「無用な関心」12月23日
三木陽介記者が、『男女の学力差』という表題で、「PISA」の結果についてコラムを書かれていました。『性別による学力差は存在するのか』という書き出しで始まるコラムでは、『言語的テストでは統計的に女性の方が優れている結果が多い』『図形を回転させるとどうなるかという空間認知力は男性が優れているらしい』という「事実」を指摘し、『学テは、学校別の結果の公表より、こんな分析を見てみたい』と結ばれていました。
私はこのブログで、男女別学について触れ、公立男子小中学校・女子小中学校の設置について述べたことがあります。それだけに「男女の差」については深い関心を持っています。
この問題は非常に微妙です。なぜなら、男女差のとらえ方によっては、男女差別につながってしまう恐れがあるからです。私は、男女各10000人をサンプルとして様々な調査を行えば、そこには有意な違いが見られるはずだと考えています。しかしそれは、男子Aと女子αとの間に同じ違いがあるということを意味しません。分かりやすい例でいえば、集団の平均値を見れば男女の走力差は歴然としていますが、小学校で一番足の遅い男子よりも足の速い女子はたくさん存在するということです。
しかし、男子は○○力が優れ、女子は△△力が優れているというようにレッテル張りが行われてしまえば、そのことによって進路をねじ曲げられてしまう子供が出てきかねないのです。
様々な調査結果から、単に男子は○○、女子は△△という分析をするだけならば、それは百害あって一利なし、です。無責任な好奇心を満足させるだけの行為です。差別を助長させる行為でもあります。
男女別という視点で分析を行うのであれば、多くの批判を乗り越え、公立小中学校での男子校や女子校の設立、男女別の学級編制、男女によって異なる学習指導要領の編成などまで踏み込んで、議論する覚悟が必要です。
三木陽介記者が、『男女の学力差』という表題で、「PISA」の結果についてコラムを書かれていました。『性別による学力差は存在するのか』という書き出しで始まるコラムでは、『言語的テストでは統計的に女性の方が優れている結果が多い』『図形を回転させるとどうなるかという空間認知力は男性が優れているらしい』という「事実」を指摘し、『学テは、学校別の結果の公表より、こんな分析を見てみたい』と結ばれていました。
私はこのブログで、男女別学について触れ、公立男子小中学校・女子小中学校の設置について述べたことがあります。それだけに「男女の差」については深い関心を持っています。
この問題は非常に微妙です。なぜなら、男女差のとらえ方によっては、男女差別につながってしまう恐れがあるからです。私は、男女各10000人をサンプルとして様々な調査を行えば、そこには有意な違いが見られるはずだと考えています。しかしそれは、男子Aと女子αとの間に同じ違いがあるということを意味しません。分かりやすい例でいえば、集団の平均値を見れば男女の走力差は歴然としていますが、小学校で一番足の遅い男子よりも足の速い女子はたくさん存在するということです。
しかし、男子は○○力が優れ、女子は△△力が優れているというようにレッテル張りが行われてしまえば、そのことによって進路をねじ曲げられてしまう子供が出てきかねないのです。
様々な調査結果から、単に男子は○○、女子は△△という分析をするだけならば、それは百害あって一利なし、です。無責任な好奇心を満足させるだけの行為です。差別を助長させる行為でもあります。
男女別という視点で分析を行うのであれば、多くの批判を乗り越え、公立小中学校での男子校や女子校の設立、男女別の学級編制、男女によって異なる学習指導要領の編成などまで踏み込んで、議論する覚悟が必要です。