猫猿日記    + ちゃあこの隣人 +

美味しいもの、きれいなもの、面白いものが大好きなバカ夫婦と、
猿みたいな猫・ちゃあこの日常を綴った日記です

知床旅情

2009年11月11日 00時06分16秒 | つぶやき

 

 

知床の岬に ハマナスの咲く頃

思いだしておくれ 俺たちのことを

飲んで騒いで 丘をのぼれば

はるか国後(くなしり)に 白夜は明ける

 

私はこの歌がとても好きだ。

作詞作曲者である森繁久彌という人のことは、
なぜか、どうしても好きになれなかったけれど。

この曲だけは、あの人が、とても才能ある人なのだということを、
いやおうなしに教えてくれる。

歌い継がれる名曲。

見覚えはないはずなのに、
どこか懐かしい情景を思い起こさせる、そんな曲。

私たちの世代でいえば、それは、
森繁久彌自身が歌うイメージではなく、
加藤登紀子の歌声のほうに馴染みがあるけれど。

どちらにしても、それが、名曲であることには変わりがない。

 

日本中が英国人女性殺しの犯人逮捕で大騒ぎする中、
ひっそりと旅立った、この歌の作者は。

今や、はるか国後ならぬ、
はるか下界となったこの国を。

どんな思いで眺めているだろうか。

穏やかで郷愁に満ちた曲には肩身の狭い、
殺伐とした下界を。

 


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6 コメント

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森繁さん (もめん)
2009-11-11 05:35:00
この唄が森繁さんのものだとは存じませんでした
わたしも好きです
この唄が

向田邦子さんの作品が好きで、彼女が他界なさったときに、森繁さんと彼女の接点を知りました
おふたりには似た感性がありますね
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Unknown (メリィ)
2009-11-11 07:49:17
なぜなんでしょうね・・・
ワタシもこの唄が好きです。
心身共にゆったりのんびりしてるとき
自然と口ずさんでたりします。

ここのところ、昭和の人 がいなくなるというニュースが多いですね。
ワタシの時代の日曜日の定番は
ちびまるこちゃんではなくて、
笑点でした・・・寂しいですねぇ。

森繁さん、才能ある方なのは間違いないですが
erimaさんも、とってもとっても詩人だと思います♪
素敵な詩を作ってください。
ワタシ・・・歌います・・・(それは残念だわ・・・爆)
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なんとなく・・・ (いなひこ)
2009-11-11 09:51:15
森繁さん 気が付いたら、義父と同じ歳でした。私の父とも同じ歳です。 
96歳 長生きでしたね。以前、森繁さんの息子さんが亡くなられた時の森繁さんの悲しそうな顔が、印象的でした。
主人が義父のことを 「死ねないっていうのも辛いかもなー」って言ってた。
なんとなく そうかもしれないなぁ~って思いました。
偉大なる森繁さん 駅前シリーズ 面白かったなぁ~ あのシリーズに出てた人もみんな、向こうに行っちゃった。みなさん ようやく、社長が来た来たって、あちらで、歓迎会の準備してるような・・・。  

それにしても 
毎回 見せられるマスコミのバカさ加減にうんざりです。
あの犯人の足取りも何も分かってないし、第一護送される様子なんて、見たくもない。
何処かのテレビ局が、赤字だって聞いたけど、危機感持った方がいいよ 
犯人のご両親のインタビュー 最初可哀相だなって思ったけど、しっかりした受け答えに、ビックリでした。
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何かあるまで。 (erima)
2009-11-12 02:41:35
もめん様

身近にあって、よく知っているつもりのものでも、何かあって改めて調べてみると、意外な事実や真実を持つことがわかって「ええ!?」「ああ!」となることってありますね。
私は向田さんと森繁さんの接点をまったく知りませんでしたが、向田さんの墓碑銘は森繁さんによるものなのですね。

似た感性とは、この歌を好きだと思う人と、作者の森繁さんのあいだにもあるのかもしれないですが。
多くの人に愛される表現者というのは、それだけ、皆の感性に訴えるものを持っているということなのでしょうね。
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昭和の空気 (erima)
2009-11-12 02:56:33
メリィ様

この歌が私たちの心にとても自然になじむのは。
やはり原風景というか、そういうものが共通しているからなのでしょうね。
本当は知床の風景も白夜も見たことはないけれど、自分が生まれおちた愛する祖国に流れる空気が、すべてを伝えてくれる、というような。

けれど、美しい風景も昭和も遠くなって。
この寂しさに、やりきれない思いを抱く人も多いのではないでしょうか。
円楽さんも旅立たれて。
「顔」がどんどん少なくなってゆく。
人に寿命がある限り、世代交代はいた仕方のないことなのでしょうが、「この人の顔を見ると安心するー」という人が、これからどれぐらい現れるのか。
あまり期待出来ないような気がします。

森繁さん。
短い詩に、簡潔に豊かに、これだけのものを詰め込めるのは、まさに才ある方だったのだと思います。
私は屁理屈を並べるのだけは得意なんですけどね(笑)
もし私が作詞するとしたら、きみまろのボヤキみいたいになっちゃいそう。
メリィ様、歌っていただけますか?(笑)
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長寿の国だけど。 (erima)
2009-11-12 03:12:00
いなひこ様

世界一の長寿国日本では、100歳という人も珍しくないと聞きますが。
やはり96歳というのはご高齢ですよね。
長生きはある面おめでたいことかもしれないけれど。
共に生きた人々が自分を置いて、旅立ってゆくのを見送らねばならないつらさは、ご本人にしかわからないものかもしれません。
ましてや、我が子に先立たれるとなれば。

いつか、どこかで森繁さんが「また見送る立場になってしまった」とおっしゃっていたのを見たことがあるような気がするのですが、それはとても重い言葉ですね。
今頃あちらで、「今度は見送ってもらったよ」と、そうおっしゃっているでしょうか。

そして、市橋容疑者を取り囲むマスコミの狂乱ぶり。
彼ら以外は別に誰も騒いでいないのに...頭がおかしいんじゃないでしょうか?
新幹線の中から音声で中継とか、何の必要があるのか、さっぱりわからないし、これじゃテレビを見ない人が増えるのも当たり前のような気がします。
本人たちは『報道』のつもりらしいですけど、今や日本にニュース番組など皆無で、あるのはワイドショーだけですね。
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