「ゆるちょ・インサウスティ!」の「海の上の入道雲」

楽しいおしゃべりと、真実の追求をテーマに、楽しく歩いていきます。

「由美ちゃん物語」(「江」のつまらなさの理由編)(3)

2011年05月24日 | ドラマについての小ネタ
「田渕久美子さんは、兄の高志さんに、近親憎悪以上の気持ちを持っていたわ」

と、由美ちゃんは、立ち上がったまま、言います。

「この言葉を見ればわかるじゃない」

と、由美ちゃんは、皆を見回しながら言うと、

「彼女は、兄に対して、「私の名前で仕事が出来るのに、なぜ、遅れて、平気な顔をできるの?私の顔をつぶすつもり?」と思っている・・・それがわかるわ」

と、悲しそうな表情になりながら、由美ちゃんが言います。

「それは、ひどいな・・・、いくら兄妹の関係とは言え、あまりにひどいね。それ」

と、僕が言うと、由美ちゃんも悲しそうに頷きます。

「私は、そんな兄妹、みたことないわ。そんな悲しい関係になったら、それが、兄妹なら、なおさら・・・その関係は終わってしまうわ・・・」

と、由美ちゃんは、悲しそうに言います。

その由美ちゃんの肩を抱くように、佳乃さんが、手を肩に添えます。

「由美ちゃんは、いつも、感受性の強い少女だったものね・・・わたしと姉妹みたいに育ったから、あなたのこころの中が悲しみで一杯になっているの、わかる」

と、佳乃さんは、由美ちゃんをやさしく抱きしめます。

「ということは、その妹のあまりの姿勢に、ぶちきれた兄が、NHKに実情を訴え、「脚本協力」というクレジットを出させた、という裏のストーリーが見えてくるね」

と、僕が言います。

「確かに、そうですねー。そして、「篤姫」は、高視聴率のまま推移し、無事終了した。しかし、問題は、残った、というわけです」

と、沢村くんが静かにいいます。

「田渕兄妹の間に、決定的な亀裂が入った・・・ということ?」

と、まひるちゃんが沢村くんに聞きます。

「まあ、そんなところだね。兄は、「「篤姫」は自分が書いたものだ・・・」と思っているし、妹は、「自分の名前があったから、成功したんだ」と思っている」

と、沢村くんは、冷静に、二人の心情を、説明します。

「そして、田渕久美子氏は、「NHKは、なんてことしてくれたの!兄の要請とは、言え、NHKは、私に恥をかかせたのよ!この大恩あるわたしに!」と怒り心頭だったはずだ」

と、僕が付け加えます。

「そうか!」

と、沢村くんが何かに気づきます。

「そういうことだったのか!」

と、沢村くんは、言うと、皆を見回すのでした。


階段教室には、戦慄が走っていました。

湘南の海も、波が立ち始めていました。

(次回へつづく)




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