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「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「時の流れに…」

2009年12月08日 | 趣味・・エッセイ
母を見送って1年1ヶ月。
今なお惜別の情になんら変わりはないのだけど、時の流れという自然の摂理に助けられながら、この胸の奥に宿る母への想いが少しずつ丸みを帯びてきている。

そんな、一周忌を終えた気持ちの一端を250字にまとめてみた。


「時の流れを」      

 母の一周忌を終えた。

 母のお城であり寝室であった部屋は、今やソファーがドッカリ応接間に変身した。
 
 毎朝、起きがけにシャッターを開ける。
 人けのない寒い部屋が急に明るく生気を取り戻す。

 壁や天井に埋め込まれた母の目を感じる時がある。
 そのたびに、もっと優しく、ああしてこうして上げたらよかったのに、と頭をもたげる自責の念は相変わらずだ。
 
 ただ目の前の悲しさに追われるだけではなく、遠い昔や幅広い母の全体像を思い出すゆとりが出て来始めた。

 一年という時の流れか、気持ちは随分柔らかくなってきた。

                     (2009.12.8 毎日新聞はがき随筆 掲載)

         ( 写真: 母が好きだった「あなご飯御膳」 )

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Unknown (tenchan)
2009-12-08 15:12:03
yattaro-さんのお母様への思いが
にじみ出たエッセイですね。

「全体像を思い出すゆとり」
という表現に、今のお気持ちがよく表れている気がします。
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今朝、読みました (金ちゃん)
2009-12-08 18:32:34
もしかして、前お邪魔した部屋かなと思いました。
読みながら、yattaro-さんの気持ちが穏やかになってきたのが良く分かりました。
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20数年前に (tatu_no_ko)
2009-12-08 19:31:06
父が逝きそれから20年余、母1人の部屋になった。母を見送ってしばらくは、部屋の物を移動するのもはばかる思いでした。
それが出来るころ気持ちの整理ができた、そんなことを思い出しました。来年は母の25回忌です。
返信する
優しく丸く… (kei)
2009-12-08 22:11:24
思いは尽きないけれど、時の流れは気持ちを優しく丸くしてくれる…

「人気のない寒い部屋が急に明るく生気を取り戻す」

この250字に、さーっと朝のまぶしい日の光が差し込んでいます。
お気持ちの少しづつの変化、明るささえ少し感じて・・・いいんですよね。
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時の流れに・・・ (takeko)
2009-12-09 03:30:45
そーよね、いつまでも昔の事をひこずっては…というけど難しいものよね。こうして考える事のできる時間があると言う事に感謝をして行こうね。
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tenchanさん (yattaro-)
2009-12-09 11:45:36
ずーっと一緒に生活してきた分、おふくろへの思いが強いのでしょうか。
なかなか気持ちの切り替えが……。
それが少しずつながら、ゆるやかなものに変化しつつあるようです。
やはり、時の流れって色々人の気持ちを動かしますね。
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Unknown (yattaro-)
2009-12-09 11:49:07
少しずつ少しずつ変化するんですよね。
いい方向だったりそれなりだったり…
自分をコントロールしないとね。
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tatu_no_koさん (yattaro-)
2009-12-09 11:51:54
時の流れが風化を運んでくるときと、もっともっと大きな思い出を連れてくる時と、こちらの思いよう一つで色々変わるのでしょうね。
25回忌ですか…。
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kei さん (yattaro-)
2009-12-09 12:02:36
有難うございます。
時の流れ・過ぎゆく時間が愛おしく感じられたり、大事な思い出を遠くに押しやる恨めしさを感じたり…。
人間って、やっぱり勝手な生き物ではありますね。
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takekoさん (yattaro-)
2009-12-09 12:09:54
そうですね。
過去があって、自分を保護してくれる人があって、今の自分があるのですが、過去ばかりに目をやるのも問題あるね。
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