天皇皇后両陛下 歓迎の昼食会に 「ガーター勲章」贈られる 2024年6月25日 23時58分
国際親善のため国賓としてイギリスを公式訪問している天皇皇后両陛下は、首都ロンドンの中心部を馬車に乗ってパレードしたあと、バッキンガム宮殿で歓迎の昼食会に臨まれました。
チャールズ国王からの招待を受けイギリスを訪問している両陛下は、現地時間の25日正午前、ロンドン中心部にある宿泊先のホテルでウィリアム皇太子の出迎えを受けられました。
そして、車で王室に仕える騎馬隊の司令部に移動し、チャールズ国王夫妻らとともに歓迎式典に臨まれました。
天皇皇后による国賓としてのイギリス訪問は、昭和46年の昭和天皇と香淳皇后、平成10年の上皇ご夫妻に続いて3回目で、天皇陛下は、礼砲と君が代の演奏で歓迎を受けたあと、儀仗隊の栄誉礼を受け、国王とともに整列した隊員を巡閲されました。
このあと、天皇陛下は国王と、皇后さまはカミラ王妃と、それぞれ同じ馬車に乗って、「ザ・マル」と呼ばれるおよそ1キロの大通りをバッキンガム宮殿までパレードされました。
「ザ・マル」は、王室のパレードなどを行うために20世紀はじめに作られた特別な道路で、53年前の昭和の国賓訪問と26年前の平成の国賓訪問でもこの大通りでパレードが行われました。
馬車が通ると沿道に詰めかけた人たちから大きな歓声があがり、両陛下は手を振って応えられていました。
宮殿に到着した両陛下は、イギリス王室のメンバーとともに歓迎の昼食会に臨まれました。
昼食会のあと、チャールズ国王から天皇陛下にイギリスで最高位の勲章「ガーター勲章」が贈られたということです。
両陛下は夜再びバッキンガム宮殿を訪ねて、国王夫妻主催の晩さん会に臨まれる予定です。
ガーター勲章とは
イギリス王室によりますと、ガーター勲章は1348年、当時のイングランド国王、エドワード3世がアーサー王伝説の「円卓の騎士」にならって創設した、イギリスで最も歴史がある勲章です。
勲章の授与には騎士団の一員に加えるという意味があり、勲章には騎士団のモットーである「悪意を抱く者に災いあれ」という文字が中世フランス語で書かれています。
受章者は君主がみずから選び、イギリス王室のメンバー、大きな功績が認められたイギリス国籍の保持者、そして外国の君主など、3つに分類されます。
このうちイギリス国籍の保持者としては、これまでチャーチル元首相やサッチャー元首相などが受章し、現在はメージャー元首相やブレア元首相などが名前を連ねています。
また、外国籍では現在ノルウェー、スウェーデン、デンマーク、オランダ、スペイン、そして日本の6か国の合わせて8人の君主などが受章しています。
原則としてキリスト教国の君主などが対象ですが、日本は日英同盟の締結をきっかけに1906年、明治天皇が初めて受章したあと、1912年に大正天皇が、1929年に昭和天皇が受章しました。
このうち昭和天皇は第2次世界大戦を理由に1941年に受章を剥奪され、その後、1971年のイギリス訪問の際に回復されました。
また、上皇さまは在位中の1998年に受章されました。
この際、当時のエリザベス女王の夫、フィリップ殿下が第2次世界大戦で日本軍の捕虜になった元兵士などの反対を背景に難色を示したと報じられ、フィリップ殿下がみずからそうした報道を否定する声明を出す事態となりました。
ロンドン郊外のウィンザー城では毎年6月、敷地内のセントジョージ礼拝堂でガーター勲章の受章者による式典が行われ、受章者は勲章をつけ、マントを羽織った正装姿で音楽隊や衛兵とともに礼拝堂まで行進します。
インスタグラム 宮内庁がイギリス王室と相互フォロー
宮内庁によりますと、イギリスの首都ロンドンで国賓として訪問されている天皇皇后両陛下の歓迎行事が行われた現地時間の25日午後、ことし4月から運用が始まったインスタグラムの宮内庁公式アカウントがイギリス王室の公式アカウントと相互フォローを始めました。
宮内庁の公式アカウントと外国王室の公式アカウントとの相互フォローは、オランダ王室、ルクセンブルグ王室、スペイン王室に次いで4回目です。
バッキンガム宮殿の前にいた人々は
国賓として訪問されている天皇皇后両陛下の歓迎行事が始まるのを前に、バッキンガム宮殿の前で聞きました。
イギリス在住の40代の日本人女性は、「天皇の国賓としての訪問は、めったにない、30年に1度くらいの機会と聞いて、たまたま居てラッキーなので、ぜひ見たいと思って来ました。イギリスに親しさを感じている日本人は多いと思うので、今回の訪問によってさらにそれが深まって両国の友好関係が強くなってほしいです」と話していました。
60代のイギリス人男性は、「両陛下の訪問はとてもすばらしいことです。外国の要人がロンドンに来て、最高のロンドンを見てもらえることはうれしいことです」と話していました。
また、30代のカナダ人男性は、「天皇陛下と皇后さま、おふたりを見ることができるのは、楽しみです。華やかな雰囲気を楽しみたいです」と話していました。
国際親善のため国賓としてイギリスを公式訪問している天皇皇后両陛下は、首都ロンドンの中心部を馬車に乗ってパレードしたあと、バッキンガム宮殿で歓迎の昼食会に臨まれました。
チャールズ国王からの招待を受けイギリスを訪問している両陛下は、現地時間の25日正午前、ロンドン中心部にある宿泊先のホテルでウィリアム皇太子の出迎えを受けられました。
そして、車で王室に仕える騎馬隊の司令部に移動し、チャールズ国王夫妻らとともに歓迎式典に臨まれました。
天皇皇后による国賓としてのイギリス訪問は、昭和46年の昭和天皇と香淳皇后、平成10年の上皇ご夫妻に続いて3回目で、天皇陛下は、礼砲と君が代の演奏で歓迎を受けたあと、儀仗隊の栄誉礼を受け、国王とともに整列した隊員を巡閲されました。
このあと、天皇陛下は国王と、皇后さまはカミラ王妃と、それぞれ同じ馬車に乗って、「ザ・マル」と呼ばれるおよそ1キロの大通りをバッキンガム宮殿までパレードされました。
「ザ・マル」は、王室のパレードなどを行うために20世紀はじめに作られた特別な道路で、53年前の昭和の国賓訪問と26年前の平成の国賓訪問でもこの大通りでパレードが行われました。
馬車が通ると沿道に詰めかけた人たちから大きな歓声があがり、両陛下は手を振って応えられていました。
宮殿に到着した両陛下は、イギリス王室のメンバーとともに歓迎の昼食会に臨まれました。
昼食会のあと、チャールズ国王から天皇陛下にイギリスで最高位の勲章「ガーター勲章」が贈られたということです。
両陛下は夜再びバッキンガム宮殿を訪ねて、国王夫妻主催の晩さん会に臨まれる予定です。
ガーター勲章とは
イギリス王室によりますと、ガーター勲章は1348年、当時のイングランド国王、エドワード3世がアーサー王伝説の「円卓の騎士」にならって創設した、イギリスで最も歴史がある勲章です。
勲章の授与には騎士団の一員に加えるという意味があり、勲章には騎士団のモットーである「悪意を抱く者に災いあれ」という文字が中世フランス語で書かれています。
受章者は君主がみずから選び、イギリス王室のメンバー、大きな功績が認められたイギリス国籍の保持者、そして外国の君主など、3つに分類されます。
このうちイギリス国籍の保持者としては、これまでチャーチル元首相やサッチャー元首相などが受章し、現在はメージャー元首相やブレア元首相などが名前を連ねています。
また、外国籍では現在ノルウェー、スウェーデン、デンマーク、オランダ、スペイン、そして日本の6か国の合わせて8人の君主などが受章しています。
原則としてキリスト教国の君主などが対象ですが、日本は日英同盟の締結をきっかけに1906年、明治天皇が初めて受章したあと、1912年に大正天皇が、1929年に昭和天皇が受章しました。
このうち昭和天皇は第2次世界大戦を理由に1941年に受章を剥奪され、その後、1971年のイギリス訪問の際に回復されました。
また、上皇さまは在位中の1998年に受章されました。
この際、当時のエリザベス女王の夫、フィリップ殿下が第2次世界大戦で日本軍の捕虜になった元兵士などの反対を背景に難色を示したと報じられ、フィリップ殿下がみずからそうした報道を否定する声明を出す事態となりました。
ロンドン郊外のウィンザー城では毎年6月、敷地内のセントジョージ礼拝堂でガーター勲章の受章者による式典が行われ、受章者は勲章をつけ、マントを羽織った正装姿で音楽隊や衛兵とともに礼拝堂まで行進します。
インスタグラム 宮内庁がイギリス王室と相互フォロー
宮内庁によりますと、イギリスの首都ロンドンで国賓として訪問されている天皇皇后両陛下の歓迎行事が行われた現地時間の25日午後、ことし4月から運用が始まったインスタグラムの宮内庁公式アカウントがイギリス王室の公式アカウントと相互フォローを始めました。
宮内庁の公式アカウントと外国王室の公式アカウントとの相互フォローは、オランダ王室、ルクセンブルグ王室、スペイン王室に次いで4回目です。
バッキンガム宮殿の前にいた人々は
国賓として訪問されている天皇皇后両陛下の歓迎行事が始まるのを前に、バッキンガム宮殿の前で聞きました。
イギリス在住の40代の日本人女性は、「天皇の国賓としての訪問は、めったにない、30年に1度くらいの機会と聞いて、たまたま居てラッキーなので、ぜひ見たいと思って来ました。イギリスに親しさを感じている日本人は多いと思うので、今回の訪問によってさらにそれが深まって両国の友好関係が強くなってほしいです」と話していました。
60代のイギリス人男性は、「両陛下の訪問はとてもすばらしいことです。外国の要人がロンドンに来て、最高のロンドンを見てもらえることはうれしいことです」と話していました。
また、30代のカナダ人男性は、「天皇陛下と皇后さま、おふたりを見ることができるのは、楽しみです。華やかな雰囲気を楽しみたいです」と話していました。