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世界から猫が消えたなら 川村元気

結構話題になっている本書。何かの寓話なのだろうが、こういう話は「読み手」を意識しすぎていて、読んでいて何かいやな感じになる事が多い。私にとって、その作家の小説とを読むとそうした感覚になる小説家が1人いるが、本書はそれと同じような感じがした。ただ、何となく、意味ありげな言葉が語られているのだが、寓話や比喩の世界でそのようなことを語られても、何とも白けた気分になるのだ。作者の履歴をみると、TV関係の仕事をしている人で、本書が初めての小説ということらしい。前述の小説家も映像畑の出身のはずで、偶然の一致とは思えないし、こうした経歴の人に対しては、なんとなく先入観を持ってしまいそうだ。(「世界から猫が消えたなら」 川村元気、マガジンハウス)

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