LOS ANGELES FLIGHT DIARY

愛機ビーチクラフトボナンザで南カリフォルニアの空を駆ける日本人飛行機乗りの日記。

フライトログ:1ヶ月以上ぶりのフライト

2021-08-21 | Flight Log (機長)

パンデミックでいろいろと忙しい。なかなか飛ぶ時間がない。そうこうしていると、気づけば8月末でMedical Certificateが切れてしまう。それから、8月中にIFRを飛んで飛んでおかないと、IFR ratingがcurrentでなくなってしまう。 短時間でも良いので空に上がらねば。

サンタモニカ空港に到着すると、ゲートキーが使えないのに気づいた。しばらく飛ぶのをやめていると、色々なことが起こる。すぐに事務所に向かい、ID renewalの手続きをした。そして、Santa Monica Airport Police / Securityを呼び、パトカーのエスコートで空港内に入れてもらった。気さくで感じの良い警官が出てきて、Gate14から空港に入れてくれた。こちらの名前、IDを確認し、IDを本日renewal中であると伝えた。

貴重な時間を無駄にしたので、愛機のもとに直行。そしてカバーを外していると、先ほどの警官がパトロールしていた。手を振っておいた。プリフライトを行い、ラダベータートリムの付け根にグリスを塗布。そしてエンジン始動。かなりクランクが弱いが、12-13秒のクランクで始動、そのままFuel Pitへ。ところが、給油ポンプが動かない。Credit cardを認識しない。そうこうしていると、Cessna182RGがやってきた。めちゃくちゃフレンドリーな白人男性で、自分と同世代くらい。ちょっと立ち話しになった。彼はBonanza A36を狙っているようだ。S35、良いけどメンテが大変、後部座席はyawingがきついかもと伝えておいた。

結局クレジットカードも使えず、自分もそのC182RGも給油なしで飛ぶことに。Rwy21からランナップ後に離陸。風はほぼ向かい風10kt程度。海岸線で右ターンし、Frequency changeになった。こんなところでFrequency changeになると、サンタモニカ空港では初めてのこと。よほどトラフィックがいないのだろう。どんよりした曇り空なので、VFRフライトは可能だが、VFR機があまりいないということだろう。雲を避けて上昇、Special Flight Ruleへ。そのまままっすぐ飛んでいると、トーランス 上空くらいでLow Fuel!の警告。実際には15ガロン以上あるので、Practice Areaに出て3600ftでHolding patternを飛んでおく。2周くらいしてからトーランス 管制塔を呼ぶと、Rwy29L, cleared to landとなった。最初から着陸許可。そのまままっすぐ飛び、29Lに着陸。空港に到着すると、すぐに給油。57.5ガロン入った。16.5ガロン残量があった計算になる。

今日の目的はHoldingと、IFRを飛ぶこと。Fuel pitからグランドを呼び、Tower enroute IFR to KSMOをリクエスト。テール番号、装備、目的地、どれも2回言い直しすことになった。ちゃんとやってくれているのか不安になるような管制官。そして、Do you want to pick up the clearance at Runup? と当たり前の質問。Affirmとと私。ランナップにタクシーし、そこでready for copy!と伝える。返答なし。他の機体が呼んでも返答なく、しばらくしてやっと返答あり。この人、本当に大丈夫なんだろうか。こちらがready for copyと言い直しても、working on itという反応。仕事が遅く、やる気がない。やっと返答をもらい、クリアラスを読み上げてもらった:Cleared to KSMO, fly runway heading, intercept LAX170, LIMBO, V64, SLI, V8, POXKU, V363, BAYJY, V186, DARTS, direct; 3000/6000ft 10min; departure frequency 134.9; squawk 47XX。

 

クリアランスをもらい、あとはランナップ。ここで、面白い現象を見た。ホットスタートだったので、始動時かなり燃料過多になったのだろう。アイドリングの最中、EDM700が警告表示、EGTが150度以上開いているとのこと。4番のシリンダーが超低温、他は大丈夫。おそらくプラグだろうと、マグチェック。やはり左側でラフる。回転が170rpmくらい落ちた。すぐにEGTを見ながらmixture leanにし、回転数を上げてカーボンを飛ばした。すると、4番シリンダーのEGT表示もグングン上昇、エンジンの滑らかになる。マグチェックでプラグの不調になったことは数えきれないほどあるが、マグチェックの前にEGT表示でプラグ不調を予見したのは初めて。面白い。

リリースまでかなり時間がかかったが、やっと離陸許可。この機会を逃すまいと、rolling take offをして着陸機との差をとった。Socal departure initial contactで3000ft。そしてleft turn heading 130となり、direct SLI resume own nav。トラフィックが少ないのだろう。Socal 127.2にハンドオフされ、ここでは5000ftレベルオフ。TAS172ktまで伸びた。気流は安定していたので、スルスルともっと加速するだろう。Socal 128.1へとハンズオフ、6000ftまで上昇し、フルスロットルで飛行。SLI手前からオートパイロットで飛びっぱなし。両手が空いているので、出力設定と燃料流量を最適化。この機体、150度F Rich of Peakくらいが一番パワーが出ている感じがする。ただ、ミクスチャーを設定した後、さらにリッチもしくはリーンの方向に0.5GPH程度流量が変化し続けるので、数分後に再確認と再微調整が必要。最終的にはTAS175ktまで伸びた。

そして、Direct to BAYJYとのショートカット。さらに、Socal 125.5にハンドオフされると、left heading 350 to join V186となった。ここはGPSS-HDGモードに切り替え、heading 350に設定して飛行。その間に、G530でV186レグをアクティベートした。V186の手前でGPSSに切り替え、そのままV186をオートパイロットがインターセプト、Socal 124.6へハンドオフ。ここでSMO ATIS Oを伝えた。5000ftへ降下、そしてほぼfull approachを打つことになった。ここは高度のみコントロールし、コースはオートパイロットに任せた。400ft AGLまでオートパイロット。着陸は超気持ちよく決まり、フライトを終えた。

1ヶ月に1回の飛行頻度では愛機が可哀想だなと感じる。


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