「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「駆け込み寺、現代版!」

2022年09月03日 | 家族・孫話

         

「ばあちゃん、助けて!!」 土曜日の昼下がり。けたたましい声と共に中1の孫君が、ずぶ濡れで我が家に駆け込んできた。
野球部の練習が終わって友達と少しゆっくりしていたら、いきなりの真っ黒い雲が空を覆う。地上も一気に夜の暗さに。私たち家の中でも慌てて開け放った窓を閉める。間に合わないほどの急激な大雨と大風。

頭からしずくを垂らし、運動靴の中には水が溜まっている彼。何はともあれ玄関で半裸にしてシャワー室へ。雨と汗を流してすっきりすると「腹減った~~」。お決まりのコースへいち早く対応してやる。
彼にとって、困ったときのババ頼み!!駆け込み寺ならぬ駆け込みジーバーの家。こういうお助け避難所が、通学途上にある彼は幸せ者と言えるのだろう。

元々「駆け込み寺」とは、自分の力ではどうしようもなくなったとき、最後に頼りにする場所のことであったと聞いている。
昔は食べ物がなくなったり、路頭に迷いそうになった時はとりあえずお寺に行けば寝食を提供してくれた。仏に仕えるお寺の慈悲によって、困った人を助けて来た我が国の長い歴史が今に生きている。

近年の駆け込み寺は、物やお金などよりも、心の傷のやり場に困った人など女性のニーズが多いとも聞く。
出来るなら駆け込み寺など必要としない、穏やかで平和な暮らしが理想であるのだが。

ただ、身も心もまだまだ育ちざかりの中1の彼にとっては、思いがけない夕立の避難も、暑さバテの一時しのぎも、家にたどり着く前の空きっ腹の補充も
駆け込み寺となる我が家はしばらく必要である。いつでもなんでも困ったら駆け込んでおいで。守って上げられるのも束の間でしかないのだから。

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