富士山火口で3人死亡 8合目付近で意識不明の男性も死亡 NHK 2024年6月26日 19時45分
富士山山頂の静岡県側の火口で、登山者とみられる3人が心肺停止の状態で倒れているのが見つかり、全員の死亡が確認されました。
また、26日午前、富士山の山梨県側の8合目付近で登山者1人が倒れて、意識不明の状態で病院に搬送されその後、死亡が確認されました。
警察は閉山期間中の登山の自粛を呼びかけています。
警察によりますと、今月23日の朝、東京・日野市に住む53歳の会社員の男性の妻から、「夫が富士山に登山に行ったあと連絡がとれなくなった」と届け出がありました。
男性は、今月21日の午後8時ごろに出発し、翌日に戻る予定でしたが、22日の午前中に山頂付近で撮影した写真を家族に送ったあと、連絡が取れなくなったということです。
警察が男性を捜索していたところ、富士山山頂の静岡県側の火口で、あわせて3人が心肺停止の状態で倒れているのが見つかったということです。
警察によりますと、3人は登山者とみられ、山頂から7、800メートルほど下の火口のそれぞれ少し離れた場所で別々に見つかり、26日、全員の死亡が確認されたということです。
警察は1人の遺体の搬送を進めていて、ほかの2人については27日以降に搬送するということで、今後、身元の確認を進めるとともに死亡した原因を調べることにしています。
8合目付近で意識不明の男性 死亡確認
26日午前11時すぎ、富士山の山梨県側の8合目付近の登山道を登っていた男性から、「一緒に登山していた知人が体調不良になり、その後、意識がなくなった」と警察に通報がありました。
警察によりますと、意識不明になったのは群馬県に住む38歳の男性で、「クローラー」と呼ばれる特殊な車両で5合目まで運ばれ、その後、救急車で富士河口湖町の病院に搬送されましたが、その後、死亡が確認されました。
警察は知人から話を聞くなどして、登山の詳しい状況を調べています。
富士山の山開きは来月1日で、警察は「十分な経験があり、万全な準備をしていても山岳遭難事故が発生していることから、閉山期間中の登山は自粛してください」と注意を呼びかけています。
静岡県側の遭難事故 去年は前の年より2割余増加
富士山の静岡県側では、去年の夏山シーズンに前の年より2割余り多い、63件の遭難事故が起きています。
静岡県警察本部によりますと、富士山の静岡県側では去年7月10日の山開きから9月10日の閉山までに、あわせて63件の遭難が発生して、2人が死亡、18人がけがをしました。
新型コロナウイルスの感染拡大前とほぼ同じ水準となった前の年の同じ時期に比べて13件、率にして2割余り増えていて、増加傾向にあります。
原因別では
▽高山病や低体温症などの病気が26人
▽転倒が18人
▽疲労による歩行困難が12人
などとなっています。
静岡県警察本部地域課は「これから山開きの時期になるが、食料や雨具など必要な装備品を準備した上で、体調に気をつけながら入山してほしい」と呼びかけています。
山梨県側の遭難事故 去年は前の年より増加
山梨県警察本部によりますと、富士山の山梨県側では去年7月1日の山開きから9月10日の閉山までに、前の年より3件多いあわせて6件の遭難が発生して、4人がけがをしました。
遭難の原因別では、「転倒」が4人、登山ルートが分からなくなるといった「道迷い」が2人でした。
閉山期間も登山者相次ぐ
富士山は現在、閉山期間となっていて、山頂につながる登山道は閉鎖されていますが、登山に訪れる人は相次いでいます。
富士山には静岡県側に富士宮口、御殿場口、須走口、山梨県側には富士吉田口とあわせて4つの登山道があり、例年、静岡県側は7月10日ごろに、山梨県側は7月1日にそれぞれ山開きを迎えます。
静岡県側では現在、富士宮口では6合目に、御殿場口と須走口では5合目にそれぞれバリケードを設置して通行を規制していますが、県によりますと、この時期も登山に訪れる人は相次いでいるということです。
静岡県では例年、山開きの前に登山道の確認や補修を行っていますが、閉山期間中は登山道の管理が十分にできていないということです。
また、頂上付近では雪が残るほど気温が低い状況が続いていますが、山開きの前は山小屋の多くが営業しておらず、救護所も運営していないということです。
静岡県富士山世界遺産課は「閉山期間中の富士山は登山の環境が整っておらず大変危険なので、登山を控えてほしい。今後、環境省や山梨県とも連携して注意喚起に努めたい」と話しています。
また、山梨県富士吉田市の富士山課は「開山前の冬季閉鎖期間中は登山道の安全が確保されていない。登山をするのはやめてほしい」と注意を呼びかけています。
富士山山頂の静岡県側の火口で、登山者とみられる3人が心肺停止の状態で倒れているのが見つかり、全員の死亡が確認されました。
また、26日午前、富士山の山梨県側の8合目付近で登山者1人が倒れて、意識不明の状態で病院に搬送されその後、死亡が確認されました。
警察は閉山期間中の登山の自粛を呼びかけています。
警察によりますと、今月23日の朝、東京・日野市に住む53歳の会社員の男性の妻から、「夫が富士山に登山に行ったあと連絡がとれなくなった」と届け出がありました。
男性は、今月21日の午後8時ごろに出発し、翌日に戻る予定でしたが、22日の午前中に山頂付近で撮影した写真を家族に送ったあと、連絡が取れなくなったということです。
警察が男性を捜索していたところ、富士山山頂の静岡県側の火口で、あわせて3人が心肺停止の状態で倒れているのが見つかったということです。
警察によりますと、3人は登山者とみられ、山頂から7、800メートルほど下の火口のそれぞれ少し離れた場所で別々に見つかり、26日、全員の死亡が確認されたということです。
警察は1人の遺体の搬送を進めていて、ほかの2人については27日以降に搬送するということで、今後、身元の確認を進めるとともに死亡した原因を調べることにしています。
8合目付近で意識不明の男性 死亡確認
26日午前11時すぎ、富士山の山梨県側の8合目付近の登山道を登っていた男性から、「一緒に登山していた知人が体調不良になり、その後、意識がなくなった」と警察に通報がありました。
警察によりますと、意識不明になったのは群馬県に住む38歳の男性で、「クローラー」と呼ばれる特殊な車両で5合目まで運ばれ、その後、救急車で富士河口湖町の病院に搬送されましたが、その後、死亡が確認されました。
警察は知人から話を聞くなどして、登山の詳しい状況を調べています。
富士山の山開きは来月1日で、警察は「十分な経験があり、万全な準備をしていても山岳遭難事故が発生していることから、閉山期間中の登山は自粛してください」と注意を呼びかけています。
静岡県側の遭難事故 去年は前の年より2割余増加
富士山の静岡県側では、去年の夏山シーズンに前の年より2割余り多い、63件の遭難事故が起きています。
静岡県警察本部によりますと、富士山の静岡県側では去年7月10日の山開きから9月10日の閉山までに、あわせて63件の遭難が発生して、2人が死亡、18人がけがをしました。
新型コロナウイルスの感染拡大前とほぼ同じ水準となった前の年の同じ時期に比べて13件、率にして2割余り増えていて、増加傾向にあります。
原因別では
▽高山病や低体温症などの病気が26人
▽転倒が18人
▽疲労による歩行困難が12人
などとなっています。
静岡県警察本部地域課は「これから山開きの時期になるが、食料や雨具など必要な装備品を準備した上で、体調に気をつけながら入山してほしい」と呼びかけています。
山梨県側の遭難事故 去年は前の年より増加
山梨県警察本部によりますと、富士山の山梨県側では去年7月1日の山開きから9月10日の閉山までに、前の年より3件多いあわせて6件の遭難が発生して、4人がけがをしました。
遭難の原因別では、「転倒」が4人、登山ルートが分からなくなるといった「道迷い」が2人でした。
閉山期間も登山者相次ぐ
富士山は現在、閉山期間となっていて、山頂につながる登山道は閉鎖されていますが、登山に訪れる人は相次いでいます。
富士山には静岡県側に富士宮口、御殿場口、須走口、山梨県側には富士吉田口とあわせて4つの登山道があり、例年、静岡県側は7月10日ごろに、山梨県側は7月1日にそれぞれ山開きを迎えます。
静岡県側では現在、富士宮口では6合目に、御殿場口と須走口では5合目にそれぞれバリケードを設置して通行を規制していますが、県によりますと、この時期も登山に訪れる人は相次いでいるということです。
静岡県では例年、山開きの前に登山道の確認や補修を行っていますが、閉山期間中は登山道の管理が十分にできていないということです。
また、頂上付近では雪が残るほど気温が低い状況が続いていますが、山開きの前は山小屋の多くが営業しておらず、救護所も運営していないということです。
静岡県富士山世界遺産課は「閉山期間中の富士山は登山の環境が整っておらず大変危険なので、登山を控えてほしい。今後、環境省や山梨県とも連携して注意喚起に努めたい」と話しています。
また、山梨県富士吉田市の富士山課は「開山前の冬季閉鎖期間中は登山道の安全が確保されていない。登山をするのはやめてほしい」と注意を呼びかけています。