「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「生かそう、高齢者パワー」

2011年06月28日 | 趣味・・エッセイ

       
        世界文化遺産、白川郷合掌造り (2007.5 撮影)

今、我が国の人口比率は65歳以上の高齢者2944万人、人口比23・1%である。
それに対して15歳以下の子供数は1714万人、人口比13・4%。圧倒的に高齢者が多い。また、日本の貯蓄高は約1450兆円、その大半は65歳以上の高齢者が持っていると言われている。

何かにつけて少子高齢化と言われる。
なるほど、少子化は日本の将来を危うくする危険性をはらんでいる。
高齢化は過去の日本の成長を支えたマンパワーと、医療技術の発展など、多くの要素が絡み合った結果である。将来の危険をはらむ少子化と同列に語られることに若干の抵抗をおぼえる。

だから・・・というわけでもないが、高齢者パワーをちょっと見直してみようや、という意味も含めてひとくさり。
古いからこそ値打ちのあるものは色々ある。白川郷、合掌村もその一つ。


【 20数年前のPTA会長さんの発案で、地元小学校の樹木の枝切りをする計画が持ち上がった。当時の役員が何人か集まり、それぞれが所属する地区社会福祉協議会や自治会連合会などに応援を求めたところ、一気に話がまとまった。

およそ60人が、脚立やチェーンソー、刈り込みバリカンなど、機材を持ち寄り3時間汗を流した。 見事に校舎周辺に明るさが戻った。

現役のPTA役員を除けば、当日参加された人の平均年齢は70歳を優に超えていたのではないか。孫やひ孫が通う小学校での奉仕活動に、一声掛けるだけでこれほどの地元パワーが結集出来る地域の潜在能力に驚いた。年齢に関係なく、学校や公共施設を自分たちの手で守るという地元への愛着と、地域を支える一人であるという強い自覚がうかがえた。

作業後、「教室の日当たりがよくなり、健康的になった」と校長先生から感謝された。
経験豊富な高齢者パワー。無駄にしてはもったいない。 】

                 2011.6.28 朝日新聞 「声」 掲載

コメント (4)
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