天気予報は大ハズレ
もう寒い日は来ないと天気予報士は言っていたのに、先週は寒い雨の日が続く横浜でした。今までの私の長い経験(ほとんどは忘れている)でも、桜の咲く季節は結構寒い時があった。TVで若い人が冬物をクリーニングに出したと言っていたが、経験を積んだ年寄りは未だ出していません。それにしても寒すぎる!
教訓! 桜に騙されない! 天気予報を信用しない!
ところで、本日(日曜日)の天気予報は雨だったが、今は窓の外に晴天が広がっている。午後から雨と言っているが、雨が降るのかな? これで、雨が降ると「さすが天気予報!」となるのだけど、雨が降らないと「日曜日は雨が降るという予報だったので、土曜日に桜を見に行ったのに!」ということになる。
(午後、5分ほどパラっと小雨が降った後、また陽が照ってきたので、予報はハズレました)
黄砂は役に立つか?
黄砂と聞くと、朝日新聞の記事とそのもとになった論文をいつも思い出す。それは、朝日新聞の2013年3月21日(もしかしたら18日)の記事で、要約すると
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中韓の環境相会議は2007年、黄砂の共同研究を始めることに合意したが、三国の思惑の違いが明らかになり、共同研究の先行きが危ぶまれている。研究成果として、黄砂は花粉症やぜんそく、アレルギーなどの症状を悪化させるという研究結果が出ている一方で、黄砂は炭酸カルシウムなどアルカリ性物質を含むので、酸性雨を中和し、海にミネラルを供給しプランクトンのえさになっているという結果があることを紹介している。
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なるほど、黄砂は「酸性雨を中和し、海にミネラルを供給しプランクトンのえさになっている」のか! ということは、黄砂は中国大陸からどんどん飛んで来た方が良いということ?
黄砂をぶっかけてやろうかな。こういう研究は「研究バカ」というのだと思う。こういう研究を紹介する時は、記者は自分の立ち位置をしっかりしないと、批判を受けまっせ。なぜなら、「黄砂にもメリットがあるのなら、黄砂をもっと増やそう!」と主張していると思われるよ。
なお、中国では2007年に「許可なく気象データを外部に漏らしてはいけない」とする法律ができたそうで、黄砂の情報だけでなく、オキシダント濃度など今まで日中間でデータを交換していた他の情報もストップしたという。現在もストップした状態が続いているのだろうな。中国は、都合の悪いデータを他国に公開するメリットは無いし。
この研究成果を推薦している?
朝日新聞の紹介したこの黄砂にもメリットがあるという論文を推薦している人たちがいるらしい。(私は未確認なので)
「バカにならない読書術」(養老孟司、池田清彦、吉岡忍・共著、朝日新書)で、吉岡、養老両氏がこの研究成果を推薦しているそうです。
参考資料
元の論文は下記のようです。(私は原文を読んでいません)
「X線吸収微細構造法による黄砂が酸性雨を中和する過程の解析」
高橋 嘉夫 Isotope news (675), 11-14, 2010-07-01
黄砂が酸性雨を中和する過程を解明
黄砂に関する参考文献も載せておきます。
「黄砂 その謎を追う」(岩坂泰信著、紀伊國屋書店刊)
(私は読んでいません)
April 2 , 2013 Asahi Globe
この記事は、上記黄砂の研究成果だけでなく、黄砂の取り巻く状況も書いているので、朝日新聞の2013年3月21日の記事よりマシです。
2025年4月6日