出ている」の脚本で、一気に知られるようになった鄭義信(ちょん・ういしん)のオリジナル脚本だ。

 近年では、シンガー・ソングライター 松山千春の「旅立ち」を映画化にあたって、見事に脚色・脚本化。感動的なものに仕上げる一方、自ら演劇の演出をも手掛けるなど、幅を広げている。

 この舞台は、戦後日本の国有地に住みついて生活しているあばら家の一帯。北朝鮮から豊かな新天地を求めてきたはずのその人達の何人かが、また”向こう”に帰国しようとする。

 しかし、それには、ウラがあった。

 そんな、幻の夢を見ようとする人間たちが織りなす喜怒哀楽に満ちた群像劇が、これだ。全30名。  出演者、とりわけ少年や少女たちに扮する役者たちが歌う昭和歌謡は、あの時代を鮮やかに浮かび上がらせる。

 そこに、それから数十年後の、いまどき珍しいミシンの訪問販売員2人の「今」が、絡む。

 鄭そのものが、在日でもあり、複雑な感情もにじませた、よく練り上げられた脚本だ。

   そして、物語の鍵を握る、少年ミドリ役を演じているのが、青木恵(けい)。50人余りのオーディション参加者の中から選ばれた女優だ。(写真・左下)

 彼女は、現在「文学座付属研究所」の、研究生。そして、演出は、同じ文学座の松本祐子。しかし、松本は、いまや超売れっ子。いろんな劇団での演出を次々とこなしている。「オーディションに応募した動機ですか? 松本さんの演出を受けたかったからなんです」

Dscf6835 オーディションに合格後、バッサリと髪を切った。それが、今の髪型。役は、少年ミドリ。ちなみに、髪を切る前の顔は、「椿組」の、この公演を検索してみると、出てきます。違う印象に、驚くはず。

 「今? 21歳です。高校時代から演劇部に入ってました」

 この舞台では、歌うだけじゃない。昭和にいた、いつも外で遊び回る、走り回る元気いっぱいの少年になり切らなきゃいけない。

 そして、見事になり切っていた。全く、違和感なく。演技、セリフ回しも自然。実は、これが一番難しいことなのだが、難なくこなし切っている。上手い!

 「ちょっと低酸素状態になっちゃって」と、明るい表情のまま笑う。キツイ日もあったが、なんとか乗り切っている。この芝居は、体力勝負でもある。

「将来ですか? 舞台女優をやっていきたいです」と、きっぱり。

 この人、清楚、清潔感溢れる印象。この先、役柄に応じて、何色でも染まっていけそうだ。無限の伸びしろを感じさせる。

 この青木恵という名前を、頭の片隅にちょいとだけ記憶しておいてほしい。

 次に、椿組のいわば看板女優として、以前から一目置いていた、井上カオリ今回、初めて話しが、聴けた。

 写真は、撮っていないので、やはり検索すると見られます。ねっ、いいオンナでしょう? 修正なし。すっぴんも、まんまの妖艶さ。

 9年前の初演時は、石田えりが演じたと、自らのブログで、その石田と一緒に撮った写真とともに明かしている。

 少し足が不自由な、道ならぬ切ない恋に溺れる女を、演じている。

 「実は、稽古中にホントに足をケガしちゃつて(笑い)」

 じゃ、足を気持ち引きずってて(笑い)

 そうそう。先に「道ならぬ」と書いたが、そのやるせない、騙されていると知りつつも身をまかすオンナの性(さが)と、揺れる心を、さりげない目線ひとつで演じ分けているのに、客席で思わず絶句!

 ホントに、時にうなってしまうほど、上手い!

 それも、なに演らしてもだから、まいってしまう。

 一見、色っぽいので、役柄が限定してしまいそうだが、この人の揺れ幅は大きく、硬軟なんでも違和感なくこなしきる。

 なんで、テレビ、映画界は、こんな上手い女優を見いださないんだろう? と、時に信じられぬ思いにかられる。

 いくつか出てはいるが、まだ広く知られるに至っていない。それが口惜しい。

 違うタイプで、伊東由美子がいる。以前、彼女が所属する「劇団 離風霊船(りぶれせん)」の公演を見続けて、その演技の巧みさを痛感してほしくて、書いたことがある。

 彼女も初演に、乞われて同じ役で出ていた。役は、先に書いたミシンの訪問販売員。そして、実は彼女は・・・・・・・

 その秘めた事実は、この芝居を見れば分かる。

 この芝居では、共演者でさえぶっ飛ぶ、得意のアドリブこそ出さないものの、舞台に出てきただけで、ワクワクさせる、伊東由美子。

 もはや”演劇界の古今亭志ん生”と言ってもいい。酒や打ち上げの席では、キリリとタオルを鉢巻き代わりに頭に巻いて、あぐらをかく。サマになっているから、おかしい。

一見、オンナおやじ。その飾らないキャラクターも手伝い、ものすごい顔の幅広さ。

 この芝居のあと、新作を書きつつ、9月に客演。そして11月15日から11日間、離風霊船の公演を中野で行なう。

 「なんだかねえ、忙しくなってしまうことが分かっているのに、頼まれると、どんどんスケジュール入れてしまってさあ」

 「今回のギャラ? わかんない。聞いてないもん」

 なんだか、楽しそうに、ひょいひょいと、こなす。

 演らしてみたいのは、市原悦子が演じて当たり役となった「家政婦は見た」の伊東版。

 演劇業界の知人・友人がいたら聞いてごらん?

 「伊東由美子さんで、いける?」

おそらく、その「絵」を頭に浮かべて、ニヤッ。そうしてこう言うだろうさ。

 「市原さんより、面白くなるんじゃない? 笑えるし。かなり、いけるだろうね」

 なにしろ、伊東。市原と違い、家事、洗濯、掃除、出来ますもん。ちょいと、色っぽいし。

 本当に実力のある「女優」だけが、テレビドラマの主役をはって欲しいなあ。

 製作の裏側を長年知っているから、本気でそう想う。

 「女優」とは、名ばかり。「優しい」「女」は、少ないうえに、性格ブスが、多すぎますもん。ホントっすよ~

 楽日まで、もう少し。それにしても、観劇した夜の豪雨の前の、雷と雷鳴!

 効果音と、演出照明と思っていた。そのくらい、物語の流れにピッタリとはまっていた。だから、観劇はやめられない。だから、ナマモノは感激する。

 うまい、ほんまもんの演技と一緒に、たっぷり2時間40分、味わえます

 

 

 

 

 

 

 


<リアルボクシングルポ>まさか!こんな結果とは!内山高志対マイケル・ファレナス戦で、内山、裂傷!

2012-07-19 19:25:09 | スポーツ

Dscf6785 どうした!? まさか、試合後、傷口が悪化して、よもや重体!?(写真・上)

 いや、決してそんなことはありません。内山高志ファンの方、心配なさらないでください。

 これ、試合後の囲み会見や、写真撮影など、もろもろが終わった後、簡易ベッドに内山が横たわり、チームドクターに早めにキチンと治療をしてもらう直前のカット。

 右目上の裂傷。コレが、試合続行不可能と判断された傷だ

 「深さ、長さは、詳しくは、まだ分かりません」と、試合後の囲み会見で語った、内山の所属するワタナベジム・渡辺均会長。では、写真で分かるようにと、載せた。

 偶然目をつぶっていたため、誤解してしまいかねない写真となったが、全く、他意はない。

 ここまで深く、且つ、長い傷だと、ドクターが試合続行を、健康面から考えて止めるのは、分かるでしょう?

 ざっと見た目、深さ1センチ弱、長さ5~6センチ。

 ボクシング・マスコミ界通例の試合後の”1夜明け会見”で、先の渡辺会長は「傷の長さ5センチ、深さ8ミリ」と発表した。この日、ほぼ、見た目通りだった。

 内山は右目の上、そして五十嵐は左目の上に、共に絆創膏を貼って、出席した。

 

 五十嵐は言った。「流血で、ほとんど左目は見えませんでした」と。

 

 さてこの日、試合会場には、”我が春日部が産んだ英雄、内山高志”の目にも鮮やかなノックアウトを、この目でしっかり見ようという幅広い年代層で、立ち見席までぎっしり。

 クーラーを目いっぱいフル回転したと言う、ジム会長・渡辺均が、心労か、夏バテなのか、控室で横たわったまま心配していたが、会場は最後までむちゃくちゃ蒸し暑く、ウチワが終始はためいていた。内輪のハナシで恐縮だが。

 室温の高さに加え、観客の期待度がさらに熱さを高めた。観客数、ほぼ満席の5800人!

 興行としても、大成功。

 まるで、祭りさながら。会場の前には、ノボリが林立し、屋台がずらり。

 試合で、やっぱり一番どよめいたのは、五十嵐俊幸が、辛くもソニー・ボーイ・ハロに、2-1の判定で競り勝って、WBC世界フライ級のチャンピオンに輝いた時ではなく、やはり全く予期しなかった、内山の裂傷で試合が、ストップした時だった。

 一体、どうなるのか!?

 観客が、かたずを呑んで見守る、というのは、まさにこの瞬間をいうのだろう。

 同じ見守るにしても、先の五十嵐のは、いまでも少し疑念が残る。規定によって、4ラウンドと8ラウンド終了時に、スコアが1分間の休憩時に発表されるはずだった。

 ところが、実際に発表されたのは、なんと5と9のラウンドが終わったあと。

 まさか、計算できなかったわけじゃないだろう。

 この間に、なにか「調整」されたのだろうか!?

 その疑問は、判定結果が発表されるまでの、通常ありえない長さ。不審な動きこそ見られなかったが、今も疑念が消えないままだ。

 さて控室の扉前に現れた内山の母は、防衛した結果の喜びは、カケラもなかった。口にこそ出さないが、傷口のことを、心配している表情がありあり。

 でも、あえて控え室には入らない。昨夜は、実家に泊まらず、ホテルから、短い?があっただけだと言う。

 内山が母の姿に気付く。

 「みんなに、申し訳ないって言っておいて」

 「申し訳ないなんて、何もお前・・・・・・」

会話は、それだけだった。

 「帰るからね」と、母。

 良い光景だった。言葉は、少なくても。

 それにしても、やはりマイケル・ファレナスの、ノーモーションの左フックは要注意だった。

 「あれは、レフト・ストレート」と、試合後、ファナレスは私に言った。ん?と思ったが、腰を低くして放った瞬間の激突!!

再戦はあっても、だいぶ後。

 次も「指名試合」と、内山サイドは、WBAの本部の思うがままに、幾分いいように振り回されている。

 粟生隆寛との試合が実現したら、今の実力差からして、間違いなく内山の判定勝ちと、なるだろう。

 不完全燃焼となったこの試合、次もウイングハット春日部を会場にして、期待させた客に、”借り”を返す。

 それが、一番望ましい。

 


<リアルボクシングルポ>田口良一 タイ人と闘うが、内容が問われる。絡み合う大内淳雅、黒田雅之。

2012-07-15 21:05:58 | スポーツ

Cimg1204 よりによって、3年前の負けた試合の控え室での田口良一の写真がすぐ出てきたので、本人には申し訳ないなあ・・・・と、気にしつつ使った。

 見た通りの、ほそおもてのイケメン。そして、この当時より、はるかに強くなっている。

 パンチのスピードも増したうえに、早く、且つ、1発1発に重さが増した。

「打たれて効いた時、顔に痛そうに出るくせ」(ジムの渡辺均会長)も、この翌年には消えた。

 新たに加わったのが、肉体改造。Tシャツの上からは分からないが、無駄な筋肉は1つも無い、見事な体に変貌も遂げた。

 ただ惜しいのは、ベッドの上でその素晴らしい肉体を見つめる女性が、今いないだけ。

 冗談はさておいて、この7月16日、内山高志の世界タイトルマッチの前に、彼の試合が行われる。

 相手は、ペッチタム・ロンリエンキーララムパン。タイ人ボクサーだ。戦績に格別驚くべきものはない。

 実は、この7月4日、後楽園ホールで戦ったタイ人ボクサー2人が、あっけなくダウンして起き上がらず、KO負け。

 あまりに目に余る「無気力試合」と、日本ボクシング・コミッションは判断。2人を事実上永久招聘禁止処分を科した。

 願わくば、ペッチタムが、田口と本気で真っ向勝負で戦うボクサーであって欲しい。ところが「意外と、身長が高いみたい」と、田口が言ったほか、気になることが。

 なんと本日、7月15日の前日計量にもかかわらず、「相手のペッチタムが1キログラム以上も体重がオーバーしていた」とのこと。

 一体、この日のためにどれだけ真剣な想いで来日したのだろう。いくら、タイが計量に日本人が驚くくらいラフだといっても、ここは日本だ。試合が、思いやられる。

 さて、田口自身は、今年3月に挑戦者として、日本ライト・フライ級チャンピオン 黒田雅之と闘った時、田口有利と言われても、全く油断することが無かった。

「油断するような余裕も無いし、僕はまだこれからのボクサーですから」と、いつものように、謙虚な性格のまま、私に語った。

 ドロー。つまり、引き分けで、ベルトは、黒田の手に戻った。それが、試合の結果だった。「息子・良一が勝ってた!」と、彼の父は、激しく怒った。

 私は、最悪でも2-1で、田口が新チャンピオンと裁定しただけに、驚いた。怒りと、やりきれなさで、試合についての記事は、冷静に書く自信が無く、書きだしたが、途中でやめた。

 それ以来の試合が、このタイ人とのもの。

 そして、その次の試合は、もう決まっている。大内淳雅・同級4位との日本タイトルマッチを賭けてのものだ。

 ん? だって、チャンピオンは、黒田雅之のはず。ボクシング・フアンなら、首を傾げるだろう。

 そう、今は。

 ちょっと、黒田には失礼な書き方になったが、実は、9月26日(水)に川崎とどろきアリーナで、黒田が大内と防衛戦を行なうことになっており、大内は勝つことに自信を持っている、らしい。

 それで、大内が田口に話した。

「俺が勝ったら、初防衛戦は君とやりたい」

 田口も、そうなったらと。受けた。

 プロボクサー同士の”真情”が浮かび上がってくる、いい話だと感じた。

 もちろん、試合が正式に決まるには、いろんなことが絡む。

 個人が「やりたい」「ハイ、良いですよ」という訳に行かないのは、百も承知だ。マッチ・メイクには、そんな簡単なものではない。

 いまは、大内がまず勝ってから、始まるハナシだ。

 黒田が、持っている実力より。弱く見られているのは、事実だ。チャンピオンになってからというもの、田口との試合も含め、防衛3回は、すべて、やっとこさの辛勝ばかり。

 見方ひとつ違えば、惜敗続き。

 そのうえ、この7月10日、よせばいいのに、それを積み重ねる印象を与えることをやってしまった。

 なんと、極めて異例の「公開プロテスト」を”受験”する、アマチュア7冠の注目のボクサー、井上尚弥(19)の相手として、受けてしまった。

 そして、リング上でも”受けてしまった”から、観客とボクシング・マスコミは、もう!井上、スゴイ、スゴイ、日本チャンピオンにプロ・デビュー前にして、勝ってしまったと大騒ぎ。

 すっかり、「引き立て役」になってしまった、当の黒田といえば、ただ苦笑い。

 「いやあ、上がったものの、どうしていいか、すっかりわからなくなってしまって・・・・・・」

 自分のプロテスト受けた時のことは、もう覚えていない?

「あ、はい」 

 そう答えて、またニコニコ。

「いいもの、持ってますよ、井上君。間合いとか、距離の取り方とか」

 ライト・フライ級でやることに彼が決めたら、いずれ正式に戦わなきゃならないけど、どうする?

 「どうしましょうかねえ・・・・・・困りますよねえ」

 ヘッドギアが、少しずれるほど打ち込まれたものの、腫れや、かすり傷ひとつ無い顔で、また、なんとも言えない顔で苦笑い。

 素直で、カッコつけない良い性格が、また今日も出た。

ボクサーとしては?だが、人としては、とても裏表がない好青年だから、困ってしまう。

 気が強い大内としては、イケル!と判断しても、仕方は無い。しかし、絶好調の時の黒田は、間違いなく、強い! それだけは、書き添えて置く。

 それにしても大内、田口にリベンジしたい気持ちは、ハンパじゃない。

 通算戦績22戦して、14勝(うち3KO)6敗2引き分け。そのうちの1敗が、2010年10月1日の田口戦。

 2ラウンド、タイミングを推し測っていた田口の連打が、炸裂!

 大内は立っていられないほど。レフェリーは、スタンディング・ダウンをとる。辛くもそのラウンドは、終了。

 立ち直った大内は、4・5ラウンドと続けて、田口に猛打をかけるが、気ばかりあせって、大振り空振りのオン・パレード。かわす、田口。

 逆に、7ラウンド。再び、田口のパンチがうなりをあげて、大内の体の芯に、これでもか、これでもか! と、叩き込まれた!

 大内が倒れる寸前、レフェリーが割って入って、田口のテクニカル・ノックアウト勝ち!

 観る者を歓喜させる、鮮やかな、田口の強さを見せつける試合となった。

 あれから、すでに1年9カ月。

 しかし、大内にとっては、決して忘れがたい試合。なにしろ、忘れたくても、今でもユーチューブで、1~7ラウンドが、この手としては珍しく、全部見られるのだから・・・・

 例え自分が栄光のチャンピオンになれても、それは真の王者ではない。

 自分を叩き潰した田口に勝って、初めてチャンピオンといえる。

 そう思っているからこその、早い”挑戦状”。

 さあ、2人のドラマが開幕する前に、田口は明日の試合を片づけなければならない

 それも、「ああ、また負けるかも?」と大内に思わせてしまう試合内容で!

 出来れば、試合会場である、ウイングハット春日部に行って、見て欲しい。

 それが、かなわない人は、テレビ東京が配信する試合の動画映像を見て下さい。

 動く田口良一が見られるはずだから。


<リアル ラグビー ルポ>「7人制ラグビー 学生世界選手権」で、女子大健闘!

2012-07-14 22:30:36 | スポーツ

Dscf6406 全員が、真剣な表情で、自分達と相手してくれた女性混成チームとの戦いぶりをじっと見入る(写真上)。

 このひたむきな真剣さが、日本女子学生7人制ラグビーチームが、初出場で全8チーム中、4位の好成績につながったのかもしれない。

 4位で? というかもしれないが、正直、この戦力では全敗も覚悟していた。

 それは、私の見た目と言うだけでなく、タナバタの日のバタバタの戦いぶりと、何よりも浅見敬子ヘッドコーチ(写真の右上・黒いジャージ)と、宮崎善幸コーチ(写真のほぼ中央・黒いジャージのスキンヘッド)。

 その2人のタマリバとの練習タッチ・ゲームの際の、選手への指示・叫び声の内容が「証明」していた。

 しかし、観光気分などカケラも無いまま、フランスのラグビーの本場、トゥールーズの地に降り立ち、11人の選手が、日に日に戦力を上げていったのは、数少ない情報と、得点の推移からも、推し測れた。

 随時、この雑文でもお知らせしてきたが、女子の最終日の準決勝の相手が、イタリアでは無く、フランスになった。

 これは、主催者の発表のミスだとのこと。今回も、ブラジルが直前になって不参加となるなど、まだまだこの大会そのものの「世界度」は、低そうだ。

 とはいえ、今の実力を試す良い機会。

 

 中国での15人制に続け!と、日本ラグビー協会が遠征費用を出してくれた。その期待にも、応えねばならなかった。

 対フランス戦。完全アウエーのなか、先制したのはフランス。前半4分、トライを挙げ、ゴールキックもキッチリと成功させる。

 6分、日本、待望のトライを原仁以奈が挙げる。ゴールは失敗。これは、今後の大きな課題だ。

 ちなみに、原は身長150センチながら、高校時代から日本代表候補だった実力者。現在、まだ拓殖大学の2年生だ。将来への期待は大きい。

 トライを取れるチャンスがある! と判断したら、誰でもゴールラインを走り抜ける。これは、15人制以上の特徴だ。

しかし、後半は、フランスにしてやられる

 1分、そして5分。トライだけじゃなく、ゴールも決められる。おそらく、正面に回り込んで、ボールを置かれてのトライだったはず。

 チカラ、尽きたか。

 5時間後の、3・4位、決定戦に回る。

 ありきたりの表現だが、泣いても笑っても、この試合が最後の14分の試合だ。

 オリンピックの場なら、3位と4位は、天と地の差がつく。かたや銅メダル、かたや失意のどん底。

 ホモと知らずに結婚してしまった女性マラソンランナーが、かつて銅メダルを手に「私にとって、金と同じ」と珍言を吐いた。文字を2分した言い分だった。

 今度の相手は、今度こそイタリア。現地時間、昨日の17時45分。

この試合で、日本は力の限りを出す!奇跡をも産む。

 前半4分、陸上から転向して間もない、あの片嶋佑果が、またやってくれた!

 トライだ! キャプテン、中村知春のコンバージョン(ゴールキック)も成功。

 しかし、イタリアも6分、トライとコンバージョンまで成功させて、追いつき、スコアは7-7の同点で、後半へ。

 後半、両チーム、必死の攻防のなか、2分にイタリアがトライとコンバージョンを重ね、7-14とリード。

 もはや、これまでか!と思ったラスト6分、田坂藍に代わって後半から投入された谷口令子(東京学芸大2年生)が、まさに執念のトライ

 執念は、まだ引き継がれる。

 コンバージョンを、またもキャプテンを担う中村知春(24)がこの場で、成功させたのだ!

 試合終了寸前に同点の14-14!

 その感動と歓喜のさまが、目に浮かぶ

 しかし、勝負の神様は・・・・・・

 延長になった途端、イタリアがトライをしてしまった!

 ・・・・・・・14-19

 この悔しさと、一瞬の気のゆるみを決して忘れることなく、帰国してほしい。

 来年には、鈴木陽子、そして”大器”大黒田裕芽も参加できるだろう。

 未来は、明るい。

 男子のは、カタチを変えて書きます


<リアル ボクシング ルポ>7月16日、内山高志の試合の視聴率の低さは、コレ!が原因 

2012-07-13 18:28:17 | スポーツ

Dscf5568_2 ボクシング・ファンじゃなくとも、内山高志というWBAスーパー・フェザー級世界チャンピオンの名前を、1度は耳にしたことがあるだろう。

 ”KOダイナマイト!” という、キャツチ・フレーズも。

 ただ、テレビ出演も少なく、おまけに試合中継するテレビ局のプロデューサーの力量が乏しい。その結果、視聴率が、1ケタ台と、他局と比べても、いつも低い。どうしてなのか?を、まず書く。

 

 上の写真を撮った5月14日は、この試合の記者会見の日。そのテレビ局内で、開かれた。

 「ダブル・タイトルマッチ」と銘打たれたその席には、WBC世界フライ級のベルトに挑戦する、五十嵐俊幸も並んだ。

 五十嵐が挑戦するチャンピオンは、ソニー・ボーイ・ハロ

 今年の3月、長くチャンピオンの座にいたポンサクレックを破って王座についたのだが、すでにポンサクレックは全盛期を遥かに過ぎたボクサー。

 それに勝った、このソニー。実は、おととしの大阪、2月5日の向井寛史戦で、オーバーウェイトにより、試合契約不履行で、「1年間、招聘禁止の処分」を受けてる問題の男。

 ひょっとしたら五十嵐に、タナボタ式にベルトが巻かれる公算も大きい。

 で、会見が終わったあと2人のボクサーは待たされた挙句、その夜のスポーツニュース番組に、ナマ出演。

 ところが、出たのは番組が終わる直前に、チラッ。

 他局なら、アタマから出てもらって試合の告知。抱負と試合に向けての意気込みを語ってもらうのが、通常。そのあとに、野球の結果などを報じるのが他局。なのに・・・・

 またかよ~! と、呆れ果てた。内山は、いつもの事と苦笑いし、あきらめたかもしれないが、生真面目な五十嵐は、怒ったかも。少なくとも、たまらなかったはず。

 試合に向けての、ドキュメンタリー番組も告知番組も、特番1本も無い。そして、試合当日といえば、押し殺したような、だみ声のナレーション。

 ときには、面をかぶらせたりしての、エピソード再現おちゃらけ画像。その愚が、試合を見る視聴者の高揚感を削ぎ落としてることを、知らない、気付かない。

 に書かれているので、興味のだから、最高の試合内容なのに、最低の5~6%という視聴率。

 もし、他局なら13~18%はいくだろう、間違いなく。

 しかし、残念だが、今回もワンパターンのソレが、繰り返されることだろう。

 

 このプロデューサー、実は内山にWBA本部での表彰式に同行する・・・・はずが、遅刻。飛行機が、空へ飛びあがる直前にやっと来る始末。このいきさつは、内山のブログに書かれてある。

 

 興味ある方は読んでみて下さい。

 

 この男には、私もだまされた。言い訳も、かなり聞いた。それはもういい。

別にこのヒトをネットで何かしようというつもりも無い。

 ただ、多くのひとに内山が、この男のために知られないのが、残念でならない

 さて、本題に入る。

 内山の相手の、同級7位 マイケル・ファレナス。内山が手にした写真のおっちゃん顔が、そのヒト。

 老けて見えるが、まだ28歳。フィリピン出身で、マニラに住む。プロ・デビューして8年。

 通算戦績は、41戦して、34勝(26KO TKO含む)3敗3引き分け、1無効試合。

 プレス向け資料によれば、「ハンマーパンチ」の愛称を持つ、強打のボクサーとある。

 それは、計算上75%になるKO率からきたものなのだろう。そんなこと言ったら、バ亀田3兄弟の”戦績”と同じ意味となっちゃう。

 さらに、「打たれ強い」と、記者会見で、ことさらにPRされた。

 そりゃ、最強の相手が弱いなんて、クチが裂けてもいえない。

 では、もろいか? 弱いか? というと、決してそんなことはない。

 かなりの、強敵だ。マイケル・ファレナスの試合を、見たから言える。昨年7月16日のホノルルでやったフェルナンド・ベルトランに判定勝ちした試合も含めて、4試合くらいつぶさに、メモしつつ見た。

 決して、打たれ強くない。しかし、打たれ弱くもない。弱い個所と思われるのが、彼のボディだ。

 トランクスのベルト周辺を分厚く、且つ、幅広く覆っている。なかなか集中的に打たせないので、崩れないが、どうみても締まっていない。腹筋も鍛え上げていなさそう。いつものKOへと、ゴーサインが出た時は、まさに狙い目といえる。

 ただ、むやみにラクに入ってはいけないタイプだ。

 左のフックは、良く伸びてくるし、KOするチカラを持っている、それで2ラウンドで倒した試合もある。しかし、内山相手に、1発では倒せるチカラは無い。

 その左のフックと左のボディのダブルが、得意の攻め方のようだ。加えて、左のストレート。

 体重はさほど乗ってないが、体をしならせて打つ。しかし、パンチに、さほどのチカラは無い。

 時に、スイッチ。余裕か、挑発か、相手をからかうように、フェイントをかけてくる。

 よく狙うところを見定めてからの、ノーモーションの左フックを、時に放つ!これは、恐い。タイミングさえ、バチーンと会えば、内山でさえ一瞬ぐらつきそうだ。

 右ジャブから、左右のストレートも、パターン。しかし、パンチは左の方が、圧倒的に威力はある。

 一気に倒しにかかる時は、思いっきりのいい左右の大フックをブンブン振り回してくるが、ラフ。空振りが多い。

 やはり、強打という戦前のフレコミだが、何度も言うが、1発で内山をマットに這わすパンチ力は無い。相手をクリンチで押さえるテクニックはある。

 あと、左目が切れやすい。狙うなら、文字通り「狙い目」。

 この相手を、内山といえども、早い回でKO、もしくはTKOで倒すのは容易ではない。倒せるとしても、7、8回以降。判定の方が、確率は高い。

 まず、よほどのアクシデントが無い限り、5回目の防衛は固い。

 故郷で、歓喜の美酒に酔いしれることが、出来るはずだ。

 

 

 

 

 


<リアル ラグビー ルポ> ラグビー選手の突然死。その葬儀で、笑い転げる記者と、元日本代表選手

2012-07-13 10:18:29 | スポーツ

Dscf6388 いやあ! おみそれしやした、浅見敬子(女子7人制学生日本代表ヘッドコーチ・写真左側)様! そして、宮崎善幸コーチ様。

 昨夜、7月7日のタマリバとの、いわば”壮行試合”の、詳しいルポを書いた。

 こんな実力で、ホントに戦えるのだろうか? と危惧したが、まさに”案ずるに産むが易し”を地でいった結果をもたらした。 

 昨夜、記事配信した後、1時間20分後に始まった準々決勝のカナダ戦

 前半5分まで互いに得点無し。激しい攻防のあと、先制したのはカナダ。1トライ、1ゴールを挙げられたものの、すぐ7分に片嶋佑果がトライ成功!

 陸上出身の片嶋。パワーと、なにより瞬発力がある。

 とはいえ、転身して、まだ半年足らず。タマリバ戦では、いいところ無しだったのが、まさか後半スタート1分、そして3分に連続トライを挙げるまでに”急成長”するとは、正直、思いもよらなかった。

 彼女だけで、都合3トライの15点。

 後半5分に、同じ陸上から転身組の桑井亜乃と交代。ケガか、スタミナ切れと、”男もぶっ飛ぶ闘将”浅見敬が判断したのだろう。

 なにより後半を、0点に押さえきったことが、このあとの準決勝・イタリア戦(試合開始時刻は、日本時間午後7時20分か、同45分のどちらか)への自信につながっていくはずだ。

 そこで負けたら、3位決定戦に回る。試合開始時刻は、日本では翌14日(土)午前0時45分。

 勝てば、その日の午前2時30分からの決勝戦が待ち受けている。

 それにしても、強化合宿の他に、毎週末に合宿をして練習を積み重ねている「7人制女子日本代表」と違い、いわば急造チームをここまで作り上げた浅見、並びにスキンヘッドでその顔に似合わず、選手の信頼が厚い宮崎善幸コーチには、頭が下がる。

 例え、イタリア戦に負けても、大いにその点を評価したい。

 選手作りの苦悩は、通称”市船”のラグビー部監督兼教師のブログを読んでても、よく分かる。選手経験の無いわたくしでさえ。

 また、九州・鹿児島の名門・神村学園陸上部監督のブログからも、学び取ることも多い。

 プレイを仔細にルポしつつ、絶対にクチに出しては言わない、選手の体の痛みが少しでもわかる、痛みが共有出来る記者でありたいと、常に思っている。

 少なくても、したり顔には、なるまいと。

 だから、プレイを見てて、解説者と称して笑うような奴は、許せない。

 東芝の選手の突然の事故死。その葬式会場の外とはいえ、大畑大介・元日本代表選手と、何度も笑い転げる神経を持つサンケイスポーツ記者。

 そういう、無神軽な人間にはなるまい。

 どうやら、死者の思わぬ失敗談を想い出しての事らしいが、それにしても、時と場所を選ぶことは、出来ないのであろうか・・・・・・

 日本代表が模索しつつ、何度も重いスクラム・マシン相手に心身ともに負け続けて、苦しい闘いをしている、そのすぐ横でカメラも持たず、携帯電話で何十分もバカ話をする記者にはなるまい。

 そう、日々、想っている。駄文を積み重ねつつ・・・・・・・・・・・・


<リアル ラグビー ルポ>女子7人制日本学生代表チームの抱えるすべて、洗いざらい書く

2012-07-12 21:30:42 | スポーツ

Dscf6415 正直いって驚いた! ”あの戦力”で、なんと、2勝もするとは!

 勝利は、とりあえず喜ぶべきこと、なのだろう。わたくしも日本人だし。しかし、それにしても・・・・・・。

 今回の「7人制ラグビー 学生世界選手権」に、女子は初参加。この選手権の主催は、ラグビーの世界的団体の「国際ラグビーボード(IRB)」ではなく、いわばユニバシアード大会のような、別組織。

  おまけに参加を表明していた国が、直前にキャンセルした騒動が、過去に目に付くなど、まだ今回で5回目の、歴史が浅い選手権だ。

 そのせいなのか、7月2日に出場国と、プール戦の組み合わせなどが発表される予定だったのが、翌3日の夕方になっても、チーム・ディレクター太田治の元には届かず。

  「まだみたいですよ~」と、太田ものんびり対応

 5日の記者会見で組み合わせと、試合スケジュールが発表されたものの、男女とも相手国が、どんなチームなのか、戦力や戦略分析など、まったく出来ずじまいで、フランスの試合会場地である、トゥルーズへと旅立たざるを得なかった。

 そんな状況下で、女子は集合して、たった2日の練習で旅立つという。

その2日目の午後、男子チームのタマリバと、タッチゲームをやるという。。それが、仕上げ。これは、例え、雨嵐が天地を揺るがそうとも、見ておきたい。そう思った。

 もう予想外?の良い滑り出しなのだから、その前の、まさに文字通り「悪戦苦闘」の模様を知らせなくてもと思ったが、今の女子ラグビーの現状をリアルに、お伝えしたい。女子は「なでしこ」だけじゃない。が、しかし・・・・・・。

 なにしろ、あ~た。5日の記者会見。男女並ぶも、女子ヘッドコーチの浅見敬子に質問したの、わたくし独り。そして、この七夕の日に、このゲーム見に行ったのも・・・・独り。否応のない、これがマスコミの現状だ。

 ちなみに、どこも報じない「なでしこ」のルポも、取材はしましたので、いずれ打ちます。

 さて、タッチゲーム。別に”おさわり遊び”じゃない。激しいタックルや、激しいボール争奪戦はしないで、テンポ良く進めるということだ。ゴール・キック(コンバージョン)も、無し。

 ちなみに、タマリバは部員全員社会人。週末の土日を中心に、カネを出しあって練習グラウンドを借りている。実は、7人制だけのチームがあり、今年の「東京セブンス」では、「2回戦で筑波大学に負けた」と部員は、苦笑い。

 しかし、15人制と7人制は全く別のスポーツと、言われるなか、タマリバは、勝ち方を知っている。軽いウオーミング・アップの後、女子を幾分、余裕をもって迎えた。

 一方、女子は午前中に2時間、軽いタックルも入れた試合形式を、「世田谷レディースなどいくつかの女子チームの混成軍とこなした」(浅見敬子ヘッドコーチ)という。その模様を撮影したビデオを全員で見て、修正すべき点を、宮崎善幸コーチが試合前に、話していた。

 グラウンドは、先ほどまでの雨があがり、陽がさして、芝生がムワ~ッとした匂いを漂わせ、蒸し暑い。

 果たして、どれほどのチカラがあるのだろうか?

 タマリバを、スペイン、ルーマニア、そして明らかに最強と思われるイギリスに見立てて、見て行った。始まったあ。

 ああ・・・・パスのスピードが、遅い。キレもない。お嬢さんパス、山なりパス。いとも簡単にタマリバにパス・キャッチ(インターセプト)され、奪われたまま、ゴールラインまで突っ走られる。

 付いていけないんじゃない、付いていかない!  

 足が止まるんじゃない。自ら、止めている。あきらめているのだ。

 それが、時間がたつごとに、目につく。

 メンバーの、掛け声だけはいさましい。元気だ。足と違って。

 せっかく走り込んでるのに、サポートがいない

 「もっと、仕掛ける!」と、宮崎コーチが、叫ぶ!

 「もっと右、ポジション!」と、また宮崎。

いとも簡単にパス・キャッチされ、チャンスにパスミス! あああああ・・・・・・・・・

 ため息が、出てくる。

 すぐ、後半開始。

 ハイパントは、キャッチ出来た。しかし、タマリバに、ロング・パスを放られると、もういけない。防御ラインが崩れ、簡単にトライにつなげられる。

 1ゲーム目、1本もトライ取れず。

 2ゲーム目、開始。午後2時3分。また自在に走られる。ただ、伴走してるだけ。タックルできる距離感にいながら、腕も伸ばさない。で、あと1歩で、振り切られる。

 「イメージ!イメージ!」  タマリバのメンバーが叫ぶ。

 また、いとも簡単にインターセプトされる。パスからの展開が、キチンと出来てない

 小雨、降り出す。前半、終了。女子、円陣、組む。

 後半。「ワイド! ワイド!」

そう、女子チーム間で叫ぶが、言葉だけ。

 「フアィアー!」 ココロが、燃えてない。言葉だけ空回り。

 ゴール直前で、つかまる。逆に、ジャージの裾をつかみ切れない。振り切られる

 ミーティングを終え、3本目。午後2時15分開始。

 「フアィアー!」

叫ぶ選手に火がついてない、燃えてない。

 「戻る! 戻る!」 浅見が、叫ぶ!

 あっけなく、トライされる。鈴木育美など、俊足のランナーがいるのに、全くその足が生かされていない。いや、生かしていない??

 ジャンプして、パスを戻そうとして、ミス。

「あえて、もっと前に詰めて、ジャパン!」と、宮崎コーチ。

 タマリバ、走り勝ってトライ。

「全員が、上がらないと!」と、宮崎。

 「前、見て!!」 「ごちゃごちゃ、やるな!!」 怒った浅見が、叫ぶ。

キック・パスをしたものの、ボールについていけない女子。

 「その前へ出ていけ!」 「前へ、出ていけ!」 宮崎が叫べば、浅見が続けて「前、見て!」

 「全員で前へ出ろ!」と、宮崎が叫んでる直後に、あっさりトライされる。

 ふう~っ・・・・・・・・

 どこか、キラリと闘える、太刀打ちできる所があれば、救えるのだが・・・・

 無理を、このチームに望んでいるんだろうか?

 確かに、片嶋佑果や、桑井亜乃などは陸上競技の投てきの選手からの転向組だし、筋肉を増やした一方で体重を落として一回りスリムになった三樹(みつぎ)加奈は、まだまだ自分の体を生かし切っていないし・・・・・

 選手経験の無い者からは、そう見えると言い換えたほうが、正確か。

 「このチームは、世界一の運動量があると思っています」と、2日前の記者会見で、キッパリと浅見ヘッドコーチは、言明したのだけれど・・・・・・・・

 ちなみに、キャプテンは中村知春。バイス・キャプテンは、加藤慶子だと、終了後、明かしてくれた。

 さて、ラスト4本目の前に、円陣組んで、エンジンをかけた。

 相変わらず、全員揃っての、掛け声はまだ元気で勇ましい。

 午後2時26分、スタート。

 細かなパス回しを試みるも、簡単に奪われ、カットされる。

そのまま、ロングパスされ、つながれ、トライされる。経験の差か、体に染み込んだ動きなのか。女子に、良い所が、一つも無い。

 いえ、残念ながら、見られない。

メンバーが、叫ぶ。「切り換えよう! ライト・アップ!」

 しかし、前へ出られない、いや、前へ出てない。

 4本目、後半になって、タイミング良い裏パスが成功。

 やれば、出来るじゃん。

 ん? 女性レフェリー? の足が、選手の動きに、付いていけてない。運動量が、足りないようだ

 おお~っ!! 初めて1トライ、やっと1トライ。パラパラと、チカラ無い拍手が、聞こえた。最後だし、タマリバが、足をゆるめた気がしないでもないが・・・・

 その直後、キック・パスされる。もう、付いていけない女子ニッポン。

 終わって、初めて選手から笑顔が、こぼれる。

 帰り支度の前に、浅見に聞く中で、ついポロリ。

 今日は、良い所1つも見えませんでしたね?

 瞬間、目線がキッ。

 「そうですかあ? 午前の試合形式で悪かった所は、修正できたし。今のも、後半かなり出来たんですけど・・・。まっ、そちらがそう見られて、どう書かれようといいですけど」

 ドキッ! きまずい一陣の風。

 「どうも、お疲れさまでした。試合結果、期待してます」

向けられた視線は、冷たい。いや、ホントに、どこかで期待してるんだってば~

帰り、タマリバの選手たちが、女子に声かけた。

 「どこに? フランス? いいなあ。陽子、鈴木陽子は出ないの?」

彼女のことを知らない新人もおり、会話はそこで途切れ、ニッポン女子は、帰りのバスへと足早に急いだ。

 鈴木陽子。昨年のラスベガス大会で大けがを負った。右わきから肩が、半身不随状態に。入院、退院してからの、長いリハビリ生活。肩と腕が上がらない日々。

 あの、天才的スクラム・ハーフの姿は、なんとタマリバの選手たちも覚えていた。

 「横浜だったっけ、あの子が中学生か、高校1年くらいの時じゃないかな。7人制をチームで教えに行った時に、いたんだよな」

 「ちっこいのに、パスを出す時のキレ、ステップの鮮やかさに、みんなビックリしたんだよなあ」

 「そうそう、それで名前聞いたら、鈴木陽子と」

・・・・・・もし、今あの子がフル回転出来てたら・・・・

 <たられば>は、スポーツの世界では禁句と知りつつ、想う。

それにしても、改めて3試合の、結果を書いておく。

 日本10-5スペイン。前半、0-5からの、逆転勝利!

 日本29-5ルーマニア。前半、12-5.後半、17点追加の圧勝

そして、日本5-31イギリス。前半5-12。後半、無得点。

現時点で、今日のカナダとの試合結果は、まだ届いて、いない。

案ずるより産むがやすし、か・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 


<リアル ラグビー ルポ>「全員、性格の明るさで選んだ」。でも、練習キツイと、ちょいとへこたれる13人

2012-07-10 01:04:40 | スポーツ

 

Dscf6378 ひゃあ! 雨が、小雨から本降りに。そして次第にどしゃあ! と、もろに土砂降りに変わっていった。

 濡れて、見るからにびしょびしょの選手のジャージ。しかし、休憩なし。委細構わず、一切構わず。

 この日は、7月3日。選手を乗せたバスが早めに着き、開始予定の午後4時きっかりに強化合宿の午後の練習が始まった。

 その前日に、スタッフ10人前後と全選手13人が神戸、天理、太田、福岡、名古屋、そして首都圏と、全国津々浦々から宿舎に集合。ところが「宿舎の準備が、まだ出来ていなかった」(瀬川智広ヘッドコーチ)という。

 だったらと、休憩なしで、すぐ近くのグラウンドへ選手を移送。

 練習時刻を早め、やったことは、ともかくひたすら、走ること、走らせること。

 それも、単なるランニングじゃない。短い距離を、ダッシュ! ダッシュ! ダ~ッシュ!! 加えて、ディフェンス・ラインからの素早く、鋭いパス・ワーク。ポイントを作って、そこからのアタック(攻撃への)・ラインの動きの繰り返し。

 そして、この日の早朝も、午前の練習も、計3時間、ダッシュ!ダッシュ! パス。

「それはきついんで、パスしたい」なんてことは許されない。

 準備をしてから徐々も、無し。ダッシュで、そんな13人の気持ちも奪取!

 この午後も、降りしきる雨の中、ストレッチで体を軽くほぐし、すぐ攻守を割り振って、空いたスペースに斬り込む、パス・ワーク。

 ゴール・ポストへ向かって、突っ走る。しかし、残念なことに、寄って走る選手が、いない。これでは、相手国の選手にタックルされ、素早くボールを奪われ、パスから大きくワイドに展開されたら、オシマイだ。

 「トライ、トライ、トライ!」

  「GO! GO1 GO!サポート、サポート、サポート、サポート!!」

 真っ黒に日焼けした、いつも見るからに童顔の瀬川智広ヘッドコーチが、切れ目なく、かん高く、良く通る声で叫ぶ。

 「スキル・コーチ」という肩書きではあるが、実状はスポットコーチのパウロ・ナワルがグラウンドに現れた。

 「今朝のランニングと、これからね。ん~、それから、明日の朝もワタシやるね」

 来た途端、少しだけストレッチ体操。そして、またも始まったダッシュ!

 距離は短いが、全速力に近い感じで、何度も何度も走る、走らされる(写真・左上)。雨足が早く、画像も煙る。

 遠くの屋根付きの下で見て、双眼鏡とスマホを手にメモとメールしてる女性記者や、何しに来たのか、ずっといないで、練習が終わったら現れて、コメントもらう男性記者もいる。

 心とからだを、常に人より1歩前へと、若い頃から取材の心構えで、当たり前の事として叩き込まれてきた人間にとって「取材」も、変わったもんだなあと、少しあきれる。

 もう、傘をさしてても、ノートに書きつけた文字は滲み、濡れまくり。靴の中は、ズブズブ。しかし、選手の表情が、手にとるように分かる。

 今は「チーム・ディレクター」の任にある太田治のもとに行って、一応聞いてみる。

 この選手たちは、走力があるということで選ばれたんですか?

「総合力で選びました」と、一言。そりゃそうだろうけれど・・・・・・・

 1人対1人。。片方がボールを手に、自分なりのステップ切って抜き去ろうとするが、なかなかうまくいかない。

 うまくいくと、笑い声と拍手。失敗しても笑い声と、笑顔。2対2。3対3、と形を変えてゆく。.

 この雨の中でも、明るいなあ、と少し驚く。写真の赤いタンクトップの荒牧佑輔(23・九州電力)も、キャプテンとなった坂井克行(23・豊田自動織機)も、学生日本代表の経験がある。自信は、あふれて・・・・・いない。

 そう、学生代表といっても、大学卒業2年目まで出場資格があるとのこと。だから時折り、不思議だったのだが、頭のはげたおっさんまで海外の学生代表の試合では見かける。やっぱり、フシギ。

 「もっとレベル・アップね」と、パウロ・ナワロの声が飛ぶ。続けて、「ハイ、いきましょう」

 「もっと、ボール・キャリア、しっかりして!」「ボール・キャリア!」と、瀬川。

 「元気、出せ!」と、パウロ。この人、優しい顔して、いつも要求はとても厳しい。

 選手が、叫ぶ。「しんどく、無いぞお~!」

 また、別の選手が言う。「(これじゃ)パスが、ばれる」

 荒牧が上手い。抜く、判断力がいい。関東学院大学時代から、注目していた。体は177センチ、体重84キロと決して恵まれてないが、なにより明るい。加えて、2枚目。

 よく見ると、かかと、足首にテーピングしてる選手が多い。走らされてるのが、分かる。

 雨が、土砂降りになってきた。ゴール・ポスト前で、締めのストレッチ。そして、腕立て伏せと腹筋の繰り返し。

 これが「きつく」「しんどかった・・・・・・」という。

 へたばる、伏せる。体が上がらない、ヒザ上がらない・・・・・・・

 「荒牧!やってない!やってない、やってない!!!!」

 「休まない、休まない、休まない!!!!!」

 「ヒザ、つかない、つかない、つかない、つかないっ!!!!」

 瀬川とパウロが、怒る、叫ぶ!

 「やりきる、やりきる、やりきる! フランスで!」

 ついに、普段は温厚な瀬川が、かぶってた帽子を脱ぎ捨て、へたばってる選手の体に、思いっきり叩きつけた!

 練習終了、午後5時24分。

 ホッとしたような顔の選手たちが、相次いで水風呂に足腰を鎮める。気持ち良さそうだ。

 「ホントに、最後はきつかったの?」と、荒牧に聞いてみた。

 「きついっす」

 他の数人も同様だった。しかし、全くめげてるフシすら無し。

 練習開始直前、今回の選手たちを選んだ決め手は? と聞いた時の、瀬川の明快な答えが、甦った。

 「明るい性格の子! それと、チームの中に、すぐ溶け込める協調性のある子。それを、各チームの方に、お願いしました。力量はもう分かってるし、そこはチームの方を信頼してますから」

 な~るほど。

「セブンズ・フェスティバルで優勝した福岡サニックスの中には、残念ながらいなかったんですよ。良い選手はみんな中堅クラスで」

 本当に、残念そう。

 「パウロさんは、触らせないラグビーをさせたいようなんですけど、僕は違います」

 分かりやすく、とても明快な説明だ。主張も、ハッキリしている。

 それは、他の記者たちも普段から感じていたようだ。

 詳しくは次のルポで打つが、このあとの5日の記者会見でも、一切曇り無し。言語明瞭、意味バッチシ理解。

 記者室に戻ってきた数人が「極めて分かりやすいよなあ、瀬川さんのハナシ。自分の主張もハッキリしているし」「そうそう」と話してるのが、耳に届く。

 さらに、明快なチーム方針も、3日、雨の音に負けじと言った!

 「明るく、正しく、元気良く!」

 顔、マジっす。