ほぼ週二 横浜の山の中通信

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リニアに乗っていたら地震が・・・そこはトンネル!

2014年12月13日 | 鉄道・リニア新幹線・航空機

リニアに乗っていたら、地震で大揺れに! ようやくリニアが停止したと思ったらトンネルの壁が崩れてきた・・・

というのが、先日見た夢でした。ここで目が覚めたのが幸せなのか、続きを見たかったような・・・

 

東海道新幹線が出来る前、本当に200Kmで走行して安全かという議論があった記憶があります。今は世界中に200Km超で走行している鉄道が多くあるので、この議論は杞憂に終わったということでしょう。しかし、幸運もありました。阪神淡路大震災では山陽新幹線の鉄橋が損傷しましたが早朝なので車両が走っていなかったし、東北大震災中越地震では走行中の東北上越新幹線の車両が脱線し傾きましたが、震源から遠く離れていたので、致命的なことにはなりませんでした。また東北大震災では、東北新幹線の高架橋などの設備に多くの損傷を受けましたが、人命・車両とも大きな影響はありませんでした。

 

しかし、これからはわかりません。東海・東南海地震も予想されるし、東海道新幹線は数々の断層を貫いているのは有名な話です。一番有名なのは新丹那トンネルを縦に横切っている丹那断層です。在来線の丹那トンネルを掘っている最中の昭和5年に北伊豆地震が発生して丹那断層が動き、掘削中の丹那トンネルが2mずれました。この断層は、地震発生の間隔から推測して、今後500年は大丈夫ということで、新幹線の新丹那トンネルを掘ったということです。

 

新幹線には、初期微動を検知して新幹線を止める装置も設置されているし、脱線しにくくなるように、レールの内側に補助レールを設置することも行われています。これらは完全な対策ではありませんが、それなりに安心感があります。しかし、北伊豆地震の丹那断層のように断層が動けば、脱線・転覆・激突・転落が起きる可能性は大です。

 

じゃあ、リニアは大丈夫?

リニアの沿線には丹那断層はありませんが、多くの断層を横切ります。有名な糸魚川-静岡構造線も日本を南北に横切っています。

ブレーキをかけてから止まるまでの距離は、時速300Kmの新幹線では4Km、時速500Kmのリニアでは6Kmなので、新幹線より長い距離が必要で、運が悪いと断層部分で脱線・転覆あるいは激突します。

 

特にリニアではトンネルが8~9割なので、地震が発生した時や停車した時はトンネル内にいる確率は高くなります。トンネル内は地盤が安定しているので、地震に強いという意見がありますが本当なのでしょうか? 仮にトンネル内は地盤が安定していても、断層部分はそうはいきません。

いずれにしても、断層が動いたとき時は覚悟してもらうしか無いでしょうね。

 

仮にトンネル内で無事に停止し、トンネルが安全であった場合でも、そこからどうして脱出するかが問題。リニアは自力走行できないので、停電の場合真っ暗な中に数百人が動けなくなる。車両に蓄電池があっても、何時間持つのか? このような状況で、5~10Km間隔で設置されている立坑までたどり着くのは大変で、さらに立坑を最低40mは登る必要がある。

 

(リニアの最長トンネルは、品川から神奈川県新駅(横浜線橋本駅付近)までの37Kmで、この部分には5~10Km間隔で立坑を設置するらしい。山岳部のトンネルでは、掘削のための斜坑をトンネル完成時には避難通路として利用するにしても、出口まで5~10Kmよりももっと長くなるでしょう)

 

飛行機でも、飛行中にトラブルが発生すると、墜落したり、海上や陸地に不時着したりで、助かる確率は低くなるので、リニアでも助かる確率が低くなるのは仕方ないことかも。飛行機が1000Km/時弱のスピードに対し、リニアは500Km/時と飛行機に近づく分、リニアのリスクも飛行機に近づくと理解すべきなのでしょう。

 

(参考)

  • 丹那断層については下記参照。

写真もあって見易いのはこれ。

http://homepage3.nifty.com/kunihiko/earth/fault/tannna/tanna.htm#

静岡大学小山研究室の丹那断層の少し学術的な解説。

http://sk01.ed.shizuoka.ac.jp/koyama/public_html/tanna/tanna.html

  • リニアを横切る断層については下記参照。

http://blogs.yahoo.co.jp/jigiua8eurao4/5704177.html

  • リニアのトンネルに関しては

http://trafficnews.jp/post/35958/

2014.12.13

 

新幹線が脱線した地震は東北大震災ではなく「中越地震」で、新幹線は上越新幹線でしたので、その部分を修正しました。

2014.01.17

 

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