わくわく活動日記

山本ゆきこ~子どもこそ未来

なまえをかいた~吉田 一子84才~

2010-01-30 23:37:01 | その他
 1月17日(日)深夜、ふとNHK教育テレビを入れると、標記の番組が流れていて、思わず引き込まれて観てしまいました。
 観終わったのち、明日からの沖縄視察の準備やら通信の原稿を作りメールで送信するやらで就寝は午前4時半。6時半起床で飛行機の中ではうとうと・・・といういつものパターンでした。

番組の解説は次のようでした。
・老いて読み書きを習った女性が文学賞をとるまでの苦闘
・絵本になった人生

 吉田 一子さんは、大阪府の富田林市立人権文化センターで開講されている「富田林識字学級」で文字を学ばれました。60歳を超えてからでした。吉田 一子さんがつづった日記をもとに絵本「ひらがなにっき」ができました。(エルくらぶ 文・若一の絵本制作実行委員会 絵・長野ヒデ子)

9がつ 3にち(きんようび)
わたし じ べんきょうしたら
そのじ にげんようにって
てに かいてね
ぐっと にぎりしめて
いえに もって かえるんですわ

3月16日(すいよう日)
てんてきのひでした。かんごふさんが「きょうはじぶんでなまえをかいてください」といわれました。ちからをいれて吉田一子とかきました。
かいてからかんごふさんのかおをじっとみていました。
しばらくして「よしだかずこさん」とよばれました。うれしくてびょうきもなおりました。

3月17日(木よう日)
きょうでんしゃにのりました。
えきでらくがきみました。
びっくりしてはらたってなみだがでました。
なにかんがえてるんやろね。
だいじな かわいい じ つこて
ひとの わるぐち かいて

ばち あたりまっせ

60歳を超えて初めて「字」を学んだ吉田 一子さんにとって、
「字」とは「生きるための力」「かけがえのない宝」なのでしょう。
私たちが何気なく使っている「字」をこのようにいとおしく大切に思う気持ちに、胸を突かれる思いがしました。豊かな感性が短い言葉の中に凝縮されています。

番組では吉田 一子さんが識字学級の先生とともに5年生の子どもに授業する様子が紹介されていました。
「好きな漢字は何ですか?」との子どもの質問に対し、
「『母』です。母は私が2歳のとき亡くなりました。」
ノートに「母」の字を力を込めて丁寧に30分も練習する姿が映し出されました。

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