あるニヒリストの思考

日々の思いを綴る

日本、滅びの国へ(マスコミの不在)

2017-01-18 16:01:27 | 思想
マスコミの使命は、時の政治権力と対峙して、国民の意見を代弁することにある。なぜならば、政治権力は、批判を受けない限り、暴走する宿命を負っているからである。アメリカのマスコミは、真っ向から、トランプ次期大統領と対立している。政治権力に屈せず、敢えて対峙している姿は、マスコミ本来の姿勢を見せ、すがすがしい。それに比べて、日本のマスコミはどうだろうか。マスコミの名に値しないものばかりである。日本のマスコミは、中立を装っているが、安部政権の広報に堕している。確かに、積極的に安倍政権の広報活動を行っているのは、NHK、日本テレビ、フジテレビ、産経新聞、読売新聞、週刊新潮、週刊文春の各社である。しかし、他のマスコミも、安倍政権を恐れ、これと対峙できないという点においては、マスコミの名に値しない。マスコミ各社は、なぜ、安倍政権と、中国、韓国、アメリカに対する見方が同じなのだろうか。マスコミ各社も自民党も、中国の軍事力の増強、南シナ海への進出、尖閣諸島の領有権の主張を脅威だとする。一見すると、それは正しいように思われる。しかし、それは、日本が中国と対峙しようと考えているからである。世界で最大の軍事力を誇っているのはアメリカなのである。なぜ、アメリカの軍事力に脅威を感じないのだろうか。おそらく、アメリカを日本の同盟国だと思っているからだろう。しかし、アメリカは日本の同盟国ではない。両国は決して対等ではない。日本は、アメリカの隷属国なのである。世界中で、それに気付いていないのは日本人だけである。奴隷は主人を裏切って生きていくことはできない。しかし、主人は奴隷を裏切っても生きていけるだけでなく、道義的責任も感じない。太平洋戦争が起こったのも、日本の愚かさとアメリカの裏切りが原因ではなかったか。安倍晋三は、根っからの右翼である。祖父の岸信介に繋がろうとしている限り、右翼にならざるを得ないのである。岸信介は、太平洋戦争を起こした東条英機内閣の商工大臣だった。太平洋戦争を推進した一人だったから、戦後、A級戦犯容疑で逮捕され、二年以上、巣鴨プリズンに収監されている。安倍晋三は、祖父岸信介のA級戦犯という汚名を返上するためには、太平洋戦争を肯定せざるを得ないのである。安倍晋三のその姿勢が明確に見えるから、今もって、中国が、日本軍の南京大虐殺事件を持ち出し、韓国が、慰安婦像(少女像)をあちこちに建立するのである。安倍晋三は、その対抗措置として、自衛隊員の命をアメリカに差し出し、媚びを売り、アメリカ軍の加勢を期待している。しかし、アメリカは、自国の兵士の命を犠牲にしてまで、日本に味方するようには思われない。なぜならば、主人は、奴隷を裏切ることに、何ら良心に痛みを感じないからである。日本のマスコミは、このような愚かで危険な安倍政権に対峙するどころか、恐れ、同調し、先兵となっている。太平洋戦争前においても、太平洋戦争中においても、日本のマスコミ各社が、戦争を煽り、積極的に国民を戦場に駆り出したように。

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