キーウ 住宅や大学スポーツ施設でも被害
【随時更新】ロシア ウクライナに軍事侵攻(9月2日の動き) NHK 2024年9月2日 19時27分
プーチン大統領 ウクライナの越境攻撃は“失敗”との見方強調
ロシアのプーチン大統領は2日、ウクライナ軍がロシア西部のクルスク州で1か月近くにわたって続けている越境攻撃について「ウクライナ東部、ドンバス地域でのロシア軍の進軍を止めようとした試みだ」と述べました。
その上で「結果は明らかだ。ドンバス地域でロシア軍は久しくなかったペースで進軍している」と述べ、ウクライナ軍がクルスク州に越境攻撃をすることでドンバス地域に展開するロシア軍部隊を再配置させようとしたが、そうはならず、失敗しているとの見方を強調しました。
ロシア軍はウクライナ東部ドネツク州の要衝、ポクロウシク方面への進軍を続けていて、戦況を分析するイギリス国防省は1日「ロシア軍がこの7日間で進むペースが速くなっている。おそらくポクロウシクまで10キロ以内のところまで来ている」と指摘しています。
そして、ウクライナ軍のシルスキー総司令官は1日、SNSに「敵の主要な攻撃がある地域では状況が厳しくなっている」と投稿しています。
シルスキー総司令官は、先週の8月27日も「ポクロウシクの戦線の状況はかなり厳しい」と述べていて、ウクライナ軍がロシアへの越境攻撃を続ける一方で、ロシア軍はウクライナ東部での攻勢を一層強めています。
キーウ 住宅や大学スポーツ施設でも被害
ウクライナの首都キーウでは、ロシア軍によるミサイルや無人機の攻撃が相次ぎ、住宅などに加えて大学や学校がある地域でも被害が出ました。
ウクライナでは多くの学校で2日に始業式を迎えていますが、大学のスポーツ施設も攻撃で崩れ落ちるなど、大きな被害を受けています。
地元当局はこれまでに3人がけがをしたとしています。
ロシア国防省 “ウクライナ軍の無人機171機を撃墜”
ロシア国防省は1日、ウクライナ軍の無人機あわせて171機を撃墜したと主張しました。
ロシアメディアなどによりますと、モスクワ州の発電所や製油所、それに、ロシア北西部トベリ州の発電所の、あわせて3か所が攻撃されたということです。
被害の程度は明らかになっていませんが、ロイター通信は、製油所とみられる建物から炎とともに煙が高く上る様子をとらえた映像を伝えています。
ウクライナ内務省 “ロシア軍のミサイル攻撃で47人けが”
ウクライナ内務省は1日、ロシア軍によるミサイル攻撃で東部ハルキウ州の民間の施設が被害を受け、こども7人を含む47人がけがをしたとSNSに投稿しました。
ゼレンスキー大統領は現地で撮影されたとみられる映像を投稿し、建物から激しく火の手があがり、がれきの中で消火活動が続いている様子が分かります。
“ロシア外務省 核ドクトリンを欧米の行動などもとに変更”報道
ロシアとウクライナ双方による攻撃の応酬が激しさを増す中、ロシア国営のタス通信は、ロシア外務省のリャプコフ次官が「核ドクトリン」と呼ばれる核兵器の使用条件について、最近の戦闘や欧米の行動の分析をもとに変更すると述べたと伝えました。
ウクライナへの支援を続ける欧米側を強くけん制した形です。