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日本産科婦人科学会:受精卵の段階で遺伝性の重い病気がないか調べる「着床前診断」について、2023年、目のがんなど成人になるまで命に関わることが少ない病気が初めて承認された

2024-08-29 07:02:57 | その他
遺伝性の重い病気調べる着床前診断の対象 目のがんなど初承認 NHK 2024年8月28日 19時45分

受精卵の段階で遺伝性の重い病気がないか調べる「着床前診断」について、実施する対象を審査している日本産科婦人科学会は最新の状況を公表し、去年、目のがんなど成人になるまで命に関わることが少ない病気が初めて承認されたことが分かりました。

「着床前診断」は遺伝性の重い病気がないか体外受精させた受精卵の遺伝子などを調べる医療行為で、日本産科婦人科学会は医療機関から申請を受けて個別に審査しています。

学会は2年前、実施を認める対象を成人までに亡くなることが多い病気などだけでなく、生活に著しい影響が出るものの命に関わることが少なかったり成人後に発症したりする病気などに広げていて、28日最新の審査の状況を公表しました。

去年は過去最多となる72例の審査が行われ、このうち58例を承認していて、網膜芽細胞腫という失明のおそれがある目のがんなどが初めて承認されたということです。

また、承認されなかったものが3例、審査が継続中のものが9例、取り下げが2例ありました。

症状の重さや実施を希望する夫婦の状況などを踏まえ、同じ病気で判断がわかれたケースもあったということです。

日本産科婦人科学会の加藤聖子理事長は「対象の拡大をきっかけにこれまで諦めていた人も申請するようになったとみられ、今後もさまざまな病気で申請が行われる可能性がある。着床前診断のあり方について議論を進めたい」と話していました。

6年前から申請してきた女性「ようやく考え始めることができる」
大阪市に住む野口麻衣子さん(42)は、目の網膜にがんができる「網膜芽細胞腫」になり、右目を摘出しました。

この病気は遺伝することがあり、次男も生後3週間で同じがんであることが分かりました。

3人目の子どもを望んでいた野口さんは、6年前着床前診断を希望して申請しましたが、当時は対象が成人までに亡くなる病気などに限られていたため承認されませんでした。

野口さんはそのあとも再申請していましたが、学会が対象を拡大したことから去年ようやく承認されたということです。

野口さんは「承認されるまで長かったというのが正直な気持ちです。最初の申請から6年たち状況も変わってしまったので、今すぐ3人目をということは考えられませんが、今後どうしたいのか、ようやく考え始めることができる気持ちになりました。子どもが大きくなり着床前診断をしたいと思ったときにできるような社会になってほしいという思いでやってきました。制度は1歩前に進んだと思います。着床前診断を望んだ人ができる社会になってほしいです」と話していました。

専門家「産む選択肢もあると家族が思える治療やサポート環境を」
生命倫理に詳しい明治学院大学社会学部の柘植あづみ教授は、「産まれてくる子どもが苦労するのを避けたいという気持ちは分かる一方で、着床前診断が広がれば特定の病気の人は生まれてこない方が本人にとっても親にとってもいいと認めていくことにもつながりかねない。社会が病気や障害を受け入れられなくなるのではないかと危惧している」と指摘しました。

そのうえで、「着床前診断を選ぶ人の意思を尊重するとともに、産む選択肢もあるのだと家族が思えるように治療やサポートの環境を整えていく必要がある。検査では病気を発見できないこともあり、そうした人たちを含め社会でどう対応していくか考えなくてはならない」と話していました。
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