( この写真は、前回の写真《 1989年 》と同じ位置で撮影した現在の東京豊島区要町、加藤さん
の昔あった下宿前である。《 2007年2月、撮影 》 )
【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】
その38
1985年から1986年にかけて漫画制作に本腰を入れた私ですが、同時に夢中
になったものにコンピューターゲームがあります。 この当時はまだ画質
も悪く内容も単純だったN天堂のファミコンです・・・・・。
私は特にプロレスゲームや麻雀ゲーム、そしてシューティングゲームなどが
好きでした・・・・・もしこれらのゲームにはまり込んでいたら・・・・・
・・・漫画デビューする時期が大幅に遅れていたかデビューさえ出来ないで
終わっていたかもしれません・・・・・・
テレビゲーム恐るべしです・・・・・。 しかし、私にとって幸か不幸か当
時のゲームは種類も少なく単純だったために私はすぐに飽きてしまったので
す・・・・。つまり漫画制作には、たいして影響を与えなかった訳です・・
・・・・。
もし後3年遅れたら・・・・リアルなシュミレーションや幻想的なRPGなど
が登場する時代に入っていたら・・・・どうなっていたか・・・・・・・・
ひょっとしたら漫画自体をやめてゲームデザイナーを目指していたかもしれま
せん・・・・・・・( 年齢的に無理だったかもしれませんが・・・ )
ゲームが話題になっていたとはいえ、当時はまだおもちゃ屋さんと家電量販
店などでだけ売っている程度、子供の「 お遊び 」だったのです。 まだ、漫
画が全盛期( ジャンプ400万部時代 )を謳歌していました。( 10年後に漫画
全体の売り上げが大激減してしまうなどとは誰一人予想していませんでした! )
1986年、私の暮らす下宿の居間にあるテレビのわきのファミコンと4,5本のソ
フトにほこりが溜まってきます・・・・・・。そんな事も忘れて机に向かいモ
クモクとペンを走らせます・・・・・。
少年誌、青年誌、それぞれの新人賞に応募するための作品制作に熱中し
てました・・・・・。 少年誌用のアクション物。青年誌用のSFとペーソス
ギャグ。
まず始めに取りかかったのは・・・・ 少年誌で新人大賞を取るためのアクシ
ョン物・・・・・・。 主人公は、小学生。なぜか武道の達人。ものすごく強
い! ヤクザの組長襲名披露会場へ殴り込んで、組員全員をブチのめしてしま
うというムチャクチャなストーリーである・・・・。
よほどのバカ者でもない限り考えつかない様なストーリーである!
すでに結果は見えているが、不思議な事に漫画を描いている当人というのは、
作品の欠点が全然見えない。完全に勢いにノッている!自信に満ちあふれてい
る!
ゴムボートで太平洋を横断できると信じて東京湾へパンツ一丁で出かける様な
ものである・・・・・ しかし笑うなかれ、この姿こそ漫画青年の悲しい現実
なのである・・・・・。
この時の私が最も思考した事は・・・・少年誌で大賞を取った後で連載を持っ
て、どれくらい長くそれを維持出来るかという「問題」であった・・・・・!
『 少なくとも半年は続けたいなァ・・・・・。出来れば1年以上・・・・。
2年以上ってのは、やっぱ難しいか・・・・・ 欲をかくのは良く(!)
ないしィ・・・・・なんてネ・・・・・フフフ 』
まず、主人公のアクションのための資料を買いに出かける。「 必殺、極真空手 」
「 柔道入門 」「 ボクシング教室 」「 中国拳法アチョーッ 」・・・等々。
・・・・・本気である!
深夜、ペンを握る手に汗がにじむ・・・・・ 主人公( 小学生 )がヤクザの顔
面に跳び蹴りを入れる・・・・
『 とォ~りゃ~あああ~ッ 』
『 バギイイイ~ッ 』
などと一人でうめきながら・・・・・・・・・・
「 漫画家アシスタント 第4章 その39 」 へつづく・・・
★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント第4章 その37」へ戻る 】
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「第7章 その1」 「第8章 その1」 「第9章 その1」
「諦めま章 その1」 「古い話で章 その1」
「もう終わりで章 その1」 「移住物語 こりゃタイ編 その1」
の昔あった下宿前である。《 2007年2月、撮影 》 )
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その38
1985年から1986年にかけて漫画制作に本腰を入れた私ですが、同時に夢中
になったものにコンピューターゲームがあります。 この当時はまだ画質
も悪く内容も単純だったN天堂のファミコンです・・・・・。
私は特にプロレスゲームや麻雀ゲーム、そしてシューティングゲームなどが
好きでした・・・・・もしこれらのゲームにはまり込んでいたら・・・・・
・・・漫画デビューする時期が大幅に遅れていたかデビューさえ出来ないで
終わっていたかもしれません・・・・・・
テレビゲーム恐るべしです・・・・・。 しかし、私にとって幸か不幸か当
時のゲームは種類も少なく単純だったために私はすぐに飽きてしまったので
す・・・・。つまり漫画制作には、たいして影響を与えなかった訳です・・
・・・・。
もし後3年遅れたら・・・・リアルなシュミレーションや幻想的なRPGなど
が登場する時代に入っていたら・・・・どうなっていたか・・・・・・・・
ひょっとしたら漫画自体をやめてゲームデザイナーを目指していたかもしれま
せん・・・・・・・( 年齢的に無理だったかもしれませんが・・・ )
ゲームが話題になっていたとはいえ、当時はまだおもちゃ屋さんと家電量販
店などでだけ売っている程度、子供の「 お遊び 」だったのです。 まだ、漫
画が全盛期( ジャンプ400万部時代 )を謳歌していました。( 10年後に漫画
全体の売り上げが大激減してしまうなどとは誰一人予想していませんでした! )
1986年、私の暮らす下宿の居間にあるテレビのわきのファミコンと4,5本のソ
フトにほこりが溜まってきます・・・・・・。そんな事も忘れて机に向かいモ
クモクとペンを走らせます・・・・・。
少年誌、青年誌、それぞれの新人賞に応募するための作品制作に熱中し
てました・・・・・。 少年誌用のアクション物。青年誌用のSFとペーソス
ギャグ。
まず始めに取りかかったのは・・・・ 少年誌で新人大賞を取るためのアクシ
ョン物・・・・・・。 主人公は、小学生。なぜか武道の達人。ものすごく強
い! ヤクザの組長襲名披露会場へ殴り込んで、組員全員をブチのめしてしま
うというムチャクチャなストーリーである・・・・。
よほどのバカ者でもない限り考えつかない様なストーリーである!
すでに結果は見えているが、不思議な事に漫画を描いている当人というのは、
作品の欠点が全然見えない。完全に勢いにノッている!自信に満ちあふれてい
る!
ゴムボートで太平洋を横断できると信じて東京湾へパンツ一丁で出かける様な
ものである・・・・・ しかし笑うなかれ、この姿こそ漫画青年の悲しい現実
なのである・・・・・。
この時の私が最も思考した事は・・・・少年誌で大賞を取った後で連載を持っ
て、どれくらい長くそれを維持出来るかという「問題」であった・・・・・!
『 少なくとも半年は続けたいなァ・・・・・。出来れば1年以上・・・・。
2年以上ってのは、やっぱ難しいか・・・・・ 欲をかくのは良く(!)
ないしィ・・・・・なんてネ・・・・・フフフ 』
まず、主人公のアクションのための資料を買いに出かける。「 必殺、極真空手 」
「 柔道入門 」「 ボクシング教室 」「 中国拳法アチョーッ 」・・・等々。
・・・・・本気である!
深夜、ペンを握る手に汗がにじむ・・・・・ 主人公( 小学生 )がヤクザの顔
面に跳び蹴りを入れる・・・・
『 とォ~りゃ~あああ~ッ 』
『 バギイイイ~ッ 』
などと一人でうめきながら・・・・・・・・・・
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