自衛隊は北方警備を重視
昔はソ連(今のロシア)の脅威に対応するために、自衛隊は北海道に多くの人員と装備を配置していたし、現在も続いている。
最近は中国の脅威が高くなってきているので、自衛隊は空白地帯だった南西諸島にも基地を新設している。例えば、数年間に新設あるいは計画された自衛隊の基地は、北から以下の通り。ただし、沖縄本島の基地は除いている。島が小さいので、自衛隊基地の規模も小さい。中国に攻撃されたら、ひとたまりもない。しかし、奄美諸島や先島諸島の地勢的重要性は、中国の立場で見れば明らか。台湾にも近く、中国の軍艦が外洋に出ていくときはこの付近を通らざるを得ない。
奄美大島
・陸上自衛隊
奄美駐屯地:350人、中距離地対空誘導ミサイル。2019年開設。
瀬戸分屯地:210人、地対艦誘導ミサイル。2019年開設。
・航空自衛隊
昭和50年から。
警戒管制に必要な無線中継所の運用、保守と基地業務(ホームページから)
・海上自衛隊
奄美基地分遣隊、少なくとも昭和37年から。
宮古島
・陸上自衛隊 宮古島駐屯地
宮古警備隊、2019年から、現在約700名、地対艦誘導弾・地対空誘導弾部隊(予定)
・航空自衛隊 宮古島分屯基地
米軍からレーダー設備を引き継ぐ、航空自衛隊の最西端、最南端の基地。
石垣島
・陸上自衛隊 石垣島駐屯地
2022年開設予定、警備部隊、中距離地対空ミサイル、地対艦ミサイル部隊など約570人を予定。
与那国島
陸上自衛隊 与那国駐屯地
2016年開設、約150人、情報収集が主任務の沿岸監視隊、電子戦部隊が配置予定
中国の海軍や空軍の活動が活発になってきているし、中国共産党や中国政府は台湾の統一を公式的に主張しているので、その影響が南西諸島に及ぶのは仕方がない。アメリカや日本が悪いわけではなく、中国が悪いだけ。
中国との問題を外交だけで解決できるか?
こういう中国の脅威に対抗するには、沖縄の米軍や自衛隊の軍事力の強化だけでなく、外交で中国とやり合えば良いと言う人たちがいる。しかし、良く考えてください。外交下手の日本政府に中国と渡り合って解決できる力があるか? 無いと思う。外交で何とかしたい気持ちは分かるが、日本の外交では無理。
中国は善人か?
こういう人たちは、なぜかアメリカには悲観的なのに、中国には楽観的。中国は善人ではなく、アメリカと同じくらい悪人です。
前にも書いたけど、日曜日夕方のTBSの番組。そこでは、中国と米国の経済的衝突は起こりえない、起きるとしたら偶発的な軍事的衝突なので、日本と中国のホットラインをちゃんとしていれば基地強化の必要は無いと話していた。どこか昔に聞いた、手垢のついたような話。TBSの中国観は昔から変わっていない。
2021年10月29日
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