ほぼ週二 横浜の山の中通信

人と異なる視点から見る

桃源社は蒲蒲線に配慮したか

2025年03月24日 | 鉄道・リニア新幹線・航空機

蒲蒲線に関する朝日新聞の記事について調べてみました。

 

不動産会社の桃源社がJR蒲田駅横の国鉄用地を落札した後、そこにビルを建てた。しかし、その費用を払えなかったので競売になり、大田区が落札して区役所としたのは、既にブログに書いている。

2021年2月8日の「大田区役所の地下に・・・は、鉄道フェイクニュース

 

週刊東洋経済の記事について

 

2025年2月6日のブログ「蒲蒲線の現在」に引用した週刊東洋経済の記事「蒲田から蒲田へ『たった800m』の新線に集まる期待 渋谷~羽田空港『新空港線』メリットと実現への課題」に、大田区は桃源社に「『将来地下駅を作る余地を残す』と認めさせた」と朝日新聞の記事に書いてあるそうです。

 

「将来地下駅を作る余地を残す」とは?

 

「将来地下駅を作る余地を残す」とはどういうことなんでしょう? より具体的な要望を出したんでしょうか? 例えば、想定ルートにかかるビルの地下部分は作らないとか、基礎の杭の間隔をトンネルが通せるように広げるとか。そして、桃源社はその約束を実行したんでしょうか?

 

そこで、先ず朝日新聞の元の記事を捜してみました。「桃源社 蒲蒲線」で検索すると、2件がヒットしました。蒲蒲線に関する他の記事はヒットしませんでした。

 

2004年2月13日の朝日新聞東京版の記事

「『蒲蒲線』夢へ一歩、大田区(04年度各区予算案)」

<5行省略>

東急・JRの蒲田駅と京急蒲田駅は約800メートル離れている。区の構想では、現在地上2階部分のホームで発着している東急多摩川線を地下化し、そのまま京急蒲田駅付近を通して京急空港線につなげる。線路幅が異なるので「乗り入れ」はできず、大鳥居駅などで乗り換えが必要になる。

 

区交通事業本部の担当者は「蒲田だけの話ではない。池袋と渋谷をつなぐ地下鉄13号線が2012年度には東急東横線に乗り入れる予定だから、それが多摩川線とも相互直通運転になれば、埼玉方面から羽田空港へのアクセスが飛躍的に良くなる」と意義を語る。

 

区は、15年以上前に「東西鉄道網整備調査」をして、同じような路線の検討をした。88年には東急・JR蒲田駅前の桃源社ビル(現区役所)建設にあたり、同社に「将来地下駅を作る余地を残す」と認めさせた

<3行省略>

 

1998年9月15日朝日新聞東京版の記事

「蒲田駅から1分の新庁舎 来月6日に業務開始 大田区役所」

<5行省略>

ビルは地上十一階、地下四階、延べ床面積四万一千平方メートル、桃源社が四千八百二十二平方メートルの国鉄貨物積み下ろし跡地(大田区蒲田五丁目)を六百五十六億円で落札後、さらに二百億円をかけて建設したが、工事代金が支払えずに競売になり、九十六年、入札を前に今度は同区が百七十二億円で買収した。新庁舎としての改修費は約三十億円。<数文字省略>、地下三階分を駐車場にした

<7行省略>

 

「将来地下駅を作る余地を残す」具体例は無し

 

2004年の記事には、「将来地下駅を作る余地を残す」という記述があるだけで、桃源社への具体的な要望は書いて無い。大田区は具体的にどのようなことを依頼したのか、これでは分からない。

 

桃源社は約束を守ったとは思えない

 

1998年の記事では、桃源社の作ったビルは地下四階なので、かなり深い。区役所の敷地全部が地下四階まであるのかな。それとも、東急多摩川線の延長部分が通りそうなルート部分だけはビルの地下部分が無いのかな? 私は大田区役所の地下部分の構造が分からないし、大田区役所や地下駐車場の中に入ったことが無いので、何とも言いようがない。

 

そういう前提で私の意見を言わしてもらうと、桃源社は「将来地下駅を作る余地を残す」という大田区との約束を守ったとは思えない。もっとも私の意見より、大田区の担当部署に聞いた方が結論は速い。週刊東洋経済のライターは大田区の担当部署に聞いて欲しかった。

 

大田区は得をしたけど、建て替えの時期が来る

 

桃源社は、土地を656億円で落札し、200億円でビルを建設したので、合計856億円。大田区は、この土地とビルを172億円で落札し、30億円で改修したので合計202億円。大田区は随分得をしたようです。ただし、当時はバブルの弾けた頃なので、桃源社が購入した価格は相場より高かったはずです。

 

ところで、大田区の資料によると、桃源社がビルを建てたのが1992年なので、今年で33年になる。建て替えには早いが、あと10年も経つとビルの建て替えが課題になりそう。どうするのかな? 今の場所で建て替えするのか、他の場所に新築移転するのか? 今の場所は地下駅用にして、区役所は別の場所に移るという方法もある。

 

(付録)東急発表の疑問

 

東急が2025年1月17日に発表した「新空港線整備に向けて営業構想の認定を申請」に理解し難いことが書いてありました。

それは、蒲蒲線が出来ると

中目黒―京急蒲田36分が23分に短縮

自由が丘―京急蒲田37分が15分に短縮

とある。現行の所要時間で、蒲田駅から遠い中目黒駅の方が自由が丘駅より、所要時間が1分短い。何で?

 

NAVITIMEで見ると

中目黒―京急蒲田(恵比寿、品川経由)で32分

自由が丘―京急蒲田35分(大井町、品川経由)で35分

 

若干東急発表と所要時間が異なりますが、現行の所要時間は品川あるいは大井町経由の京急線ルートのようです。JR蒲田駅前からバスで京急蒲田駅付近まで移動するルートでは無いようです。

 

2025年3月24日

 


最近、「えっ!」と思う鉄道事故が多い

2025年02月08日 | 鉄道・リニア新幹線・航空機

最近の事故は「想像外」

 

最近の鉄道事故は私にとって「えっ!」と思う事故が多い。「想定内」「想定外」は当事者の対応力なので、私個人の「えっ!」は「想像外」です。事故は「想定外」だから起きるんだろうけど、「想定内」だったら手抜きというべきです。

 

下に書く鉄道事故は、当事者にとって「想定内」だったのか、「想定外」だったのか?

 

国鉄(JR)京都線の快速は昔から速かった

 

その前にちょっと寄り道します。鉄道関係のネットに「特急なのに『新快速』よりも遅い!? 関空特急『はるか』の『ゆっくりダイヤ』の理由とは」という記事が出ている。これは、JR京都駅を同時に出る関空特急「はるか」よりも、新快速がJR新大阪駅に速く着くというもの。理由は、京都駅付近で単線になる山陰線(嵯峨野線)の線路を使うから。

 

新快速がなく快速が走っていた私の子供の頃も、快速の方が特急より速かった。東海道線(京都線)は複々線で、内側線を特急や各停(普通)が走り、外側線を快速が走っていた。快速は、京都駅を出ると大阪駅までノンストップでした。新幹線が出来てからも、快速は新大阪駅を通過していた?(ここのところの記憶はハッキリしない)

 

京都駅から快速に乗ると、途中で特急や急行に追い付き、しばらく並走した後追い抜いていくのが快感でした。ここのところは下記のブログにも書いている。

2022年10月2日のブログ「鉄道フェイクニュース 関西の東海道線『快速』他

2023年10月29日「昔々の京都―大阪間の電車について

 

最近の鉄道事故は基本を怠ったことで発生している

 

  • JR山陽線新山口駅構内で起きた貨物列車の機関車の脱線事故

 

この事故は、2024年8月14日の「機関車の脱線、保守車両の衝突、基本中の基本がなっていない」で取り上げている。

このブログでは、2024年7月24日にJR山陽線新山口駅構内で起きた貨物列車の機関車の脱線事故と、2024年7月22日深夜に起きた東海道新幹線の保守用車両同士の衝突事故について書いている。貨物列車の機関車の脱線事故は、車輪を輪軸に挿入する時の数値の改竄と関係しているかどうか? 保守用車両同士の衝突事故は「想定外」というよりは、作業の基本を怠ったことで発生している。

 

2024年10月11日の「JRは初歩を忘れている

このブログでは、車輪を輪軸に挿入する時の数値の改竄と9月19日に起きた東北新幹線の連結器が外れた事故について書いている。この二件の事故は「想定外」と言えない。

 

最近の鉄道事故は私の想像外

 

  • 北海道の貨物列車脱線事故は錆びてレールが細くなっていた

 

これは、JR函館線で2024年11月16日に21両編成の貨物列車が脱線した事故です。11月18日には原因が発表されています。それは、脱線が始まった踏切付近のレールの腹部が腐食で細くなっていた。(下図参照)

その場所「鷲ノ木道路踏切」をGoogleマップで見ると下記の場所(「踏切」と書いてある場所)のようです。

「鷲ノ木道路踏切」の位置関係

この踏切の位置とレールの錆びを考えると、海水がレールを錆びさせたと考えるのが妥当と思う。しかし、この踏切は海から約100m離れているので、波が直接寄せて来る距離とは思えない。海風がレールを錆びさせるだけの海水を運んでくるかどうか? 

 

「鷲ノ木道路踏切」と思われる踏切

 

踏切周辺のレールもこんなに錆びていたのかどうか? 踏切周辺のレールも錆びていれば、踏切内のレールも目視も含め検査したはずなので、レールが錆びて細くなっていたのは踏切内だけ? 踏切内だけなら踏切の隙間を覆うゴム板が悪さをした? 上記「鷲ノ木道路踏切」と思われる踏切の写真を見ると、天気は良いのに踏切付近の道路が濡れている。なぜ? これは海水?

 

しかし、レールがここまで細くなるのを見過していたのには呆れる。近頃の踏切のレールと路盤の隙間にはゴム板が嵌め込まれているので容易に目視できないのは分かる。レールなどを計測する計測車を走らせているはずだけど、レールの腹の部分は計測できないのかな? もし、計測できないのなら、測定できるようにするべきです。

 

  • 熊本市電の脱線事故

 

昨年末の12月31日に熊本市電が脱線した。熊本市交通局は原因を直ぐに発表している。それによると、現場付近のレール幅が数cm広がっていたから。数mmだったら脱線はしないだろうけど、数cmとは呆れてしまう。数cm広がっていたら、目視でも気がつくはずだけど? 隣接する場所で市電のレールの工事をしていたのが原因という報道もあるけど? もしそうであれば、お粗末すぎる。

 

2025年2月8日

 


蒲蒲線の現在

2025年02月06日 | 鉄道・リニア新幹線・航空機

蒲蒲線の本来の目的

 

蒲蒲線は、本来「東急空港線(「京急空港線」は既にある)」というべきで、東急蒲田駅(JR蒲田駅が隣接)と京急蒲田駅を結ぶことは目的ではありません。大田区は両蒲田駅を結ぶのが目的と公表していますが、それはミスリードです。

 

京急蒲田駅周辺には、「大田区産業プラザ」以外にこれといった施設は無く、両蒲田駅を結ぶための工事費に約1000億円をかけるメリットは無い。京急蒲田駅周辺で大金をかけられるのは、京急空港線しか無い。蒲蒲線の本来の目的は、東急蒲田駅(JR蒲田駅が隣接、横に大田区役所もある)から羽田空港へのルートを作ることです。そうすれば、東急蒲田駅やJR蒲田駅の乗降客が増え、この地域がさらに発展することになる。

 

ただし、蒲蒲線が京急空港線に乗り入れて、蒲蒲線の電車が羽田空港に到達する目途はついていないので、このブログでは「蒲蒲線」にしておきます。

 

東急電鉄は営業構想を申請

 

NHKによると、

「東急電鉄は、東京・大田区にある蒲田駅と京急蒲田駅付近の2つの駅を結ぶ新しい路線について、1月17日、国に営業構想の申請を出しました」

と報道している。

 

ところで、東急電鉄が申請した「営業構想」って何ですかね? 私は新線に関する法律に詳しくないので、「営業構想」がどういう位置づけなのか、わかりません。東急の「営業構想」を読んでみると、今まで公開されている情報以上のことは書かれていません。

 

週刊東洋経済の記事

 

週刊東洋経済のネットに「蒲田から蒲田へ『たった800m』の新線に集まる期待 渋谷~羽田空港『新空港線』メリットと実現への課題」という記事が出ています。この記事に、

 

不動産会社「桃源社」が1988年に本社ビル(現在の大田区役所)を建設する際には、区から受けた「ビルの地下に鉄道を通すスペースを残してほしい」という要請に従ったという。(2004年2月13日・朝日新聞東京地方版より)

 

という一文がある。この朝日新聞の記事は知らなかったので、後日確認します。確かに、私が推測する想定ルート上に、大田区役所がある。(下記地図参照)

 

しかし、「ビルの地下に鉄道を通すスペースを残してほしい」とはどういうことかな? 地下に打ち込んだ基礎杭の間隔を線路幅だけ空けて欲しいということ? しかし、想定ルート上には他の民間ビルがあるので、この要請は意味があるのかな? どうせなら、朝日新聞の記事の真偽を大田区役所に直接聞いて欲しかった。

 

この件に類似した話は2021年2月8日の「大田区役所の地下に・・・は、鉄道フェイクニュース」参照。

 

蒲蒲線の想定ルート

 

蒲蒲線の具体的で詳細なルートは未だ公開されていません。そこで、今までに出た公開情報を元に、蒲蒲線ルートと「地下の東急蒲田駅」、「地下の南蒲田駅(京急蒲田駅の南側に出来る「蒲蒲線」の当面の終点の駅)」を私が勝手に地図に書き込みました。

東急蒲田駅、JR蒲田駅付近の想定ルート

これを見ると、ルートの一部が大田区役所の地下を通ります。駅の位置は不明なので、東横線の10両の電車が使用できる長さ200メートルの深青色の線を下に示しています。

 

京急蒲田駅付近の想定ルート

 

京急蒲田駅の南端に接してできる南蒲田駅(仮称、京急蒲田駅の南側に出来る「蒲蒲線」の当面の終点の駅)」の位置を深青色の線で書いています。やはり、東横線の10両の電車が使用できる長さ200メートルの駅を作ると、大田区産業プラザの地下まで使用することになる。そうすると、京急蒲田駅の新空港線のホームまでかなり歩くことになる。

 

ミスリードになる蒲蒲線の地図

 

NHKと週刊東洋経済は、誤解を与えそうな蒲蒲線の地図(大田区提供とある)を未だに載せている。それがこれ。

蒲蒲線が京急蒲田駅の真ん中に来ていますが、実際は上に書いたように京急蒲田駅の南端になります。また、蒲蒲線は京急蒲田駅で直接京急空港線に乗り入れられそうな絵が描いてありますが、それは無理です。

 

今後の課題

 

今後、決める必要のある項目です。

・蒲蒲線の具体的なルートの決定

今までの発表では蒲蒲線は単線なので、細い道の地下でも通れる

・東急蒲田地下駅の規模と位置

東急多摩川線の3両編成の電車が折り返し運転できること

東横線の10両編成の電車が停車できること

・南蒲田地下駅の規模と位置

  徒歩で5分以上かかると予想される京急蒲田駅までの通路の改善

・東急多摩川線の改良

現在は、3両編成(18メートル車です)の電車が走っている東急多摩川線に、東横線の10両編成の電車が通過できるようにすること

 

2025年2月6日

 


アナリストとジャーナリストの違い

2024年12月02日 | 鉄道・リニア新幹線・航空機

本当は12月1日に出す予定でしたが、朝から忙しく2日になってしまいました。悪しからず。

 

旅行アナリスト

 

TVを見ていたら、太っちょの旅行アナリストの人があちこち(どこか忘れた)への旅行の話をしていた。あちこち旅行できる旅行アナリストの人を羨んだのか、スタジオの人が「旅行アナリストってどういう仕事?」と質問していた。正確な答えは忘れたが「旅行アナリストは旅行の楽しい話はするが、批判はしない」「ジャーナリストは批判をする」と言っていた。なるほど、そこが「アナリスト」と「ジャーナリスト」の違うところか。

 

そうだろうな、狭い旅行業界で批判的な言動をすれば直ぐに出禁(昔風に言うと「干される」)にされそう。これは、鉄道業界でも同じだろうな。昔、TVに良く出ていたある鉄道評論家というか鉄道ジャーナリストの人は、最近のTVでお目にかかれない。鉄道会社に批判的な本を出したことがあるので、出禁にされたのかな?と勝手に思っている。そんなこと、誰に聞いても教えてくれそうにないので、多分そうだろうと信じている。

 

旅行ジャーナリストや鉄道ジャーナリストは出禁

 

旅行ジャーナリストや鉄道ジャーナリストが鉄道の写真を撮ったり、鉄道に乗って旅行したりする分には良いが、鉄道のサービスや鉄道事故対応で鉄道会社を批判すると、鉄道会社からのサービス、例えば新車情報や技術情報などは貰えなくなるだろうな。リニアを批判すると、やはり鉄道会社から技術情報は貰えなくなるだろうな。狭い社会だし。

 

鉄道会社にしても、鉄道会社のPRに役立つのなら旅行ジャーナリストや鉄道ジャーナリストに情報を提供する理由は成り立つだろうけど、鉄道会社を批判する人に便宜を与えると、鉄道会社の広報部門は社内の批判にさらされるだろうな。

 

鉄道の様に狭い社会では、鉄道ジャーナリストや旅行ジャーナリストは存在できないだろうな。こういうところが個人事業主としての弱さだろうな。朝日新聞のような大きなメディアに所属しているとまた違った対応になるかもしれないけど。鉄道や旅行分野でジャーナリストとして活動するのなら、別に仕事を持って、鉄道や旅行は趣味として活動するしかない。

 

2024年12月1日

 


JRは初歩を忘れている

2024年10月11日 | 鉄道・リニア新幹線・航空機

電気機関車の脱線事故は輪軸の嵌め込み異常が原因か?

 

新山口駅において、貨物列車を牽引する電気機関車が脱線する事故がありました。この脱線事故の原因は、電気機関車の車軸が折れたことですが、脱線状況から見て車軸が折れるなんてありえなかった。

 

この事故に関しては、下記のブログ参照してください。

2024年8月14日のブログ「機関車の脱線、保守車両の衝突、基本中の基本がなっていない

 

その後、JR貨物の車両工場で車輪を車軸に挿入する際に、基準値から外れているのにそのままにしていたとか、数値を改ざんしていたことが内部通報で明らかになった。さらに調べると、JR貨物以外の鉄道でも、同じようなことが露見しています。

 

だからといって、これが電気機関車の脱線事故の原因になったかどうかは明らかではない。車輪挿入時に車軸に傷がついて、金属疲労が原因で車軸が折れたかどうかはまだ明らかではない。

 

車輪を車軸に挿入する際の基準ハズレが多い割に、車軸が折れる事例は新山口駅における電気機関車の脱線事故しかないので、脱線事故の原因は別の可能性がある。

 

こういう作業対応は誰もやりたがらない

 

私も会社で基準値を作ったことがあるのでその時の経験から言うと、基準値を外れた時の対応は誰もやりたがらない。基準値を作る技術屋さんはなるべく安全サイドにしようと数値を狭くしようとするし、作業現場はなるべく許容限度が広い方がやり易いので広くしようとする。といって、その限度を証明する作業は手間が掛かり、作業量が膨大になる。それに、苦労して基準値を作っても、その人の評価は上がらない。むしろ、「基準値を広げるような検討をしろ」と言われる。確かにその通りなので、結局基準値を外れた時の対応は誰もやらない。

 

東北新幹線の連結器ハズレはメチャメチャ

 

9月19日、東北新幹線「はやぶさ・こまち6号」が、古川―仙台間を走行中に連結器が外れる事故が起きました。「はやぶさ・こまち6号」は、前10両が「はやぶさ」で後ろの7両が「こまち」です。盛岡駅で「はやぶさ」の後ろに秋田から来た「こまち」を連結して東京駅まで運転する。盛岡駅での「はやぶさ」と「こまち」の連結は、お互いの先頭車の先端が開いて、普段は格納されている連結器が現れ、自動で連結される。当然ながら、この連結が解除されることは無く、実際に開業から今までこういう事故は無かった。

 

その後の調査でJR東日本は連結器を解除するスイッチの近くで金属の切り屑(ドリルで金属に穴を開けた時に出るクネクネした金属屑)を見つけたと発表した。この切り屑をスイッチの接点につけると連結器が外れる現象が再現したそうなので、確かでしょう。

 

電気接点近くに金属の切り屑を放置するなんてありえない

 

ところで、スイッチのような電気接点近くに金属の切り屑を放置するなんてありえない。金属の切り屑が動いて、電気接点に付着する可能性があるので、製造時に切り屑が出ても、普通は取り除くはず。メーカーで取り除き忘れた? それとも、取り除くのをサボった?

 

他の新幹線の編成をチェックしたら、何台かで金属の切り屑が見つかったとJR東日本は言っています。新幹線は複数のメーカーが製作しているので、切り屑を放置した車両メーカーは特定のメーカーに偏っているのかどうか? JR東日本は、発表していない。

 

もし、特定のメーカーに偏っていたのなら、そのメーカーの製造作業を見直すことが必要。特定のメーカーに偏っていないのなら、切り屑が残らないように製造時の作業手順を見直す必要がある。

 

2024年10月11日