公営競技はどこへ行く

元気溢れる公営競技にしていきたい、その一心で思ったことを書き綴っていきます。

真の王者とは

2005-12-11 00:01:40 | 公営競技論

メールマガジンでやっている「年間王者決定戦」、見ていただいている方は分かると思うが、記念以上の決勝・重賞レースを得点化したものであり、各競技が定めているマネーランキングや競走得点とは少々異なる結果となるケースがある。

この年間王者決定戦を作るきっかけとなったのは、昔、自転車のロードレースで「スーパープレティージュ」というものが行なわれていたことに起因する。ツールドフランスは何点、世界選手権は何点というようにポイント化していたんだが、「主要大会」しかポイント化されていなかった。

しかしながら、このスーパープレスティージュがあった頃はとりわけ世界選手権が終わると、果たして「年間王者は誰か?」という興味に移り、常に欧州ロード界は盛り上がった。しかし今はツールドフランスが終わるとまるで後の大会は「消化試合」であるかのようになってしまっている。

ところがUCIがそのスーパープレスティージュに興味を示したことや、スポンサーが降りてしまったことから「廃止」され、今やUCIが「ワールドカップ」や独自のポイントランキングを作成するようになった。しかしこのUCIのランキングがそのまま選手の「強さ」を表すものさしとはなりえていない。そう考えるとスーパープレスティージュのほうがはるかに「信憑性」があった。

だがスーパープレスティージュには欠陥も見られた。

ツールドフランスのような「ステージ大会」と世界選手権みたいな「ワンデー大会」を一緒くたにくくられること、そしてツールを制覇したものが真のロードの王者であるはずなのに、結果的にはワンデー大会や小ステージ大会に強い選手が年間王者となってしまうことにあった。

それは、「自転車の神様」と称されたエディ・メルクス(スーパープレスティージュ・トロフィー7回受賞)のようにツールも強ければ世界選も強いというような選手が次第に生まれにくくなっていた様相もあった。

しかしながら公営競技の場合だと別にロードレースのように開催日数にバリエーションがあるようには感じないので、それを真似てやってみようと思って今年1月からスタート。競馬は4月からスタートさせた。

ところで、例えば競輪はついこの間、グランプリの出場選手が決まったが、「公営競技はどこへ行く 年間王者決定戦」とはその「選考」の仕方に食い違いが見られる。

全日本選抜終了時点でのランキングはこうだった。

 1位 佐藤慎太郎      665

 2位 伏見 俊昭     575

 3位 小嶋 敬二     525

 4位 武田 豊樹     517

 5位 小野 俊之     500

 6位 加藤 慎平     442

 7位 岡部 芳幸     435

 8位 後閑 信一     410

 9位 小倉 竜二     400

10位 神山雄一郎      390


ベスト10はこうなったが、5位の小野、7位の岡部(補欠)、9位の小倉はグランプリの出場権を得られなかった。

賞金順からすると競輪の場合、G2の大会の優勝賞金がG3のそれよりも4倍ぐらいになり、日本選手権にいたっては6000万円だから記念の概ね15倍にもなろうという数字である。

しかし私がやっている年間王者決定戦の場合、G3の優勝者は60ポイントだが、G2は100ポイント、G1も日本選手権とオールスターは170Pで他のG1は150ポイントだからそんなに大差がない。

そう考えると小野や小倉といった選手たちはG2以上での活躍が今年なかったが、G3では大いに稼いでいたのでポイントは「高く」なっているのである。

また1位の佐藤慎太郎は今年一回もG1優勝がなかったのに、ポイントでは他を大きく今のところ引き離している様相である。これは佐藤がG2以上の優出回数が多かったことや、なおかつ2着や3着といった着順を残せていたことが繋がっている。

ちなみにグランプリの配分ポイントはこうなっている。

1着から順番に

200

150
120
95
75
60
45
35
25

であり、落車は1、失格は0としている。

ということは競艇もオートレースもそうだが、賞金王とは異なる選手が王者に就く可能性もある。

ま、公に盛り上がる「マネーランキング争い」が真の王者という見方は大きいかと思うが、一方でこうした「王者」の決め方もあるということを知っていただければ幸いですね。


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