ワイワイガヤガヤ、賑やかこの上ない正月を迎えたのは何年振りだろう。
嫁いだ長女一家が5人。長男一家が3人。そして引き受けの我が家が2人。総勢10人が2日の夜に集まった。
その内訳の第1は、男が6人、女が4人。次に大人が6人、子どもが4人。
大人は男女それぞれ3人ずつ。子どもは男が、中三・中一・年長さんの3人。女の子はまだ2歳半が1人だけ。子どもの割合からしても、エネルギー有り余る元気な様子がうかがえようというもの。
ここ数年、孫兄ちゃん二人は冬休みと同時に、遠方へスキーの強化合宿に出かけていた。
そのために、こうしてみんなが集まるお正月はないに等しかった。
それが、受験と暖冬による雪不足でスキー合宿は今年は無しに。そのうえ、倅の勤務状態も正月に合わせて休みが取れた。
そんな偶然や必然が重なって、久しぶりの大人数正月となった。
二人っきりの生活が定着し、静寂ともいえる高齢者夫婦の生活様式。そこへ、ひっちゃかめっちゃかの大騒ぎ。
かなり時間をかけて受け入れ態勢も整えてはいたが、時間とともに、何でもかんでも引っ張り出してはおおはしゃぎ。
こしらえたオーダーメイドおせち料理が予想以上に、みんなのおなかに収まる様子は壮観でさえある。
中でも2歳半の一番おちびちゃんが、3人のいとこの口に食べ物を運んだり、カラオケマイクを手放さなかったり。
さっすが女の子、と驚かされるほど甲斐甲斐しく男の子にお愛想を振りまく。
笑い声は絶えない、お互いの名前を大声で呼び合う。マイクからは「となりのトトロ」や「愛は勝つ」などが流れる。
こんな時間があまりにも長く続くと脳みそがどうかなりそう。
などと思いながらも、受験生にとっては大切な小休止であり、いとこ同士の滅多にない交流と、目をつむり耳を抑える。
少なくとも小生の子ども時代の正月はまさにこの状態であった。
それがいつしか核家族になり、正月は勝手な所に旅をして、別個に楽しむ中流階級意識が強くなった。
でもやはり、正月くらいはこうして大人数が集まって、命の洗濯をするのは価値のあることに思える。
年末年始のニュースに、帰省ラッシュやUターンラッシュが報じられるのを見ると、まだまだこういった正月風景が大切にされていることが確認されるようで、なんとなくうれしくなる。
そして、彼や彼女のために、我々が来年も元気で受け入れ態勢を作ってやれるよう頑張らなくっちゃ、と思ったりする。
やっぱり大切な、年に一度の年初め行事。来年もできることを当面の目標に掲げ、元気に過ごそう・・・と思う年の初めである。