猫猿日記    + ちゃあこの隣人 +

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天下の険がよく出来ている件。

2021年03月13日 02時49分08秒 | 東海道五十三次

 

旧東海道は、長い歴史と現代化の中を潜り抜け。

 

 

旧東海道歩きをしていて感心するのは、

歩く上でそれが、

本当によく出来ている道であるというコトである。

 

もちろん時代の変遷により、

多少、道や坂が付け替えられたり、

舗装がされたりの変化はあるだろうが、

高低差や、難所の抜けかた等、

本当にあらゆる意味で、

誰もが歩くことの出来る道であるのだなぁ、と、

感心せずにはいられない。

   

それは長い歴史の中で、

人々が積み上げた

『データ』に基づく改良の成果でもあるのだろうが、

それにしたって重機も何もない時代に、

あれだけの道筋をつけてゆくのは、

まあどれほどの苦労だったろうと、

驚嘆することしきりである。

 

『天下の険』の呼び声高い、箱根の山も、

登る前にはなかなかびびっていたはずが、

通り抜ければ「あれ?もうてっぺん!?」

といった風だったし、

往時の機能はとうに失ったとしても、

今尚、面影を残す宿場町は、

本当に絶妙なタイミングで目の前に現れ、

史跡や痕跡を眺めつつの、適度な休息をくれた。

 

すなわち、昔の旅人なら、

どれほどこの宿場の存在が有難かったか...

 

そういうことに尽きると思う。

 

...歩いてみれば。

 

箱根の杉並木は、旅人に木陰を与えようと、

徳川幕府が整備させたものだそうである。

 

なるほど、実際、晴れた日には、

(実際、我々が歩いた日も)

その必要性が嫌というほどわかる。

 

箱根の山は天下の険。

 

されど、天下の険は、

殊の外、よく出来ている件。

 

旧東海道歩きはまだまだ続く。

 

昼猶闇き杉の並木。

 


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