旧東海道は、長い歴史と現代化の中を潜り抜け。
旧東海道歩きをしていて感心するのは、
歩く上でそれが、
本当によく出来ている道であるというコトである。
もちろん時代の変遷により、
多少、道や坂が付け替えられたり、
舗装がされたりの変化はあるだろうが、
高低差や、難所の抜けかた等、
本当にあらゆる意味で、
誰もが歩くことの出来る道であるのだなぁ、と、
感心せずにはいられない。
それは長い歴史の中で、
人々が積み上げた
『データ』に基づく改良の成果でもあるのだろうが、
それにしたって重機も何もない時代に、
あれだけの道筋をつけてゆくのは、
まあどれほどの苦労だったろうと、
驚嘆することしきりである。
『天下の険』の呼び声高い、箱根の山も、
登る前にはなかなかびびっていたはずが、
通り抜ければ「あれ?もうてっぺん!?」
といった風だったし、
往時の機能はとうに失ったとしても、
今尚、面影を残す宿場町は、
本当に絶妙なタイミングで目の前に現れ、
史跡や痕跡を眺めつつの、適度な休息をくれた。
すなわち、昔の旅人なら、
どれほどこの宿場の存在が有難かったか...
そういうことに尽きると思う。
...歩いてみれば。
箱根の杉並木は、旅人に木陰を与えようと、
徳川幕府が整備させたものだそうである。
なるほど、実際、晴れた日には、
(実際、我々が歩いた日も)
その必要性が嫌というほどわかる。
箱根の山は天下の険。
されど、天下の険は、
殊の外、よく出来ている件。
旧東海道歩きはまだまだ続く。
昼猶闇き杉の並木。
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