LOS ANGELES FLIGHT DIARY

愛機ビーチクラフトボナンザで南カリフォルニアの空を駆ける日本人飛行機乗りの日記。

Vテールボナンザの弱点、マグネシウムパーツの劣化が想像以上だった

2021-03-02 | 航空関連エッセイ

Vテールボナンザの象徴、Vテールのラダベーターはマグネシウム製。軽量化が目的だったが、錆びやすく問題が多い弱点の一つ。アルミ製の部分にはまったく錆がないのに、マグネシウム製の部分だけ塗装が浮いてきた。錆が酷くなる前にと早めの一手を打ったつもりが、かなり深刻な劣化だった。



見た目はこんな程度で、赤矢印で示す箇所に錆があっては困ると判断。塗装を剥がし、マグネシウムの防錆加工をして、再塗装程度でいいと思っていた。

右側のラダベーターも同様。小さな塗装の浮きがある程度で、全体としてのコンディションは良好だろうと考えていた。

 

塗装をはがしてみると、思いの外錆が進んでいたのと、リベットの劣化箇所が発見されたのと、何より亀裂!が見つかってしまった。

こんな感じの小さなものは、亀裂拡大防止のドリリングで対処。パッチは必要ないようだ。

こっちの修理や厄介そう。リベットを外し、錆取りをした結果、ラフト社が設定する厚みギリギリまで来てしまた。ラダベーター全体のマグネシウム貼り直しの可能性まで出てきた。念の為、中古パーツを探してもらっているが、S35ボナンザに合うラダベーターなど、全米どこにも売り出しがない。というか、どれもこれも修理が必要なものばかり。なんでマグネシウムなんかでラダベーターを作ったのだろう。ラフトの決断を恨む。

 

それから、凹みをパテ埋めし、バランスとりをしていた箇所を発見。左右ともパテを取り去り、とりあえず凹みを直すことに。このラダベーターを最大限に活かしつつ、バックアッププランとして交換用の中古パーツも探し続けることになった。

愛機VテールボナンザS35、復活までまだまだ時間がかかりそうだ。


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