第二次世界大戦の足音がそこまで聞こえているイギリス。そんな時サフォーク地方の裕福なプリティ家の未亡人が自身の所有する土地の発掘を考古学者ブラウンに依頼する。豊富な経験とそれに基づく知識。しかし学歴の無い彼は博物館や学閥等の後押しを持たない。もっと言えば考古学者と名乗ることも出来ないのだが、地元の博物館に協力を断られた未亡人は彼の経験と知識にかけて、彼に発掘を依頼するのだ。
広大な土地の一画に絶対に何かあると確信する未亡人と、経験豊富なブラウンの、「何かあるに違いない」という思いから始まった発掘。そして発掘現場で見つかったのは7世紀、アングロサクソン時代の船だ。船を地中に埋めて墓にしていた大きな遺跡が発掘され、更には多数の埋葬品も見つかるのだ。
上空に戦闘機も飛び交い開戦が噂されるこの時期に、何故、無謀にも発掘を始めるのかと思いながら見ていたのだが・・・
過去の人達の残した物から気持ちを読み取り、見つめ、それを未来に託すという思い、人間の営みを伝えていくという思いと、自分もその営みの中の一部であるという思いが非常に静かに伝わってくるので、どんどん物語に引き込まれてしまう。
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サフォーク地方の景色は非常に美しい。テレビ画面でなく大きなスクリーンで楽しみたかった。
Netflixで視聴。
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