犬の散歩

見たこと、聞いたこと、感じたこと、思ったこと

犬と綱引きをする

2014-12-31 07:51:52 | 日記


 6時40分に犬の散歩に出掛ける。今日は水曜日。

 丘陵の頂越えのコースを歩く。天頂から少し西に傾いた所に木星が見えた。晴れている。風はない。最初は寒いのかと感じたが歩いている内に次第に暖かくなった。車の屋根やフロントガラスは白くなっていた。草や枯れ草もうっすら白くなっていた。

 国道を渡って川沿いの道を東上し1つ目の枝道を北上する。電線の上にカラスがいてガアガアとしわがれ声で鳴いていた。ハシボソガラスだろう。犬が急にリードを引っ張る。私は思わずアアと声を発した。今度は反対側に引っ張る。アアと声が出た。電線の上のカラスはハシブトガラスのような声を出す私を不気味に思ったのかガアガアと鳴いて飛び立ち東の茜色の中に影となった。

 命豊かな川に至る。川の中で首を縮めてじっとしていたアオサギがこちらを見ていた。隠れているつもりなのだろうと思った。
 少し下流の向こう岸に近い所をアイガモが泳いでいた。かも類は交雑が進んでいるようで、それがアイガモなのかカルガモかその交雑なのか分からない。
 ハクセキレイが浅い所に入って水を飲んでいた。

 駅裏に資材置き場のような建物があるが、その高い門に正月の輪飾りが結ばれていた。そして小さなミカンについばまれた跡があった。鳥の仕業だろう。カラスなら全部食べているだろう。そうすると甘い物好きなメジロだろうか。
 駅裏から市の施設に入る裏門の所は少し坂道になっている。そこは犬が拘って留まる所だ。何かしきりに嗅いでいる。さっきから犬通る前と後とでは物が消えていることがあった。掃除機じゃあるまいし。大したものじゃないと判断した物でもなくなっている。なくなるのではなく犬の口に入っているのだ。白いセンダンの実、小さな黒い物などだ。
 だから、ここでは犬の思う通りにさせることは出来ないと思った。私はリードを引っ張って登ろうとする。犬は懸命に抵抗して下ろうとする。下りだけに少し犬に有利である。運動会の綱引きで一勝負事に位置を変えるのは僅かな勾配に配慮してよりフェアに競技するためだ。少し登る、少し下る、少し登る、少し下る。犬も頑固なものだ。兎に角、黒組の負け。過ぎてしまえば何でもない。次のチャンスを待つのみである。

 国道に出た。この時刻にしては車が極端に少ない。

 7時40分に帰着。




 昨夕の散歩について

 4時5分前に犬の散歩に出掛ける。横浜の親戚がリードを持ってくれた。

 南の玄関から出て東の回廊を通り一旦、北の玄関に入る。そこで犬の糞キャッチャーの仕掛けを親戚が作る。犬は玄関に入らず外で待つ。
 よし出来た。犬は今や遅しと門から飛び出ようとするが、以前、この参道沿いの歩道を猛スピードの自転車が数台で通り去ったことがあったので要注意である。門の右手には大きなカイヅカイブキの木が枝を張っているので見通しがきかないから尚更だ。暴走自転車はなくとも通行人が突然の犬の出現に驚くかもしれない。慎重の上にも慎重にだ。

 歩道が切れた対角に神社のある十字路で小犬を連れた人と出会った。犬同士は嗅ぎ合い、その様子が微笑ましいのは我が犬はその小犬の10倍はあろうという大きさなのだからだろうが、我が犬はその小犬に関わり続けるより飼い主の方に興味があり小犬から離れてすぐに寄って行った。そのことを相手の人は喜んだようだ。その小犬は我々には一切寄って来ない。犬の性格というより能力の差なのだろう。

 公園、グラウンドを通って海岸に向かった。海はかなり荒れていてサーファーが海中にいた。海に人がいるのは夏という常識はとっくの昔に過ぎ去ったものだが、自分が冬に海にいたという体験がないものだから、いつまで経っても親しみが持てない。物好きがいるものだと外から眺めることしかできない。

 海岸道路から少し東に行き住宅街を歩く。途中の小さな公園に入る。犬は公園が好きだ。嗅ぐべき対象があるからだろう。
 公園を出て礫岩広場の手前まで行く。
 ここまで来る間に駐車している車に県外ナンバーの車が見られた。佐賀、北九州、横浜、広島などのライセンスプレートを見た。帰省した人のものだろう。明日は大晦日だ。

 高架道路工事の下を通って歩く。犬の様子がおかしいと思った。口を閉じたままで表情が尋常ではなく緊張しているような感じがする。犬は見られるのを嫌がっているような顔をしていた。怪しい。口に何か入っているに違いない。
 何か口に入っていると言うと横浜の親戚は口を掴んだ。すると、犬は口から入っていた物を路上に落とした。何と言うことだ、誰も気が付かない内に路上の物を口にしていたのだ。素直に離した所からするとそんなに美味しい物ではなかったのかもしれないと思った。この犬は悪戯心に溢れているから。

 4時35分に帰着。