犬の散歩

見たこと、聞いたこと、感じたこと、思ったこと

2013年7月16日(火)

2013-07-16 07:33:00 | 日記


 今朝は少し涼しかった。空は良く晴れている。放射冷却で気温が下がったのだろう。犬も快調の様子でサクサクと歩いてくれる。オニユリを鉢植えして所を過ぎて、左の草むらに目をやるとヘクソカズラがたくさんの花をつけていた。オニユリの名前の由来は知らないが、ヘクソカズラの名前はその臭いから来ていることは明白である。カズラの名のごとく、蔓性の植物だが、葉でも茎でも引っ張って取ってみるとよい。こんな嫌な臭いはない。ドクダミもかなり強烈なにおいがするが、これはこれでさわやかとする人もある。干して乾かして、ドクダミ茶を作る人もある。が、ヘクソカズラでお茶を作ろうとする人はまずいないだろう。ヘクソより悪い臭いかもしれない。しかし、花を見るとこれが可憐なのである。小さな乳白色の花で中心に赤が染まっている。イチゴミルクだ。花を嗅いだことはないが、同じくヘクソの臭いなのか、ミルク風なのか。後者の可能性は低い。そのイチゴミルクの花は秋には直径5mm位のゴールデンボールになる。

 こんなに快速で大丈夫かと心配するほど、犬は軽快に歩く。ハアハアを言わない。例の川に至った。ここを左に川に沿って歩けば駅に行く。まっすぐ行けば丘の住宅地である。今日は右に行った。犬は積極的である。緩やかな登りになっている。川をのぞいてみる。川底で2mの幅もない。この辺りになると用水路といった方が適切かもしれない。10cm位の魚、ハヤか、が素早く泳いでいる。それもかなりの密度である。密集の度合いは水槽の魚という感じである。深さは20cmもないし、堰で区切られているので生活空間はかなり狭い。そんなに速く泳がなくてもよいではないかと思えてきた。どこかへ行くのが目的ではなく、激しく体を動かすことが目的なのだろう。マラソンではなくダンスなのだ。

 そのなだらかな坂の上に野球場がある。春の朝早く、土曜日だったと思うが、野球の試合のアナウンスの練習をしていたのを遠くから聞いた。おお、とうとうここまで来てしまったかと思った。日が山から出てきた。これはまずい。暑くなあるぞ。今朝は無帽であった。どうせ照らされても、後ろからだから大したことはないと考えてのことだ。第一、無帽だと頭が軽くて涼しい。行く時は、そう思い、現実にその状況になった時は、後悔してと、その場その場の都合でしか、考えていないことに愕然。長期的な展望、視野、一貫性がない。自分のことならどうにでもなると意識下で考えているのだろう。
 それ引き返そう。元の川に戻り、川沿いに下る。背後からオルゴールの調べが聞こえてきた。この曲名が分からない。テンポはゆっくりだ。新しい曲なのかもしれない。何十年前からの新しい曲はまったく同じように聞こえるので分からない。前の方からお寺の鐘が一つ、二つ鳴った。鐘は鳴っていたのだ。風に通り道があるように地形などによって音も通り道がある。居る場所によって聞く音が違う。時が違えば更に違ってくる。

 駅裏から市の施設の敷地に入り、表から出た。国道に出て、信号の所で犬が進むのを嫌がった。流石に疲れたのだろう。先程からハアハアを言い出したのだ。強硬に抵抗する。リードを緩めたらスタッと座り込んだ。前後ろの足を伸ばし、腹をべったりと路面にくっつけて。これでかなり体温を下げることが出来るのだろう。信号が変わった。よし行くぞと声をかけると、犬はサッと立ち上がって歩き始めた。

 5時頃、出発して6時半頃、帰着。