広島カープ一筋19年間。正捕手の座を長く勤め上げた石原慶幸選手が、今日をもってその選手生活に
別れを告げた。41才という年令は、プロ野球社会ではおおむね限界に近い年令である。言ってみれば定年退職に近い、祝賀ムードの中でのお別れである。満面の笑顔と、全てをやり遂げた安堵感が充満するグラウンドは、爽やかさに包まれていた。
マツダスタジアムに詰めかけた1万6千人超のファンから送られる万雷のねぎらいの拍手で始まった引退セレモニーは、石原選手の人柄があふれ出る素晴らしい「お別れの言葉」と共にその場の雰囲気を盛り上げていった。彼のひたむきな野球人生を象徴するような、意気に感じる感謝の言葉は、今日また改めてカープファンの心に「カープファンでよかった」と思わせる素敵なセレモニーであったと思う。
相手チームの阪神ファンからも「敵ながらあっぱれ」の横断幕が掲げられたり、同じく今季で阪神のユニフォームを脱ぐ藤川球児選手は「石原選手引退記念Tシャツ」を着てセレモニーに花を添えてくれた。敵からも味方からもその功績を称えられて引退する選手は、まさに冥利に尽きる微笑ましい光景を見せてくれた。
そして何よりのサプライズは、長年カープ球団で共に戦った黒田博樹さんと新井貴浩さんが、スーツ姿で登場し花束贈呈、そして少しの談笑を見せてくれた。これもひとえに石原選手ならではの、ファンサービスになったのだと思えた。
華やかに入団し、華やかな活躍をして、その選手生命の最後まで好きな野球を続けられる。そして惜しまれて引退する。実に羨ましくも素晴らしい人世である。改めて「おつかれさま」の拍手を贈りたい。
捕手というポジションは、将来の指導者たる実績を積み上げた人がたくさんいる。石原選手もやがてカープのそれなりの椅子に座る日が来るのだろう。その時はどんなパフォーマンスを見せてくれるのか、今から楽しみである。
飾り気のない心のこもった誠実な人柄が現れた挨拶、可愛らしい娘さんを見つめるパパの顔。
敵味方なく、惜しんでいる様子も石原さんならではと感じました。
一番印象的だったのが、審判団とのふれあいを見たことで、これぞ彼の人柄、行動がいかに誠実だったのではないかと感じたことでした。
個人的感情として、息子と同じ年、少年時代を野球を必死でやっていたと思うと、余計涙があふれてしまいました。
(同じ土俵で語るな)って話ですけどね。
いつの日か、きっとカープのユニフォームを着てベンチにいる石原さんを見ることができることを信じています。
そうですか、息子さんと同い年。同じ頃に野球に必死な青春時代を。
感慨ひとしおですね。でも息子さんの将来はこれからが本番みたいなステージ。
石原選手は、この先どんな形で、我々ファンの前に姿を現すのでしょう。一つの楽しみですね。