おじさんの映画三昧

旧作を含めほぼ毎日映画を見ております。
それらの映画評(ほとんど感想文ですが)を掲載していきます。

スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望

2019-08-24 10:54:49 | 映画
「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」 1977年 アメリカ


監督 ジョージ・ルーカス
出演 マーク・ハミル
   ハリソン・フォード
   キャリー・フィッシャー
   アレック・ギネス
   ピーター・カッシング
   アンソニー・ダニエルズ
   ケニー・ベイカー
   ピーター・メイヒュー
   デヴィッド・プラウズ

ストーリー
かつては平和が保たれていた銀河系も、今では共和国が崩壊し、それにかわって出現した銀河帝国が独裁体制をしき圧政によって銀河系全宇宙を制圧しようとしていた。
この帝国独裁に抵抗する少数の人々はアルデラーン惑星のレーア・オーガナ姫を中心に惑星ヤービンに秘密基地を築いて、帝国打倒を秘かに計画していた。
一方、帝国側も最新兵器『死の星(デス・スター)』を建造して反逆者たちの抹殺を計っていた。
レーア姫が帝国の親衛隊長ダース・ベイダー率いる宇宙巡航艦にとらえられたのは、デス・スターの構造機密を盗んで逃げる途中のことだった。
抵抗する反乱軍が鎮圧されたとき、1組のロボットCー3POとR2ーD2の乗った球型脱出機が巡航艦から飛び出し、砂漠の小惑星タトゥーインに着陸する。
しかし、さまよっているところをジャワ族につかまり、セリ市に出されてしまう。
このセリ市でロボットたちを買った若い農夫ルークは偶然R2ーD2の映像伝達回路に収められたレーア姫の救いを求めるメッセージを発見し、心を動かされる。
R2ーD2を追ったCー3POとルークは、砂漠の蛮族に襲われたがベン・ケノービと名のる老人に助けられた。
彼こそ、共和国のジェダィ騎士団の生き残りで、レーア姫がメッセージの中で助けを求めたオビ・ワンだった。
彼はルークが騎士団の仲間の1人の忘れ形見であることを知り、レーア姫救出に協力する。
彼らは宇宙船調達のため、密輸船長ハン・ソロとその右腕チューバッカに会い、彼らの乗る宇宙船ミレニアム・ファルコン号を買い取るが、その時ロボットたちを追跡してきた帝国側の襲撃にあう。


寸評
黒澤明を心酔するジョージ・ルーカスが「隠し砦の三悪人」からR2ーD2とCー3POというロボットコンビを着想したなどという話題が公開時からあって、それだけでも日本人には飛びつきやすい作品ではあったのだが、僕はこの作品はあまり好きでない。
内容があまりにも子供じみているからなのだが、今までにあまり見ることのなかった画面が展開されて単純に楽しめる作品であることは間違いない。
当時としてはCGが格段に優れていたし、未来なのか古代なのか分からないような世界も楽しめる。
宇宙船や光線銃、ライト・サーベルでの未来的な対決があるかと思えば、兵士が恐竜の様な動物に乗っていたり、住居がまるで前世代の様なものだったりで、興味を引くものであれば何でもござれのような映画だ。
それらの説明に時間も割かれるので、肝心のストリー展開は大したことはない。
しかし、宇宙空間での戦闘場面はCGを駆使していて迫力がある。
公開時はこの戦闘場面だけでも見る価値があると思ったものだ。

帝国軍のコスチュームは非常に印象深いものがある。
下っ端兵士の白装束に対して、親衛隊長のダース・ベイダーは黒装束の鎧のようで顔もマスクで覆われている。
しかもすごいパワーの持ち主で、相手に触れもしないで首を絞めることもできる。
この魅力的なキャラクターは悪役であるにもかかわらず、コスチュームやらグッズで人気が高い。
そもそもこのシリーズは熱烈なファンや、マニアによって支えられていると思うのだが、その人数たるや驚異的なものがあって、イベントなどは狂気を帯びていると言っても過言ではない。
宇宙物と言えば「スターウォーズ」だと言えるぐらにインパクトを持った作品である。
活劇物としての魅力も十分に備えていて、ルークのピンチにハン・ソロがやってくるのも正統的だ。
金に目がなくレイア姫とぶつかり合ったりしているのだが、宇宙船ミレニアム・ファルコン号で駆けつけた時は拍手喝采ものだった。
雑ではあるがツボを押さえた演出が目立つ。

この映画が描いた未来における宇宙戦争の映像は人々の空想を膨らませた。
「スターウォーズ」という言葉が巨大化して独り歩きを始めた感がある。
実態の見えない空想の世界だ。
アメリカ大統領レーガンは「スターウォーズ計画」などと言い出し、ソ連はその陰におびえて戦費を費やしていく。
実はそんな計画などなかったのかもしれないが、分からないだけに不気味なものがあったのだろう。
結局ソ連は経済破綻をきたし1991年に崩壊してしまった。
「スターウォーズ計画」が成功したのだと思う。
もちろん、ソビエト連邦の崩壊は単純要因だけではなく複合的なものだったのだろうが、僕はこの映画のもたらした影響も少なからずあったのではないかと思っている。
それほどこの映画は宇宙戦争物としてエポックメイキングな作品となっている。
話の進展通りに制作されたわけではないが、人気を博しシリーズ化の先鞭をつける作品としては十分に役目を果たした作品だったと思う。  


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