前半に語られた県警内部の混乱は本筋に関係する大事な流れだし、それが後半の流れにも大きく関係すると思うのだが、前編、後編と別れているせいでその流れが途切れてしまっているのが残念だ。逆に前半から続く記者クラブと広報部とのやり取りはやや長すぎるようにも感じる。
こんなバランスの事を考えると、少し長くとも1本の映画にして緊張感を保った方がよかったのではないかと思う。
前編、後編と別れてしまっていることで、更に残念なことがあるとしたら、主人公である三上の広報官に対する思いだろう。
前編では「不本意であっても広報官として生きる」という三上の思いが感じられたが、後半になり別の事件が起こると、その思いは突然崩れ去る。
一つの映画として見たなら、平成14年から突然昭和64年のあの日に戻ってしまった思いが感じられたのかもしれないが、別の映画になってしまっているというタイムラグのせいか、その心の動きは逆に妙なブレと思えてくる。
この間まで悔しい思いを感じながらも広報官として警察組織の中で動いてきたのはなんだったのか?と見ている側としても腑に落ちない。
一度に見たのなら人の心の動きの不思議さを感じられたのかもしれないが・・・・・・・
*******
主役から脇役まで凄い数の役者をそろえて力が入っているのは分かるが、役柄としてすごいなと思えたのは、昭和64年の事件の被害者の父親役を演じた永瀬正敏だろうか。あとは記者の前で不本意な発表を行う役目を担うことになった柄本祐。出番が多いわけではないが、後半あまり語られることのなかった矛盾に満ちた警察内部の様子を一人で体現。
個人的には、後半一番印象に残った人物だった。。。。。。
こんなバランスの事を考えると、少し長くとも1本の映画にして緊張感を保った方がよかったのではないかと思う。
前編、後編と別れてしまっていることで、更に残念なことがあるとしたら、主人公である三上の広報官に対する思いだろう。
前編では「不本意であっても広報官として生きる」という三上の思いが感じられたが、後半になり別の事件が起こると、その思いは突然崩れ去る。
一つの映画として見たなら、平成14年から突然昭和64年のあの日に戻ってしまった思いが感じられたのかもしれないが、別の映画になってしまっているというタイムラグのせいか、その心の動きは逆に妙なブレと思えてくる。
この間まで悔しい思いを感じながらも広報官として警察組織の中で動いてきたのはなんだったのか?と見ている側としても腑に落ちない。
一度に見たのなら人の心の動きの不思議さを感じられたのかもしれないが・・・・・・・
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主役から脇役まで凄い数の役者をそろえて力が入っているのは分かるが、役柄としてすごいなと思えたのは、昭和64年の事件の被害者の父親役を演じた永瀬正敏だろうか。あとは記者の前で不本意な発表を行う役目を担うことになった柄本祐。出番が多いわけではないが、後半あまり語られることのなかった矛盾に満ちた警察内部の様子を一人で体現。
個人的には、後半一番印象に残った人物だった。。。。。。
64(ロクヨン) 下 (文春文庫) | |
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