YUKI

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教育基本法及び教育三法(教育行政法、学校教育法、教員免許法)改正

2007-12-22 00:07:33 | Weblog
表題については、私が知る限り現場教員で関心を持つ人は少ないようです。

組合活動員の方々は、気に食わない教員の免許を失効させ
退職に追いやることも可能にする制度であるとして
Recommendation concerning the Status of Teachers
教員の地位に関する勧告 
1966年9月21日~10月5日 ユネスコ特別政府間会議採択
に反するものとして反対しているようです。

私も、彼らに賛同します。

世間一般、現場教員は楽観的で
まっとうな教師…生徒と向き合い、生徒の自己実現に努める教師…
には関係のないこと、と誤解しているようです。

まっとうな教師が、その教育活動に専念することを妨げる制度であると
私は認識しています。

改正教育三法の実態は次のようなものですから…

①一定の事態では文部科学相が地方教育委員会に
 指示、是正指導を行うことができる

これは、欠陥指導要領による未履修問題の全国的広がりを
逆手に取った、教育の地方分権への逆行です。

②幼稚園から高校まで全教員の免許を10年ごとの更新制にし、
 更新には夏休みなどに30時間の講習を大学で受ける

一定の単位を取得し、申請すれば取得できる免許を更新制にすることは
大学の単位を更新制にすることになるのでは?
しかも、既に取得している免許にも遡及するのは法律の原則に反します。
「有効期限を設けないが…失効する」
これは、日本語として破綻しているのでは?

地方の高校は、夏休みの講習で、生徒の学力を保証しています。
研修のために教育サービスを低下させるのでしょうか?

地方の大学では、更新研修をまかないきれないのでは?

③小中高校に副校長を置き、学校の組織は
 校長→副校長→教頭→主幹→教諭の体制に強化する。

フラットな組織をピラミッド型にして管理体制を強化する意図が
ミエミエですねぇ…

その他にも、現在の初等・中等・高等教育という枠組みを変えて
高校は複線化しようとしています。
進路の多様化といえば聞こえはいいですが
早期選別、やり直しの効かない人生を制度化してしまうことになります。


人間は不思議なもので「上」と「下」を同時に見ることはできません。
「お上」…管理職、教育委員会を見る人は
生徒の実態が見えなくなってしまいます。

教師という自分の足元…生徒の実態を見つめると
「お上」の意向と対立せざるを得ないという事態が
日常的に見られるようになりました。
希望する生徒のために講習を行うことでさえ、
「お上」と対立しないと出来ないことさえ珍しくありません。

「多忙だ。会議が多い。自己保身で授業どころではない。」
これこそ、まさに現状を言い当てている言葉。

私も教育委員会に身を置いたことがありますが
役人根性に幻滅し、
自分がいかに「授業」が好きだったかに気づき、現場に戻りました。
しかし、その好きな「授業」ができないのです。

私の「常識」は、教育界の「非常識」のようで、同僚にも生徒にも
過度に厳格で融通の利かない偏屈者とみなされているようです。

今更、自分を変えることもできないので
英語が好きで英語教員になったという原点を忘れずに
英語とはどういう言語なのか?
どうすれば、英語を効果的に習得できるのか?
といった問題意識を忘れずに、好きな勉強ができればいいな
と考えることにしています。

少数派かもしれませんが、私の姿勢をよく理解し
英語学習の参考にしてくれる生徒もいます。

そんな生徒のためにも、失職させられないように
最低限の保身はしなければなりませんね…
職員会議では「発言しない」とか。
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