私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

淪落の人

2020-02-03 21:17:55 | 映画鑑賞

突然の事故で半身不随になり、香港の公共団地で一人暮らす男性の元に、住み込み家政婦としてフィリピンからやって来たのは、広東語が一言も話せない若い女性だ。
気難しい男性は何人もの家政婦に駄目だしをしたようで、条件の良い家政婦を探す事術などなく、家政婦の女性はお金を工面する必要があり仕事を選べない状況だ。

なんの共通点もない二人が居を共にして生活をするのだ。言葉の行き違いから不信感が生まれる。ちょっとした気遣いが通じずに逆に気まずい時間が流れたりする。
それでも一緒に時間を過ごす中で、少しずつお互いの方法でお互いを思いやるようになる二人。 

余計なトラブルに巻き込まれないようにと、仲間から広東語が分からないふりをしろと言われながらも、少しずつ言葉を覚えようとする家政婦の女性と、彼女が写真に興味を持っていることを知ると誕生日プレゼントにカメラを送ることを考える男性。

勇気を出して何かを願う事、誰かのために何かをしたいと勇気を出すこと・・・自然にお互いを思いやる二人の心の動きは、見ている私の心も動かす。季節の流れとともに二人の気持ちも少しずつ変わっていくのがなんともいとおしく思える。

サム・リー演じる男性の元同僚の優しさが胸にしみる。