「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「孫に引かれて景福寺・・・」

2011年05月20日 | つれづれ噺

         

               

午後4時過ぎ、3年生になったカー君を久しぶりに迎えに行った。
クルマに乗ると同時に「オレお礼参りに行きたいんよ、じいちゃん一緒に行って」という。
「前日の校外学習で近くの古いお寺に行ったところ、急に雨が降り出して、みんながお寺で雨宿りさせてもらって助かったんよ、だからお礼を言いたい」と言う。

何か気がかりなことがあったのだな・・・と予測は付くが、「お礼参り」と言われては無視するわけにもいくまい。だまされたと思って、学校にクルマを置いたまま、すぐ近くの山を目指すカー君の後をついていった。
険しい坂道だったが、ちゃんと覚えていて間違いなく案内してくれた。

微笑山景福寺は、泉迫の小丘の上にある。小判山を近くに控え高雅閑静の地で、南に通津の家並みを越えて瀬戸内海の碧波を望むことが出来る。
景福寺は黄檗宗で臨済宗より分かれた一派で万福寺を本山としている。云々の由来が書かれている。(郷土研究家の文化財散歩)

境内には大愚禅師の胸像石仏や芭蕉の句碑がある。
芭蕉の句碑には「あかあかと 日はつれなくも 秋の風」とあった。

あれこれ丁寧に観ている間にカー君の姿が見えなくなった。
お寺の敷地からちょっと離れたところで、畑の手入れをしているオジサンを見つけて、親しそうに話し込んでいる。オジサンも上手に相手をしてくれている。
その方が、現在の景福寺を守っている住職さんであった。

そばに黄色く熟れたキンカンが生っていた。住職さんに勧められてポケットいっぱいにキンカンをもらっていた。ひょっとしたらこのキンカンが狙い目だったのだろうか。
それにしても「孫に引かれて古刹巡り」面白い夕暮れであった。
こんな片田舎の小さな山の中にも歴史は息づいていることを再発見できた。

コメント (12)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

横幅を広げる

一行の文字数を増やしたい