ほぼ週二 横浜の山の中通信

人と異なる視点から見る

ウクライナの重箱の隅をつつく その1

2022年03月30日 | ニュース

心配そうなロシア側スタッフ

 

29日のイスタンブールでの和平交渉の後、立ったままに行われたロシア国防次官の記者会見で、コメントを読み上げているロシア国防次官の横にいる若そうなスタッフが心配そうな顔をして何か横から言いたそうだった。私の推測。こんな内容の発表をして、プーチンから怒られないか、心配だったのでは?

(ニュース・ステーションを見ていたら、「若そうなスタッフ」はロシアのメジンスキー大統領補佐官でした。貫禄が無いなあ)

 

佐藤優氏はウクライナのフェイクニュースを鬼の首を取ったように喜んでいる

 

佐藤優氏が週刊東洋経済2022年3月19日号に書いている文を読んで「こりゃダメだ!」と思った。彼が指摘していたことは、黒海の島にいたウクライナ軍の少数の守備隊は玉砕したとウクライナでは報道されているが、実はフェイクニュースだったというもの。実際は、弾薬が尽きてロシア軍に投降して生きているらしい。

 

佐藤優氏はこの事件をかなり大きく取り上げているけど、情報合戦はロシアでもやっているし、ウクライナでもやっている。中にはフェイクニュースもあるし、少しだけ事実もあるし、かなり事実であるニュースもある。玉石混交のニュースが流れていることは初めから衆知の事実なので、こちらで判断するしかない。

 

島にいたウクライナ軍の守備隊の話はフェイクだったとしても、ロシアのラブロフ外相(彼は人の顔をした狸です)が「ロシアが戦争を望んだことは一度もない」とか「ロシア軍は民間人を攻撃していない」などと平気でウソを言った(そうしないと首になるか殺される)ことにはもっと厳しく糾弾するべきです。

 

橋下氏、外交は素人

 

相変わらず、橋下徹氏は毎日のようにTVに出ているが、ウクライナ問題については精彩を欠く。彼の話を聞いていても的外ればかり。彼は外交に詳しくないので、もっと勉強するべきです。

 

ウクライナがロシアを怒らせたからロシアは侵攻した?

 

何人かがウクライナがロシアを怒らせたので、ロシアはウクライナに侵攻したと書いたり、言ったりしている。

 

これは、泥棒に入られた家に対して

「塀が高すぎて中が見えないのはまずかった」

「ガラス戸を割られないようにガラス戸を強化するべきだった」

「玄関のカギは2重にすべきだった」

「セキュリティー会社と契約するべきだった」

などというようなものかな?

 

あるいは、放火で火事を出した家に対して

「家の周りに燃えるものを置くな」

「防犯カメラを付けておくべきだった」

とか、言うようなもの。

 

あるいは太平洋戦争を起こした日本に対して

「日本を追い詰めるべきではなかった」

と言うようなもの。

 

あるいは、殺人事件の被害者に対して

「あの一言はまずかった」

「近くに刃物を置かないようにするべき」

「あんな奴と付き合わなければ良かったのに」

とか言うようなもの。

 

2022年3月30日

 


日本メディアのウクライナ報道

2022年03月27日 | ニュース

花粉症がキツイ

 

薬を飲んでいても、鼻汁とくしゃみが止まらない。年をとるにしたがって、花粉症の症状が激しくなっているような気がする。年をとると、花粉症の原因となる免疫力も低下していると思うけど!わからん?

 

ソ連崩壊

 

ウクライナの惨状をTVでやっていますが、私は見ていられないので、違うTV局に変えるか、TVを消している。独裁国家というか、独裁者のいる国家は政治的判断が早いので良いこともあるが、権力を握ると暴走し、結局こういうことになってしまう。日産のカルロス・ゴーンもそうだったし、習近平もそうならないとは限らない。

 

広大な面積と種々の民族を囲い込んだ「ソビエト社会主義連邦」なんて不条理な国家は、いずれはバラバラになるべきと思っていた私は、「ソ連」が崩壊するのは当然と思っていた。もっとも、こんなに早くあっけなく崩壊するとは思わなかったが。しかし、皇帝プーチンはそうは思わなかったようだ。

 

ウクライナから報道する日本のメディア

 

3月中旬にTVを見ていると、ウクライナに入っている日本のメディアは、NHKだけのようです。そのNHKもポーランドに近いウクライナ西部のリビウまで。NHKが危険地帯に入るのは珍しい。

 

民放は、香港のジャーナリストとか、日本語を話せるウクライナの人など、社員ではない人が出て来る。テレ朝の報道ステーションの大越さんは、他の民放と差をつけて素早く現地に飛んだけど、ポーランド国境まで。

 

危険地域からの報道

 

従来から民放や新聞は、危険地帯における現地取材は社外の一匹狼的な人に頼ってきた。社員は危険地帯に送れない。しかし、この一匹狼的な人には問題がある。そもそも危険地帯に入るのだから、死亡したり、負傷したり、誘拐されたりするリスクがある。それで、一匹狼的な人が誘拐されたりすると、大々的にキャンペーンを張り政府を動かして釈放してもらう。

 

私はこういうやり方は古いと思う。事情が複雑な危険地帯(事情が複雑だから危険地帯になる)に一匹狼が入ったからといって何ができる? 危険な現地に入るならチームでやるべきで、サポートする人が必要。それでも危険は避けられないとは思うけど。

 

ロシアは補給(昔風に言えば兵站)に失敗していると言っているメディアが、一匹狼的な人に任せて良いのか? 一匹狼的な人に、しっかりとしたサポート体制は出来ているのか?

 

今の日本で取材チームが作れるのはNHKだけ

 

今の日本のメディアの中で、世界の危険地帯に取材チームを送れるのは、NHKくらいだろうな。民放や新聞はその素地を作るだけの財政基盤は無いと思う。残念ながら。

 

2022年3月27日

 

(追記 2022年3月29日)

今日TBSを見ていたら、オデッサからレポートしていたので、上記内容を一部訂正します。

 


続 Xeroxを高値で売り損ねたカール・アイカーンはどうする?

2022年03月24日 | 会社

今までの経過

 

「富士ゼロックス」は米Xeroxと富士フイルムの合弁会社だったが、2019年11月に合弁を解消し、2021年3月からは「富士フィルムビジネスソリューション」と名前も変わり、名前から「ゼロックス」が抜けた。

 

これは、富士フイルムが米Xeroxを買収しようとしたら、カール・アイカーンが割って入り、先に米Xeroxを買収して筆頭株主(米Xeroxの保有比率は約11%)になり、富士フイルムに高値で売り飛ばそうとしたから。結局、富士フイルムは米Xeroxの買収を中止し、米Xeroxと縁を切った。

 

これらの経過は以下のブログに書いている。

 

①2018年5月22日のブログ「ペーパーレス その1 富士フイルムが米ゼロックスを買収するってすごい!

②2020年1月18日のブログ「富士ゼロックスはゼロックスでなくなる」

③2021年2月13日のブログ「Xeroxを高値で売り損ねた四面楚歌のカール・アイカーンはどうする?

 

米Xeroxの生産委託先をそろそろ決めなくては!

 

ブログの③に書いたけど、米Xeroxの最大の問題は「富士フィルムビジネスソリューション(旧富士ゼロックス)」に複合機の生産を委託していること。5年の猶予があるが、新たな生産委託先に探して生産を移さなければならない。

 

現在、米Xeroxの複合機の全量を「富士フィルムビジネスソリューション」の工場(ほとんどが中国やその近辺のはず)で生産している(らしい)。契約で5年間は生産を継続出来るが、起点が明確ではない。ここでは、合弁を解消した2019年11月を起点とする(推測です)と、期限は2024年11月。といっても、米Xerox、富士フィルムビジネスソリューション、それに新しい委託先など、それぞれの会社は生産の終了や開始の段取りをする必要があり、おおよそ2年前(私の推測です)までには決めないと困る。ということは、今年11月までに新たな生産委託先を決めないと!

 

(追加 2022年7月9日)

週刊東洋経済の7月9日号に、富士フィルムビジネスソリューション社長のインタビュー記事が載っている。これによると、米XeroxとのOEM契約は2024年に更新と言っている。そして、米Xeroxは商品性能の要求が厳しいので、これを満足させるメーカーは他になく、米Xeroxは契約を更新せざるを得ないのでは?と発言している。

 

カール・アイカーンはまた株を売った

 

ロイターが伝えるWSJの記事によれば、カール・アイカーンは今年の3月初旬に、米石油大手のオキシデンタル石油の保有株(全株式の約10%)を全量売却したとのこと。カール・アイカーンは他の有望な株に買い替えたのか、損をして金が足らなくなったのか、米Xeroxの生産委託先に金が必要なのか?

 

HPとの関係は?

 

2019年12月のブルームバーグの記事によると、カール・アイカーンはHP株の4.2%を持ち、5位の株主だった。この頃、HPの株価は20~25ドルの間をうろうろしていた。そして、カール・アイカーンは2019年、HPに米Xeroxとの合併を提案した。1株当たり22ドル、総額約330億ドル相当の買収提案をしたがHPは拒否した。

 

その後、コロナウイルスの影響もあり、HPの株価は15ドル前後に低迷したので、カール・アイカーンはHPとの合併を諦めた。しかし、皮肉なことにHPの株価はその後徐々に上昇し、現在は35ドル前後と大幅に上昇している。(カール・アイカーンがHPの株を売っていなければかなり儲かっている)

 

逆に米Xeroxの株価は、2019年は28ドル前後(一時的に20ドルまで下落した時もある)だったけど、現在は20ドル前後に低迷している。(カール・アイカーンが米Xeroxの株を売っていなければかなり損している)

 

これだけ差がついたので、カール・アイカーンが再び米XeroxとHPとの合併を持ち出すことは無いと思う。

 

カール・アイカーンはどうする?

 

四面楚歌のカール・アイカーンが取りうる施策を考えてみた。

 

1)日本の複合機メーカーに依頼する

 ブログの③にも書いたけど、米Xeroxほどの規模の複合機の生産が出来るのは、日本の三大メーカーしか無い。三大メーカーのキヤノンやリコー(もう1社は富士フィルムビジネスソリューション)は、カール・アイカーンの気まぐれで将来どうなるかわからない会社のリスクは取らないと思う。

 

2)日本の複合機メーカーと共同で中国に生産会社を作る(既存の中国工場を使う)

 日本の三大メーカーに断られたら、日本の他のメーカー(数社あるが三大メーカーと比べると規模は小さい)と中国に共同で工場を作って生産する。しかし、デジタル化の波の中で、複合機は減少すると予想されているのに、新規投資するのはリスクが大きいと思う。

 

3)富士フィルムビジネスソリューションに頼み込み、契約を延長する。

 メンツもあるのでやりたくないけど、他に方法が無ければ嫌々ながらせざるを得ない。

 

どれも大変ですが、そろそろ時間切れですよ。それに、こういう状況では米Xeroxは複合機の新製品を出せていないはず。新製品を出せない状態が続くと、販売面で苦しくなりジリ貧に陥る。それが5年以上続く可能性がある。これでは米Xeroxの株価が低迷していてもおかしくはない。

 

因業じじいのカール・アイカーンは簡単にねを上げるとは思えないので、今年どういう逆転技を繰り出してくるのか?

 

2022年3月24日

 


ニュースの重箱の隅をつつく その10 花粉の不思議と地震による高速道路の損傷と中国外交部記者会見と“Tonight“

2022年03月21日 | ニュース

花粉の不思議

 

ブログに何回も書いていますが、春は嫌いです。暖かくなるのは良いが、問題の一番目は花粉。二番目は埃っぽいこと。

 

花粉がたくさん飛んでいる。1か月くらい前から花粉症の薬を飲んでいるけど、ここ1週間は目がシクシクし、猛烈に痒い。洗濯物は部屋干しだし、外出から帰ったら服を叩いているけどダメ。

 

埃っぽいのも嫌い。風は強いし、空気が乾燥するので、土・砂の埃が舞いやすい。おかげで、車を洗っても、2~3日でべっとりと土や砂が付着している。

 

ところで、花粉飛散量の予想をTVで毎日予想している。この予想を見ていると、疑問が湧く。

 

その1 南風が吹くのに、横浜の花粉飛散量が最も多いのはなぜ?

 

横浜の南は三浦半島しかないけど、それほど杉林があったかな? 

 

その2 栃木や群馬より横浜の飛散量が多いのはなぜ?

 

これも不思議。花粉飛散量が栃木や群馬より、横浜の方が多い? 杉林は横浜より栃木や群馬の方が多いのは明らかだけど、それなのになぜ?

 

地震による高速道路のひび割れの復旧が早いのは当たり前

 

「地震による高速道路のひび割れの復旧が早い」とTVで言っていた。高速道路の路面に数十メートルのひび割れがあったが、そこは盛土部分で下に小さいトンネルが見えるだけ。トンネルの壁にひび割れが無ければ、上から土を押し込んでアスファルトで舗装してしまえばおしまい。防音壁が外れていた部分があるが、とりあえずそのままでも問題ない。

 

一方、新幹線はそうはいかない。高架橋の柱が損傷していたり、架線を支える柱が傾いていたりするのを元通りにするのは時間がかかる。だいたい、高架橋は細長い建物のようなものなので、全体が揺れるとどこかに無理が来て損傷する。

 

中国外交部の記者会見に意味はあるのか?

 

これも何回か書いている。中国外交部の記者会見に出て来る小役人は、外交部の中では意見調整してくるかもしれないけど、中国共産党とはしていないと思う。事前に中国共産党と毎回突き合わすほどの力は外交部には無いと思う。

 

ある人は、外交部の小役人が話す内容が以前と微妙に変えてきていると分析しているが、それに意味があるのだろうか? 

 

今更“Tonight“を聞くと

 

スティーブン・スピルバーグ監督の「ウェストサイドストーリー」が上映されているためか、あちこちで“Tonight“を聞く。この曲を再びこれほど聞くとは思わなかった。「ウェストサイドストーリー」の世代は私より少し上ですが、私でも知っている。しかもスピルバーグが監督とは?

 

2022年3月21日

 


続 川崎ナンバーは運転が荒い

2022年03月18日 | うんちく・小ネタ

2019年08月17日に「川崎ナンバーは運転が荒い」というブログを書いたけど、その後も川崎ナンバー車の運転が荒いのを経験したり目撃したりする。全部の川崎ナンバー車の運転が荒いわけではないが、「運転が荒いなあ」とナンバーを見ると「川崎ナンバー」だったりする。

 

横断歩道を渡っていると、川崎ナンバー車はムリヤリ通る

 

先日、川崎市北部の小田急の小さい駅のすぐ前にある細い道の横断歩道を渡っている時、川崎ナンバーの黒いバンが来たけど停まると思って渡ると、その車は私をギリギリ避けて行ってしまった。この車は全く停まる意思はなかった。運転していたのは中年の男。

 

またある時、同じ横断歩道を渡ろうとしたら、やはり止まらずに行ってしまった。この時はギリギリではなかったけど。この駅は、ブログ「川崎ナンバーは運転が荒い」で細い道に歩行者がいるのにムリヤリ走っていったおばさんがいた駅と同じ。

 

インコが大事か、人の命が大事か?

 

次の例は、「川崎ナンバーは運転が荒い」というより、ついに悲惨な死亡事故になった「川崎ナンバーはジコチュー」という例。その割にメディアの取り上げ方が小さい。「川崎」では「良くある事故」なので、取り上げる価値が低いのか、川崎の人の価値が低いのでしょうか。

 

2月13日の産経新聞に「悲劇の始まりは『インコ』だった 川崎3人死傷事故」という記事が載った。おおよその事故の内容は他のメディアでも伝えられているが、私が見た範囲ではこの産経新聞の記事が一番遅く、その分詳しい。取捨選択して紹介する。

 

【30代女性と3歳の男の子死亡、男の子の20代の母親も足を骨折】 

2022年1月24日、川崎市で自転車2台がワンボックス車にはねられ、30代女性と3歳の男の子が搬送先の病院で死亡、男の子を連れていた20代の母親も足を骨折した。

 

【事故原因は「助手席のインコに気を取られていた」】

車を運転していた女は、調べに対して「助手席のインコに気を取られてよそ見をしてしまった」などと供述している。

 

【事故現場】

事故は午後1時25分ごろ、同市宮前区宮崎の見通しがよい片側1車線の市道で発生した。問題の車は走行中に突然、反対車線に飛び出し、車道を走っていた30代女性の自転車をはね、そのまま歩道に乗り上げて母子の乗る自転車に衝突した。

 

【ブレーキ痕はなし】

暴走した車は2台目の母子の自転車にぶつかるまでブレーキをかけた形跡が見当たらなかった。現行犯逮捕されたのは近くに住む無職、舟渡今日子容疑者(50)。飼っているインコの様子がおかしいことから、獣医師のところにインコを連れていくため鳥かごを車の助手席に乗せて自宅を出発していた。

 

【インコは無事】

捜査関係者によれば「安全に配慮して、鳥かごにはシートベルトもつけていた」。調べに対して「インコが心配で(自転車に)気付かなかった」と供述。インコはその後、警察を通じて舟渡容疑者と同居する家族の元へ返された。

 

人が二人死んでいるのに、池袋ほど注目されていない?

 

2019年に起きた池袋の暴走事故では、母子2人が死亡、9人がケガをした。今回の川崎での事故では2人が亡くなられているのに、池袋での暴走事故ほど大きく取り上げられていないのは何故なんだろう?

 

池袋の暴走事故は、アクセルとブレーキの踏み間違いと言われているけど、この川崎の事故では、ブレーキ痕が無いのでブレーキを全く踏まなかった。理解不能な悪質な事故。

 

車が反対車線に飛び出しているのに、ブレーキを踏まなかったのはなぜ? インコが気になって、暴走しているのに気が付かなかった? 川崎では、人二人の命より、インコが大切だったようです。

 

皆さんも、川崎ナンバーには気を付けましょう! ついでに川崎で運転する時は気を付けましょう!

 

2022年3月18日