【詳細】イスラエル パレスチナ 中東情勢(8月21日) NHK 2024年8月21日 18時19分
ガザ地区の停戦に向けた協議をめぐり、アメリカのメディアは、アメリカ政府の関係者などから「協議は崩壊の瀬戸際にある」との声が出ていると伝えています。
ハマス側は、アメリカ政府が提示した新たな提案について受け入れを拒否する姿勢を明確にしていて、近く行われる予定の協議でも進展は見通せない状況です。
※中東情勢に関する日本時間8月21日の動きを随時更新してお伝えします。
イスラエル軍 ガザ地区で地上攻撃や空爆続ける
イスラエル軍は21日もガザ地区で地上部隊による攻撃や空爆を続けていて、パレスチナのメディアは南部のラファで4人が死亡したと伝えています。
また、イスラエル軍は21日、隣国レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの武器庫を空爆によって破壊したと発表し、これに対してヒズボラ側はイスラエル北部におよそ50発のロケット弾を発射しました。
米報道 “停戦と人質解放 協議は崩壊の瀬戸際”
攻撃が続く中、停戦と人質の解放に向けた協議について、アメリカの政治専門サイト「ポリティコ」はアメリカとイスラエルの複数の政府関係者から「協議は崩壊の瀬戸際にある」との声が出ていると伝えています。
協議はアメリカ政府が示したイスラエルとハマスの隔たりを埋めるための新たな提案を軸に行われていますが、ハマス側はイスラエルに有利な条件が追加されているとして受け入れを拒否する姿勢を明確にしています。
アメリカ政府は、近く仲介国のエジプトで新たな協議を行い合意を目指すよう働きかけていますが、イスラエルとハマスの間の主張の溝は深く、進展は見通せない状況です。
イラン革命防衛隊“イスラエルへの報復 停戦協議見極め判断”
先月、ハマスの当時のハニーヤ最高幹部が訪問先のイランで殺害され、イランは、イスラエルによる攻撃だとして報復を宣言し、中東地域で緊張が続いています。
イランの軍事精鋭部隊、革命防衛隊のナイニ報道官は20日、会見で「意思決定に関わる司令官たちはすべての条件を考慮し、正確に計算された行動を取る。時期を決めるのはわれわれで、長く待たせることになるかもしれない」として、報復はガザ地区での停戦や人質の解放に向けた協議の行方などを見極めながら判断する構えを示しました。
協議をめぐっては、20日にはアメリカのブリンケン国務長官が仲介国のエジプトのシシ大統領と会談し、エジプト大統領府によりますと、両者はガザ地区での一刻も早い停戦の必要性を確認したということです。
アラブメディアは協議は、22日と23日にエジプトで行われる予定だと伝えていますが、ハマスとイスラエルの間の溝は依然深く、停戦が実現するめどは見通せないままです。
一方、ガザ地区ではイスラエル軍による攻撃が各地で続いていて、パレスチナのメディアは、20日、北部ガザ市で多くの市民が避難している学校が空爆され、子どもを含む10人が死亡したと伝えました。
ガザ地区の保健当局は、20日までに4万173人が死亡したと発表していて、犠牲者は増え続けています。
イラン革命防衛隊報道官「長く待たせるかもしれない」
ガザ地区での停戦などに向けた協議について、ハマスを支援するイランの軍事精鋭部隊、革命防衛隊のナイニ報道官は20日、会見で「われわれはアメリカが真剣に平和や停戦を求めているとは見ていない。彼らのふるまいは基本的に政治的なゲームだ」と述べ、協議が進展しない責任はイスラエルの後ろ盾であるアメリカにあると非難しました。
その上で、ハマスの最高幹部の殺害を受けて、イランが宣言しているイスラエルへの報復をめぐっては「意思決定に関わる司令官たちはすべての条件を考慮し、正確に計算された行動を取る。時期を決めるのはわれわれで、長く待たせることになるかもしれない。われわれの司令官は早まった対応は取らない」と述べ、協議の行方などを見極めながら慎重に判断する構えを改めて示しました。
ガザ地区の停戦に向けた協議をめぐり、アメリカのメディアは、アメリカ政府の関係者などから「協議は崩壊の瀬戸際にある」との声が出ていると伝えています。
ハマス側は、アメリカ政府が提示した新たな提案について受け入れを拒否する姿勢を明確にしていて、近く行われる予定の協議でも進展は見通せない状況です。
※中東情勢に関する日本時間8月21日の動きを随時更新してお伝えします。
イスラエル軍 ガザ地区で地上攻撃や空爆続ける
イスラエル軍は21日もガザ地区で地上部隊による攻撃や空爆を続けていて、パレスチナのメディアは南部のラファで4人が死亡したと伝えています。
また、イスラエル軍は21日、隣国レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの武器庫を空爆によって破壊したと発表し、これに対してヒズボラ側はイスラエル北部におよそ50発のロケット弾を発射しました。
米報道 “停戦と人質解放 協議は崩壊の瀬戸際”
攻撃が続く中、停戦と人質の解放に向けた協議について、アメリカの政治専門サイト「ポリティコ」はアメリカとイスラエルの複数の政府関係者から「協議は崩壊の瀬戸際にある」との声が出ていると伝えています。
協議はアメリカ政府が示したイスラエルとハマスの隔たりを埋めるための新たな提案を軸に行われていますが、ハマス側はイスラエルに有利な条件が追加されているとして受け入れを拒否する姿勢を明確にしています。
アメリカ政府は、近く仲介国のエジプトで新たな協議を行い合意を目指すよう働きかけていますが、イスラエルとハマスの間の主張の溝は深く、進展は見通せない状況です。
イラン革命防衛隊“イスラエルへの報復 停戦協議見極め判断”
先月、ハマスの当時のハニーヤ最高幹部が訪問先のイランで殺害され、イランは、イスラエルによる攻撃だとして報復を宣言し、中東地域で緊張が続いています。
イランの軍事精鋭部隊、革命防衛隊のナイニ報道官は20日、会見で「意思決定に関わる司令官たちはすべての条件を考慮し、正確に計算された行動を取る。時期を決めるのはわれわれで、長く待たせることになるかもしれない」として、報復はガザ地区での停戦や人質の解放に向けた協議の行方などを見極めながら判断する構えを示しました。
協議をめぐっては、20日にはアメリカのブリンケン国務長官が仲介国のエジプトのシシ大統領と会談し、エジプト大統領府によりますと、両者はガザ地区での一刻も早い停戦の必要性を確認したということです。
アラブメディアは協議は、22日と23日にエジプトで行われる予定だと伝えていますが、ハマスとイスラエルの間の溝は依然深く、停戦が実現するめどは見通せないままです。
一方、ガザ地区ではイスラエル軍による攻撃が各地で続いていて、パレスチナのメディアは、20日、北部ガザ市で多くの市民が避難している学校が空爆され、子どもを含む10人が死亡したと伝えました。
ガザ地区の保健当局は、20日までに4万173人が死亡したと発表していて、犠牲者は増え続けています。
イラン革命防衛隊報道官「長く待たせるかもしれない」
ガザ地区での停戦などに向けた協議について、ハマスを支援するイランの軍事精鋭部隊、革命防衛隊のナイニ報道官は20日、会見で「われわれはアメリカが真剣に平和や停戦を求めているとは見ていない。彼らのふるまいは基本的に政治的なゲームだ」と述べ、協議が進展しない責任はイスラエルの後ろ盾であるアメリカにあると非難しました。
その上で、ハマスの最高幹部の殺害を受けて、イランが宣言しているイスラエルへの報復をめぐっては「意思決定に関わる司令官たちはすべての条件を考慮し、正確に計算された行動を取る。時期を決めるのはわれわれで、長く待たせることになるかもしれない。われわれの司令官は早まった対応は取らない」と述べ、協議の行方などを見極めながら慎重に判断する構えを改めて示しました。