高校生がネットも携帯も無料になるというプロバイダーに登録したことから始まる気味悪い事件。
物語途中の突然の変調に驚き、そこから始まる形なき悪意と欲望に脅える展開にさらに驚くようになるが、そこで止まることなく思わず読み進めてしまうのは、登場人物の高校生たちが、脅えつつも立ち向かおうとする若者らしい態度に好感を持ったからだ。
やや私生活が不真面目でも、自分が守りたいものをはっきり自覚した若者の行動はすがすがしくさえ思える。
その凛々しさに感化され、自分も戦う勇気を持とうと頑張る高校生も応援したくなる。
ただ、その着地点はどうかというとやや漫画チックな気がする。
想像もつかないネット社会の早い流れのせいで、2003年の話にも関わらず、「無料のプロバイダーに登録」ということから始まる事件についてある程度想像がついてしまうのもやや減点対象か。
それでも最後まで読ませる力があるのは、やはり登場人物に後ろ向きの発言が少なく、戦う気持ちが伝わってくるから。
物語途中の突然の変調に驚き、そこから始まる形なき悪意と欲望に脅える展開にさらに驚くようになるが、そこで止まることなく思わず読み進めてしまうのは、登場人物の高校生たちが、脅えつつも立ち向かおうとする若者らしい態度に好感を持ったからだ。
やや私生活が不真面目でも、自分が守りたいものをはっきり自覚した若者の行動はすがすがしくさえ思える。
その凛々しさに感化され、自分も戦う勇気を持とうと頑張る高校生も応援したくなる。
ただ、その着地点はどうかというとやや漫画チックな気がする。
想像もつかないネット社会の早い流れのせいで、2003年の話にも関わらず、「無料のプロバイダーに登録」ということから始まる事件についてある程度想像がついてしまうのもやや減点対象か。
それでも最後まで読ませる力があるのは、やはり登場人物に後ろ向きの発言が少なく、戦う気持ちが伝わってくるから。
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