YUKI

言語、言語で表現できることすべて

英単語

2004-12-25 14:17:22 | Weblog
「英語の力は単語の力。単語の力は英語の力。」
これは正論だ。しかし、このコミュニケーション能力全盛?の時代にこう言うのは勇気がいることだ。
しかし、問題はもっと根本的なところにある。
日本人学習者が、ある英単語を知っている、とはどういうことを言うのか、きちんと定義されていないのだ。
語彙にはreceptiveとproductiveがある、などという通り一遍の常識ではごまかしきれない問題だ。

ある講座で、語彙力の重要性を強調された、高名な英語教育学者に質問した。
「日本語で、その英単語の意味が言える、ということを目安とする」という解答であった。
それに対し、次のように述べた。
「imaginationの意味を『想像力』と答えた者であっても、『気のせいだよ』という日本語をIt's your imagination,という英語に翻訳できる者は、私が聞いた限りでは全くいなかった。
英英辞典にあるように、語の定義や根本概念を知ったうえで、それらを反映しながら日常場面で使える例文を知っていることが、単語を知っているということではないだろうか?」
「そこまでする必要はないだろう」というのが老大家の意見であったが、「そこまで」ではなく、これが「基本」でなくて、何が「基本」なのだろう。
いたずらに英単語と日本語の1対1対応という「偏見」を植え付けるという意味で、「日本語訳を1つ言えればよい」という指導を入門期に行うことは、むしろ「害」の方が大きいのではないか?

名詞や動詞なども大切だが、根本概念を押さえることで英語力が飛躍的に伸びるのは前置詞だろう。
前置詞は、日本語の「てにをは」にあたると言っても過言ではない。
「前置詞を制する者は英語を制する」




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