YUKI

言語、言語で表現できることすべて

私説 エヴァンゲリオン…アスカの「気持ち悪い」

2009-08-24 22:12:03 | Weblog
エヴァの劇場版がしぶとく人気。

庵野が独立するための資金稼ぎらしいんだが…
「いまだにエヴァを超えるアニメがない」
とのたまう庵野にしろ、エヴァを超えられなかった張本人であろう。

さて…

旧劇場版では、人類最後の二人?かもしれない
シンジとアスカなのに、アスカのセリフは「気持ち悪い」

これって、宮村優子が考えたセリフらしい。

庵野は、そのシーンを説明して、
セリフを声優に考えさせるというのをよくやるらすぃんだが、
これもそうだとか…

この「気持ち悪い」は名セリフだと思うんだ。

☆   ☆   ☆

鎧を着たウルトラマン o(o|o)/

これが、エヴァの発想のオオモトだという。

ウルトラマンはハダカなのか?という疑問は昔からあったし
3分という活動限界は、リアルでしたねぇw

エヴァは、ある意味「リアル」を追求し、
怪獣物に対する素朴な疑問に答えている。

なぜ、日本の特定地域だけを怪獣が襲うのか
エヴァは明確な答えを出している。

ガイナックスお得意の疑似科学やウンチクをちりばめ
エヴァンゲリオン自体は、
世界を救うというヒロイックな物語を持っている。

☆   ☆   ☆

その一方で、シンジは、徹底したアンチ・ヒーロー。

巨大なエヴァに乗って世界を救うなんて
おめでたい話なんか大嫌いで
自分も世界も消えてなくなればいいとさえ想ったりするタイプ。

仕方なく、エヴァに乗ってるのです。

14歳病というか中二病…
自分が嫌い、周りも嫌い世界はなんて嫌なところ!
にシンジが悩むあたりからエヴァのトリコになったと
しょこたん こと中川翔子が告白してます。

シンジのヘタレぶりというかアンチ・ヒーローぶりが
エヴァンゲリオンのもう一つのモチーフであり、物語。

人類最後の望み、エヴァと
徹底したヘタレであることが存在意義であるシンジ

こんなシンジが如何にして救われ得るのか?
世界はどうなるのか?

これに対する答えが「気持ち悪い」なんだと思う。

よ~するに、世界は変わらないけど
それがイイ!ということなんだと想う。

シンジは、相変わらずヘタレ。

☆   ☆   ☆

使徒とエヴァが使えるATフィールドは

実は生物ならみんな持っていて、
ATフィールドこそが個体という形を維持しているのだ
ということになっている。

人類補完計画は、個体であることをやめることのようだ。

ところがシンジは個体であり続けることを選び
アスカも個体のまま。

複数の「個体」がせめぎ合う「世界」は
「気持ち悪い」ことが、その本質であるのだろう。

「気持ち悪い」からこそ「シンクロ率」が
問題になるのかもしれない。

み~んな一つになった「気持ちい~い」世界って
例の「自己啓発セミナー」みたいなもんだろう。

そこにあるのは「個体の死」だ。

アスカの「気持ち悪い」って、どこか
夫婦の会話にも似ている…
完全な拒絶のようでいて、その瞬間、
シンジとのシンクロ率はきっと
120%くらいはあったんじゃぁあるまいか…
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