輪投げを使った理学療法

昨日、ゆうやは今年初めての理学療法訓練を受けました。

最初に先生が、ゆうやの身体をほぐしてくださいました。
ゆうやは台の上に横になり、先生はゆうやの足元に座って主に脚をゆるめてくださいました。

次に起き上がって台に座りました。
75センチの高さのテーブルを前に置き、テーブルの上には輪投げセットを用意しました。

輪投げの輪は、当たっても痛くないように柔らかい素材でできています。
合計8本用意してくださいました。

受ける棒の方をテーブルの右奥の角に置き、右手から訓練しました。
ゆうやは輪を右手で掴もうとするのですが、なかなか指が広がりません。

やっとのことで、親指と人差し指の２本を使って輪を摘まむことができました。

さて、輪を摘まんだら、今度は腕を伸ばして棒に引っ掛けます。
この動作はゆうや１人ではできないので、先生が肘の辺りをサポートしてくださいました。

それっ。
もう少し～。
あともうちょっと。
そうそう、そのまま伸ばして～。
あっ、落ちちゃったよー。

見ている私の方が力が入ってしまいます。

何度か挑戦しているうちに、無事輪を棒に引っ掛けることができました。
引っ掛けたら、今度は輪を放さなければならないのですが、ゆうやは、指をそっと伸ばすことができないようで、指の先が輪に引っかかっています。

「ゆうやくん、指の力を抜いてごらん。」

先生がアドバイスしてくださるのですが、ゆうやの指はまだ輪に引っ掛かったままです。
腕を引っ込めることで、無理矢理指から輪が離れました。

ふー。
こうして何回も繰り返しているうちに、少しずつ、肘と指がゆるんできました。

輪投げなんて、私からすれば、いとも簡単にできます。
けれども、ゆうやは輪を投げることができませんし、輪を手から放すことも難しいようです。

輪投げができるようになるまでは、まだまだ何年もかかるかもしれません。
いつか輪投げ大会に参加できる日を夢見て、気長にゆっくりいこうと思います。


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