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軍民共用空港、ちぐはぐ対応の日本

2024年07月26日 | 国際・政治

中国の軍民共用空港で写真を撮ると刑務所へ

 

2024年6月18日の“Record China“に、「外国人乗客が離陸時に滑走路を盗撮か、他の乗客が通報―中国」という記事が出ていた。短く引用すると

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中国の義烏空港で、北京行き中国国際航空に搭乗した外国人観光客が、離陸前の滑走路走行中に携帯電話のカメラを窓に向けて機外の様子を撮影した疑いがある。

 

この外国人観光客の後ろの座席に座っていた客(中国人でしょう)は、外国人観光客が窓と遮光板の間に携帯電話を挟み込んで動画を撮影している様子を撮影し、国家安全機関通報プラットフォームに通報したそうです。義烏空港は滑走路上での撮影は禁止されている。

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Wikiによると、義烏市は浙江省の省都・杭州市から南へ約120kmに位置している。軍民共用空港である義烏空港は国内線、国際線の二つのターミナルがあり、2,200mの滑走路が1本ある。

 

離陸しようとする飛行機内から機外を撮影していたこの記事の外国人が、中国の官憲に掴まったかどうかは記事に書いていない。

 

アメリカの軍民共用空港は?

 

軍民共用空港なら撮影禁止という対応が普通で、別に中国だけの問題ではないと思い、軍民共用空港をネット検索すると、アメリカは1か所しか出て来なかった。その1か所も州兵の基地で、戦闘機の基地ではない。アメリカは広いので、軍民共用空港なんて造らないのかな。

 

日本の茨城空港は写真を撮り放題

 

ところで、東京から約80キロの位置にある日本の茨城空港は、もともとは航空自衛隊の百里基地で軍民共用空港です。建前では、自衛隊は軍ではありませんが。

 

百里基地を紹介する自衛隊のサイトによると、「航空自衛隊百里基地は、首都圏に所在する唯一の戦闘航空団(戦闘機を運用する編制部隊)を擁する基地」だそうで、2,700mの滑走路が並行して2本ある。ということは、百里基地は首都圏防衛の重要な基地です。

 

下の写真は、百里基地と茨城空港のGoogleマップ(以前に掲出したことがある)。

 

茨城空港はお払い箱

 

2023年11月10日の毎日新聞に「茨城空港発着の中国便、運休相次ぐ 知事見解『中国政府の対応が…』という記事が出ていた。これは、茨城空港を発着する中国便が「旅客需要が低調」として相次いで運休しているという内容。

 

この茨城空港には、春秋航空という中国の航空会社が就航していたが、現在は運休している。この春秋航空の飛行機が茨城空港に離着陸する時、百里基地の写真をいろんな角度から撮り放題だったはず。日本には自衛隊の基地を撮っちゃダメという法律は無い。

 

中国は航空自衛隊百里基地の状況を把握したので、中国便を運航する必要性は無くなった。

この問題は、2018年7月21日の「少しは中国を警戒した方が良いんじゃないの」に書いている。まあ、日本人のダメなところは、物事を徹底してやらない(性格的に弱くて、やれないのかもしれない)ことかもしれません。

 

2024年7月26日

 


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