ナンバープレートの封印不正
この件は昨年公表されましたが、一部メディアしか記事が載っていなかったようで、あまり大きく取り上げられていませんでした。この「封印」とは、ナンバープレート(ほとんどの車は後部の方)を止めているボルトをアルミ製の部材で覆っているものです。この不正は、多くのトヨタの販社で行われていました。トヨタの業績は好調ですが、販売店では正規の手続を逸脱したことが行われていたようです。
概要を「Car Watch」から引用します。
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国土交通省は2024年8月9日、自動車ディーラーなどで行なわれている封印取付け業務について、使用済み封印の再利用など不適切な取扱いがあったとして、4者に封印取付け業務の委託解除(解除後2年間は委託不可)、24者に委託停止をする対応を行なうと発表した。(以下略)
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これは、修理や整備でナンバープレートを取り外した際、再び取り付ける時の封印が規定通り行われていなかったという不正です。不正をした会社名が載っていますが、長くなるので会社名は省略します。
「委託解除」(解除後2年間は委託不可)の4社は
トヨタ系販売会社:4社
「委託停止」(6カ月間)の24社は
トヨタ系販売会社:20社
ダイハツ系販売会社:3社
日産系販売会社:1社
不正が起きた販売会社は、圧倒的にトヨタ系が多い。ダイハツもトヨタ系とすると、96%がトヨタ系になる。原因は、能力を超えて修理や整備を受注していたのか、コストダウンや手間が掛かるという理由で、以前から手を抜いていたのか? トヨタ系販売会社の不正は、これ以外にも続いていて、これが昨年最後に公表された不祥事でした。メディアがあまり取り上げていなかったので、取り上げてみました。
名古屋の74歳の暴走
この事故は名古屋の繁華街で起きました。高齢者が操作を誤って暴走したのに、自分を守るハンドル操作だけは出来た。その代わりに乳児を含む数人の歩行者を轢いたり、ぶつけたりした。こういう事件を聞くと、運転者に歩行者を保護する義務を負わせてほしいと思う。
事件の概要は次の通り。先ず、地下駐車場から出ようとした高齢者が運転する車が暴走して、前の道路を横断し、向いのビルに衝突しそうになったら、直前にハンドルを左に切り、ぎりぎりでビルに激突するのを回避している。そして、その先の歩道にいた歩行者7人(乳児を含む)と衝突して歩道脇の杭に乗り上げて止まった。運転していた74歳の女性は「アクセルをいつも以上に強く踏んでしまった」との趣旨の供述をしている。
車が暴走したルート
アクセルを強く踏んだのなら、足を離せばいいじゃないか。ハンドルを切らずにそのままビルに激突していたら、自動車が大破して、自分も大けがしていたかもしれないが、数人の歩行者を轢くことは無かった。運転者が自分を守るために、歩行者に危害を加えるのは、歩行者からすると理不尽だよね。
この高齢者は、ブレーキとアクセルの操作は出来なくても、ハンドル操作はちゃんと出来るんだ。そして、自分を守る動作もとっさに出来るんだ。自分を守るために、他人を轢いても、自分を守るんだ。
こういう事故は、より重くしてほしい。そうでないと、これからも自分を傷つけずに、歩道の歩行者を轢くことを選択する高齢ドライバーが増えることになる。ハッキリ言って、運転者自身が傷ついて欲しい。自衛隊のジェット機が墜落する時でも、パイロットは人がいないところに墜落するよう最後まで操縦するだろう。
2025年5月27日