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処理水に理解不能の中国報道官と中国核実験による放射能汚染

2023年09月04日 | 国際・政治(中国)

中国報道官は理解不能

 

ネットを探していたら、8月31日付の中国語の記事の中に次のような文がありました。華春瑩は中国外務省の報道局長。元の文は中国語ですが、機械翻訳してあります。

 

「華春瑩は最初の投稿で、なぜ『トリチウムの希釈』だけを強調し、他の放射性核種がどのように扱われたかについて言及しなかったのか日本に尋ねた。」

 

この翻訳文は分かり難いので8月31日付のRecord Chinaから同じ部分を引用します。重複部分を一部カットして、下線部は私が付け加えた。

 

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東京電力福島第一原発にたまる処理水の海洋放出に関連し、中国外務省報道官の華春瑩(ホア・チュンイン)氏が30日、X(旧ツイッター)に英語で4連続投稿をし、「覆水盆に返らず。日本は手遅れになる前にやめるべきだ」と警告を発したと、中国共産党系の環球時報が伝えた。

 

華氏は「いくつかの簡単な質問」とし、まず「なぜ日本はトリチウムの希釈ばかりを強調するのか。福島の放射能汚染水には60種類以上の放射性核種が含まれているが、残りの放射性核種の処理はどうなるのか」と投稿した。

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下線部の表現から推測すると、彼女は排水からトリチウム以外の放射性核種を取り除いていることを知らないようです。報道局長であっても、「福島核汚染水」が何らの処理もされずに海洋に放出されていると思っている。ということは、他の中国政府の役人もこの報道局長と五十歩百歩で、日本政府が犬の遠吠えの様にブツブツ言っても、効果は無い。

 

一般中国人の知識はさらに乏しく、しかも中国政府がインターネットに上がる不利な情報は削除しているので、一般中国人に日本政府の考えを理解させるのは不可能。こんな人たちに、「正しい理解を!」と言っても無駄でしかない。

 

中国は砂漠地帯で50回以上の核実験

 

中国は放射能汚染について偉そうなことが言える立場か、と言いたい。中国の若い人は少し昔の中国の悪行を知らないかもしれない。これについて、日本メディアの記事は見たことがない。

(中国では、学校で教えられていないだろうし、中国人が知ろうとしても本にもネットにも出ていないかもしれない。出ていないのではなく、共産党によって削除されたかもしれない)

 

中国は1964年(前回の東京オリンピック開催中のさなか)に核実験を初めて成功させた。それから1980年まで中国の砂漠地帯で50回以上の大気圏内核実験を行い、放射性物質が広範囲に飛散している。また地下核実験を1996年まで行っていた。

 

こんな過去があるので、中国には「そんなことが良く言えるよな」とか、「お前が言うなよ!」と言いたい。日本の外務省もこれくらいの主張はしてほしいけど、その後ろにいる自民党が弱腰なのはどうしようもない。自民党の一部から時々威勢の良い声が聞こえて来るが、それはガス抜きか、おっさんの歯ぎしりでしか無く、実行されたことは一度も無い。おまけに日本の主要メディアも中国と北朝鮮には弱腰の内弁慶には困ったもんだ。

 

放射能測定器

 

ネットを見ていたら、中国で放射能測定器を購入する人が増えているという記事が出ていた。(実際に購入している人は少ないと思うけど)日本のアマゾンを見ると、数千円代や数万円代の放射能測定器が販売されている。しかし、放射能測定は結構難しく、正式に測定しようとするといろいろな取り決めがある。対象物に当てて出た数値をそのまま信用して良いかどうか? 

 

中国の人が実際に測定したら、福島より中国の数値が高いという声がネットに上がっているようです。もしかしたら、中国の砂漠での核実験の影響が残っているかもしれない。また放射能は通常の生活でもそこそこの数値が出るし、バラツキが出るので、中国の購入者が現実を知るには良いことかもしれない。

 

2023年9月4日

 


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