猫猿日記    + ちゃあこの隣人 +

美味しいもの、きれいなもの、面白いものが大好きなバカ夫婦と、
猿みたいな猫・ちゃあこの日常を綴った日記です

理想と現実

2006年10月18日 09時18分58秒 | ぶ~すか言ってやる!
今朝。
ここにも数度ご登場願っている、リアルジャイアンことN氏と、Tちゃんの間に待望の赤ちゃんが生まれた。
(N氏、Tちゃん、おめでとう~♪)

早朝からの嬉しいニュースに、ゴンザも私も思わず頬が緩み、なんだか心が弾んでくる。

しかし一方で、TVでは繰り返し、分娩の際意識不明に陥った女性が、18箇所もの病院をたらいまわしにされ、亡くなったという切ないニュース。

それを横目で眺めながら、なんとも複雑な気持ちになる。

奈良県で起きた、この事件。
色々と思うところはあるが、本当に病院だけが悪いのだろうか。
現場で一生懸命働いている医師や看護師にだって、限界というものがあるのは当然ではないかと思うから。

実はこのニュースを目にする前日。
私はニュースの特集で、奈良県の『少子化対策』を見た。

奈良県はなんでも、国の中でもかなりの出生率の低下に悩んでいるらしく、その対策として、行政主催の合コンを催しているのだと。

担当者が語るに、少子化の原因は若者の県外への転出率の高さゆえ、らしいが、せめて県内に残っている未婚の男女に出会いの場を提供して、そこから出生率の上昇に繋げていこうと。
そういうことがこの合コンを主催するまでの経緯らしい。

しかし、その特集を見た翌日に、こんなやりきれないニュース。

では、例えばその合コンでカップルが成立したとして、結婚に繋がって、県内にとどまったとしても、病院がないなら、どうやって子供を生んでくれというのだろう?

これぞ、お役所仕事。

あ、いや。
『行政が合コン』
は、目新しくて、宣伝になると短絡的に思ったのかもしれないが、そんなことを考える前に、色々もっとすることはあるだろう、って話だ。

今。
働きながら子供を育てる女性がどれだけ大変な目に遭ってるか。
会社、社会の現実がどんなか。
日本の男がどれだけ家事育児に非協力的か。

子供を生んでない私が偉そうなことなど言えないけれど、周囲の、働きながら、家事もこなしながら子供を育てている女性を見ていると、
「一度男も、同じスケジュールを一日こなしてみればいいのにな」
と思う。
おそらく、絶対に途中で放り出すだろう。

もちろん、家庭など放りっぱなしで妻を選挙&子供を生む道具くらいにしか考えていないお偉いさんが、彼女達の大変さなど理解するはずもないし.....。

ならばせめて。
子供を万全の態勢で生むことの出来る病院と設備くらい、なんとか整備出来ないものか。
医療に従事する人々の労働条件を、もう少し良く出来ないものだろうか。
私には、どうにも、国が本気になっていないようにしか思えないのである。

ま、何が問題なのか、何が足りないのかわかってもいない人々が、何かを解決できるわけもないけどね。


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11 コメント

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働く母を挫折した女 (まっちゃん★)
2006-10-18 12:37:40
なんとも言えない悲しいニュースですね。

世間では少子化対策なんて言っててもホントにちぐはぐな政策ばっかりです。いくら合コンしたって産婦人科はどんどん減ってるし産んだとしてもまだまだ働きながら子供を育てる環境が悪いのに産むとは限らないですもん。退職して10ヶ月になりますが世間はこれっぽっちも変わっていません。今回の少子化担当大臣だって兼務が多すぎる。兼務するのは仕方ないかもしれないけどあまりに多すぎてビックリしました。

erimaさんは子供を産んでないっておっしゃいますがココに来させてもらって親のあり方ってのをよく考えさせられますよ。産んだからって分からないことの方が多いです。むしろ分かってないのかも。

子供を育てるのって産む産まないにかかわらず大人がちゃんと手本を見せることだと最近、つくづく思います。私も、もっとちゃんとしなければ・・・



で、風邪大丈夫ですか?何度も言いますが寝てくださいよ(爆)
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他人事じゃない (GONCYA)
2006-10-18 16:21:06
国や地方自治体のやっている「少子化対策」ってのは、どこかピンボケだなあ。

だって、オレ、県の言っている「働く女性を考えた行政」の恩恵を受けたことは、一度だってないもの。

保育園も、結局は4年間入れないままだった。

理由は、「もっと優先するべき人がいるので」。

優先?オレは出産後大病して、それでも退院して1ヶ月で、無理やり職場復帰させられたというのに?

障害者手帳をもらわないか?と持ちかけられるほどの状態で、通院と仕事だけで、子どもを抱く気力さえないというのに?

そう疑問に思いながらの3年間だったよ、相棒。



オレもお産で命を落としかけた人間だけど、

オレが不幸中の幸いだったのは、医療ミスをした最初の病院の医者が、異変に気づいたときに、いち早く適切な病院に搬送してくれたこと。

(何ヒトツ適切な判断が出来なかった医者だったけど(笑)、最後の判断だけはナイスだった!)



それでも、オレは市内のど真ん中で出産して、県で一番設備の整った病院のそばの個人病院で産んだから、素早い搬送が可能だったんだよ。

後で聞いたけど、あと5分遅かったら確実に死んでいたそうだ。

だから、奈良の事件をテレビで見ると、本当に心が痛む。

全てが病院のせいではないだろうが、それでもどうにかならなかったのか、と。

少なくとも、地方にヒトツは設備も医者も整った周産期医療が可能な病院が必要だと思う。

相棒が言うように、行政が「合コン」を考えるのは、その後からでもいいと思うけどな。

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ああ・・・ (kimix)
2006-10-18 19:36:33
このニュース見て切なくなりました・・。

結局医者がたいした事ないと思い、寝てしまったんですよね。

おまけにたらい回し・・・奈良で子供産めないねえ・・って家族と話してました。

役所は少子化と結婚と同じに考えてるけど全然違う問題なんですよねえ・・・

分かってない。



「家庭など放りっぱなしで妻を選挙&子供を生む道具くらいにしか考えていないお偉いさん・・」

って元総理のMの事でしょ?(笑)

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深く同意 (ばく)
2006-10-18 22:49:38
読みながら深く深ーくうなずいてしまいました。



私も少子化問題、医療の問題、働くお母さんの奮闘ぶり、変わらない日本のオヤジども、同感です。



やはり、国会議員の半分が女性になれば世の中もだいぶ目に見えて変わると思う。だって、一応世の中半分半分の割合なんだからさあ。議員数はそれが自然なことよねえ。
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風邪、大丈夫ですか? (菜&奎ママ)
2006-10-18 22:55:20
めまいと耳鳴り…なんて、なんだか心配です。復活しましたか?耳からくるめまいは、安静が1番なので、無理されないように!

私も、今日のニュースは、みんなが病院側をボロクソ\にコメントすから腹立たしくてたまらなかったんです。確かに、仮眠室で寝てた…っていうのは、と思いますが、現場にいると、今回のは、ある程度しょうがない出来事だと思います。

やはり母子となると万が一のことを考えて赤ちゃんの集中治療も考えなくちゃいけないし、救急車1台対応していると目一杯で、患者を受けるほうが無責任なこともあります。
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だから (菜&奎ママ)
2006-10-18 23:07:15
あんなふうに病院側だけが悪いように批判されると、さらに産婦人科や小児科を目指す医師が減ってしまうのでは…と心配です。

確かに、出産で命を落とす…なんて、とてもお気の毒ですが、そこの病院も設備が不十\分なりに頑張っているのではないか?と、私は思います。それをあんなふうに「病院はもっと体制を考えなくては」なんて、何も知らないで批判ばかりして、じゃあ、おまえが人1人雇うお金を出せ!という感じです。人を増やせば…とか、言葉では簡単ですが、たった1人でもとても難しいらしいです。怒りのあまり変なコメントになってしまいまた
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大臣だけでなく (erima)
2006-10-19 02:40:05
まっちゃん★様



働くお母さんたちの現実を知らない人間がどうして少子化対策など練れるのか。

今の、特別な階層で育ってきた政治家に、必死に頑張る彼女らを理解する力などありません。

担当大臣が多忙で兼務があったとして、実際は細かい業務を行うのはその下で働く多くの人々なのですし、本当はそこから色々な声が出ても不思議じゃないのですが...問題はもっと根の深いところにあるような気がします。要は、色々大人の事情があって、言いだせない、提案することも出来ない、みたいなね。

で、表に出てくるのは、目新しくって、簡単で、目くらましみたいな政策ばかり。

これではますます不安が大きくなるばかりです。



政治家、一般の人間関わらず、ちゃんとした大人がいなくなりつつある今。

一人一人に出来る事には限界があると知りながらも、社会はその一人一人の集合で出来ているのだということを胸に、私たち大人が自覚を持って生活しなければいけないんですね、きっと。
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どこまで待てと? (erima)
2006-10-19 02:54:10
GONCYA様



もうずっとずっと、長年言われてきている保育園・保育所不足。

よしんば入れたとしても、施設によってはべらぼうに高い値段をとられ、働いている意味さえわからなくなるっていうじゃねぇか。

この国はどこまで女を待たせて、はしため扱いすりゃあ気が済むんだろうな。

行政の言う少子化対策は、ピンボケどころかまるで的外れだよ。

相棒が4年待たされたのだって、きっと子供の両親が揃っているからとか、そういう理由だろう?

想像力のない奴らには、一人一人の事情を鑑みるとか、そういった発想はないんだろう。

ま、障害者に対する予算を削るような国では、仕方がないのかもしれんがな。で、一方では、生活保護を受給しながら、ベンツに乗っている人間がまかり通る世の中だ。

給食費を払えるのに払えないと詐称する親とかな。



どこぞの総理が『美しい国』なんて言ってるがね。

歪んだ顔したセンセイ方の顔を見て、よくそんなことをいけしゃあしゃあと言えたもんだ。

そういうことはせめて医療体制くらい整えてから言って欲しいな。
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ほとんどみんな、です。 (erima)
2006-10-19 03:05:32
kimix様



「妻を選挙の道具&子供を産む道具」については、政治に関わるほとんどの人がそうだと思います。

ワケあって詳細は述べられませんが、多くのそういう人を見ていて感じたもので...。



今回の事件はもちろん、色んな事情が重なってのことだとは思うのですが、根本はやはり、医療に従事する方々の、厳しい労働環境や、それによる人材不足だと思うんですよね。

勤務医の方々は本当に少ないお給料で寝る間もなく頑張っておられますし(んで、必要な医学書を買おうと思えば一冊何万円もするんですって)、看護師の方々に至っては、激務の果てに身体を壊す方々もいると聞きます。

少子化と結婚はもちろん別問題ですが、この事件にしても、病院の不足にしても、やはりどこか、深いところで何かが繋がっているのかもしれませんね。

とにかく、女性に優しくない社会!というのは間違いないんですけど(笑)
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そうなんですけど.... (erima)
2006-10-19 03:21:19
ばく様



そうなんですよねぇ。男女の比率から考えたら、議員の半数が女性でもおかしくないんですけど...

反面、なんだか「内閣の中のこのポストは女性でいこう」「女性を何人入れよう」って最初から決めていた最近のやり方にもちょっと違和感。

平等に能力で決めてくれれば、自然と女性の比率が高くなるはずなのに、「形上、これだけは入れてやるけど、これ以上は入れないよ」みたいな、男どものたくらみがありありと見えて「なんだよ、それ?」みたいな。

思うに、彼らは自分の無能さを知ってて、女性に立場を追われるのが怖いのかしらん(私って意地悪・笑)



本当に、何十年も変わらないこの日本の問題を変えるには、女性の視点とパワーが絶対に不可欠、ですよね。普段は威張ってオネエチャンの尻を撫でて、選挙の時だけ張り切る人々に、ワーキングマザーの大変さなどわかるはずがありません。
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