転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



きょうは、ひな祭りだった。
と言っても、何をしたわけでもないのだが、
今年は、何年ぶりかわからないが実に久しぶりに、
娘のひな人形を飾ることが出来たので良かった。

昼に、広島国際会議場フェニックス・ホールで、
ニコライ・トカレフのピアノ・リサイタルを聴いた。
元気があったら詳細はまた書きたいと思うが、
2005年の夏以来、今回で二度目のトカレフの演奏会を聴いて、
彼は人並み外れて反射神経の鋭い人なのだ、
ということを強く感じた。
世の中に、テクニックに優れたピアニストは多いが、
トカレフほど研ぎ澄まされた反射神経を持っている人は、
そう居ないのではないだろうか。

その反射神経と運動神経と、聴力の冴えと、耐久力と集中力、
若さから来るあらゆる強みを目下、欲しいままにしている彼は、
逆にモーツァルトでは、することがなさ過ぎるようだった。
モーツァルトには、技巧面からは切り崩せない、
本質的な難解さがあるのだということが改めて感じられた。
現在のトカレフは、技巧的に単純な曲になればなるほど、
実は辛いのではないかという気が、観ていて(聴いていて)、した。

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