私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

リリーのすべて

2016-03-19 20:05:51 | 映画鑑賞
自身も画家であるアイナーは、同じように画家である妻の頼みを快く引き受け、来られなくなった女性モデルの代わりに女装をして妻の前に立つ。
それをきっかけに自分の中にある女性になりたいという思いに気づき、さらにその思いを抑えられなくなっていくアイナー。
妻ゲルダは夫の思いに気づき、夫が自分の知らない人物に変わりつつあることを知る。
夫は男性であることを受け入れられなくなり、体調を崩す。妻として出来ることは夫の思いを認め、受け入れることだが、それは夫が自分の愛する人物でなくなるということだ。

夫であるアイナーは自分の中の思いに翻弄され、思い悩むが、同じように悩む妻ゲルダの思いはもっと複雑だ。
彼女の場合、問題は彼女の中にあるのではなくパートナーの心の中にあるからだ。
自分でコントロールできない問題に翻弄され、相手の変化を相手の問題をどのように消化すればいいのか悩む彼女。

アイナーを演じるエディ・レッドメインの女装は非常にリアルな感じだ。そのリアルは美しいというリアルでなく、アイナーの悩みがそのまま感じられるという意味のリアル。それ故、物悲しく、手に入れられないものを追い求める切なさに胸が詰まる。

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アイナーを演じるエディ・レッドメインはイギリス人。妻ゲルダのアリシア・ヴィキャンデル はスウェーデン出身。アイナーの幼馴染のハンス役のマティアス・スーナールツはベルギー人。

心の思いも複雑なら、出演者のルーツも多彩だ。
港町コペンハーゲンが綺麗だった。




映画「リリーのすべて」オリジナル・サウンドトラック
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