猫猿日記    + ちゃあこの隣人 +

美味しいもの、きれいなもの、面白いものが大好きなバカ夫婦と、
猿みたいな猫・ちゃあこの日常を綴った日記です

行ったり来たり。

2008年06月24日 09時58分03秒 | お出かけ

日曜日のこと。

頂いたチケットを握りしめて、馬車道は県立歴史博物館まで、
『ハマヤキ故郷へ帰る』展を見に行ってきた。

 

チケットを下さったツマ様~、ありがとうございました~!
なんとか最終日に間に合いました~♪

 

横浜開港150周年イベントの一環であるこの展覧会。

ハマヤキとは、明治期の欧米で絶大な人気を誇った、
日本製陶磁器のことを指すらしいのだが、
重要な輸出品目であった工芸品の中でも特に珍重されたそれは、
ちょうどこの博物館が建つあたりに軒を並べた陶器商によって取引され、
多くの陶工が横浜(もしくは東京)へと集まり、技を競ったのだとか。

 

神奈川歴史博物館の前にあるこの大砲は、
昭和34年に山下町(現ロイヤルホールのあたり)で、
オランダ製11ポンド砲と共に出土したロシア製32ポンド砲。
出土地にはかつてスイスの商社があり、
この大砲も同商社の取り扱い品のひとつとか。
使用済みの大砲を錨に作り変えて販売しようとしたものが、
関東大震災で埋もれてしまったらしい。

 

そういえば、展示の一環である解説にも、
現在ゴンザが働いている辺りまでその陶器商の軒並みが続いていたとあったし.....

往時の活気はきっと、
今からは想像もつかないほどすごいものだったのだろう。

 

そうそう!活気といえば、わが畑も活気づいてますよ~♪
もうすぐ収穫がはじまる、ピーマン。

 

.....が。

正直今では横浜がそれほど陶磁器に縁が深い場所だったということなど、
市民の多くが知らないと思われ、
今ではその『通り』にも名残とおぼしきものすら、ほとんど見受けられない。

 

ブルーベリーも獲れ始めたので...

イヤってほど獲れるラズベリーとあわせてミキサーにかけ、
三ツ矢サイダーを注いで、ベリーベリーソーダにしてみました。
う~~~~ん♪いい香り&甘酸っぱくて美味すぃ~!



今回の展示品は、ほとんどが個人によって蒐集されたものだそうだが、
もし、その方がこうした形で協力をしてくれたのでなければ、
ハマヤキは再び海を渡ることもなく、多くの日本人がその存在を知らずに
終わっていたのかもしれない。

 

ところで.....今日の横浜はいい天気です♪
ゴンザのお膝の上は気持ちがいいです♪
しかもカゴ入り~(笑)

 

我々が初めて目にするそれらの陶磁器は、
今もって、当時の欧米人を驚かせ魅了した、
発想の大胆さとつくりの精緻さで、
故郷の人間をの目をも釘付けにするもの。
(まあ正直、いくつかあった金彩の細々と描き込まれたものは好みじゃないけど)

加えて興味深いのは、「これってガレの花瓶みたい」
「この下絵。ミュシャのものって言われてもわからないよね」
なんてものがあることで、まあ、それは、
当時欧米でジャポニスムが最高潮に達していたことを思えば自然なことなのかなぁと、
そこから色々想像しては、さらに楽しみが拡がったのである。

 

.....あ、そういえば、これは「獲れた」と言っていいのか。
春先植えたジャガイモ・インカの目覚めの地上部がなぜか多品種より育たず、
しかも花も咲かずに枯れ果てたので、掘ってみたら...
直径3センチ前後のジャガイモがごろごろ出土(笑)
これって完全に失敗ってことだよねぇ。

 

日本の工芸品が海を渡り、ヨーロッパの芸術家に影響を与え、
さらにそれがまた海を渡って、日本の芸術家に影響を与える。

遠い昔に距離や国籍を越えて繰り広げられた、
なんとも素敵な行ったり来たり。

さらに、ハマヤキがその後の震災や戦災を逃れることが出来たのも、
海を渡っていたからと思えば、なんとも不思議なめぐり合わせではないか。

 

いや、もちろん食いましたけどね(笑)
皮むくのが大変だった~(爆)
一旦からっと揚げて、鶏ひき肉とあわせて煮っ転がしに。

 

.....それにねぇ。
きっと当時「ソーサーは丸いものと決まってるでしょう」
なんて思ってた欧米人の常識を、
日本人陶工の発想の大胆さがぶち壊したに違いないなんて想像すると、
なんとも小気味がいいではないか(笑)

 

展覧会のあとは、我々も美味しいものを求めて行ったり来たり(笑)
こちら、センター北『レジオン』のケーキ。
今回初めて食べるここのケーキは全体的に軽めらしく、
好みからは多少はずれるが美味しい♪
こちらはパッション&マンゴー。

 

動植物をかたどり、モチーフとしたハマヤキの数々は、眺めているだけで
アールヌーヴォーに絶大な影響を与えたであろうことを容易に思い起こさせ、
その世界が大好きな我々に、たまらない喜びをもたらしたのであった。

.....やっぱり日本の美って、余白の美と、
その奥にある伸びやかさ・広がりの美だよね。

あと、動植物に対する愛とユーモアに満ちた目も。

 

わが畑でもコチラの方々が一生懸命受粉のお手伝いをしてくれています。
彼らの存在なしでは、私たちは作物さえ得られないのです。
ちなみにハマヤキの花瓶にも、この方にそっくりな方がとまってましたよ。
もちろん精緻な作り物ですけどね。
落花生の花は元気なオレンジ~♪


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2 コメント

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Unknown (ツマ)
2008-06-26 00:21:31
お忙しい中、お出かけくださってどうもありがとうございました。雨は大丈夫でしたでしょうか?
「ハマヤキ」という言葉は歴史博物館の学芸員が今回造語したものらしいですが、日本各地から集まった職人さんたちの、斬新な、趣向を凝らした焼き物は、おもしろかったですよね。横浜に「真葛焼」というのが昔あったことは知っていたのですが、ここまでいろいろな焼き物が作られていたことは知らず驚嘆しました。erimaさんたちが楽しまれたのだとしたらとてもうれしいです。
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こちらこそ~♪ (erima)
2008-06-27 01:14:36
ツマ様

いえいえ、こちらこそ!
とっても素敵な展覧会のチケットをありがとうございました♪
小雨降る中、この日はさすがに自転車でというわけにはいきませんでしたが、車で出かけたおかげで帰りにはケーキ屋さんにも回れましたし(笑)
おかげさまで本当に充実した休日が過ごせました。
ありがとうございました♪

で、ハマヤキですが、造語、だったんですねぇ。
納得です。
いつでしたか、TVで真葛焼の解説を放送していたことがあったんですが、それもあって今回の展示は非常に興味深かったです。
日本の陶工さんたちの斬新で自由な発想には胸のすく思いで、小さな動物たちへ向ける愛情とユーモアに満ちた目には「やはり一寸の虫にも五分の魂の国だなぁ」と、日本人であることがより誇らしく思えました♪
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