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日本選手権競輪回顧

2009-03-08 19:32:40 | 大レース回顧集

第62回日本選手権競輪決勝が8日、岸和田競輪場で行われた。村上義弘と加藤慎平が共に完全優勝に王手をかけた一戦。

2 渡邉晴智がSを取り、並びは、5 海老根恵太-8 鈴木誠-渡邉、1 村上義弘-4 加藤慎平-7 山口幸二-6 山内卓也、3 武田豊樹-9 兵藤一也。

残りあと2周付近で武田が上昇。一気に正攻法の位置へと入り込む。一方、海老根がすんなりと後方へと下がった動きを見て、すかさず村上が中部を引き連れて主導権を奪いに行く。武田が5番手に入り、海老根は7番手となったが、2人が行く構えを見せなかったことから、村上がそのまま先行体勢。

バックストレッチ付近で幾分車間が開いた武田だが、海老根が来ないと見るや、2センター手前付近から捲って出る。この動きに対し、加藤が直線を向いて村上を交わすが、外から強襲の武田の勢いがよく、ゴール線上は2人ほぼ並んでゴール。写真判定に持ち込まれ、微差で武田が初の日本一の座に。2着加藤、3着海老根。

武田がついにG1制覇。それも日本選手権競輪というG1最高峰のレースで花を添えた。

武田の勝因については、準決勝に伏線があると考えられる。7日10レースの準決勝では、武田の悪い癖にもなっていた、後ろを何度も振り返るといったしぐさを見せずに主導権を奪い取り、3番手に入った村上義弘に豪快に捲られてしまったものの、五十嵐力や井上昌己といった選手に抵抗する術を与えなかったこともあってか、3着に粘りこんだ。このレースが武田にとって、自信というのか、決勝でもやれるという感触を掴んだのではなかろうか。

決勝で再び村上と対戦することになったが、捲りに回られては、今の村上をねじ伏せる術がないことから、一旦正攻法の位置へと入り込み、また、海老根がジャンで行くそぶりを見せなかったこともあり、勝負どころで中団の5番手という絶好の捲り位置に入った。しかしながら、今シリーズの村上は逃げても力強く、狙い通りにレース運びができたと思っても、最後は加藤との写真判定となるという、きわどい勝負となったが、最後は微差ながらも加藤を交わして優勝を果たし、4年ぶりのグランプリ出場を決めたが、今回は同期のモンスター、山崎芳仁がいなかった。この後のG1決勝において、山崎を直接勝負にて倒すことができれば、タイトルはさらに積み増しができることだろう。

加藤は微差に泣き、完全優勝を逃した。海老根は3着だったが、見せ場らしきものが見られなかった。これからさらに大舞台の経験を積む必要性があろう。今シリーズの村上は力強かった。結果は5着だったが、間違いなく、今大会の敢闘賞に値する働きだった。


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